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日本人だらけの異世界で  作者: 猫目 潤
33/68

波乱万丈

遅くなってすみません!

感想、評価、ブックマーク登録等応援をいただいて泣きそうになっています。

感謝をこめて。

日本人ギルドの仕事、それは「異世界に来た日本人から詳細に聞き取りを行い、日本人登録、衣食住の手配、仕事の斡旋、それらの全てを書類にし、王都に報告すること」。


国として保護の必要な日本人かどうかを判別するのが主目的。

日本人は希望すれば日本人ギルドで、冒険者ギルドか商業ギルドへの登録も可能。

「入国調査部門」なんて(うた)っているけれども、冒険者ギルドと商業ギルドの下請けのようなギルド。


なんて思っていた時期もありました。


蓋を開けてみれば「日本人なんでも相談所」と「日本人保険事務所」も兼ねてしまっている。

「懐いてしまった魔獣のしつけ方」とか、図書館で調べたら分かるかな・・・。


そして、森で出会った強盗を、日本人ギルドで雇うことになってしまった。

ここは「困った時の日本人ギルド」じゃないんだよ!

私は領都と王都に行く準備でさらに忙しいの!!


強盗の名はモリー。

元は他国の普通の商人だった。

しかし日本人の発売した安価な良品に押され、経営していたモリーの店は傾いた。

起死回生を狙って遠方へ珍品を仕入れに行った先で強盗に合い、奴隷として売られてしまった。

さらにその奴隷商人が奴隷販売行脚をしている途中で冒険者崩れのチンピラの一団に教われ、命からがら逃げ出し、放浪し、森でのんびり果実採集している一行(つまり私達)を見つけ、金を奪って祖国へ帰る旅費にしようとしたのだという。


波乱万丈過ぎん?


本来であれば衛兵に引き渡されて裁判を受け、罪を償わなければならないけど、今回は事情が事情で強盗未遂だし、モリーの祖国とイリーリニウムは国交がある為、身元確認も可能。

ただし一般人だから祖国へ帰る旅費は自腹。


冒険者ギルド長であるマーカストさんの出した結論は、


「日本人ギルドで雇ってやれよ」


は?


マーカストさんが身元保証人になって、旅費が貯まるまで日本人ギルドで働けばいい、ってあのね・・・。

モリーは日本人に恨みがあるかもしれないでしょ。そもそも日本人のせいで商売上がったりになったんだから。


え?恨んでない?

命があっただけ儲けもの?

なんでもやるから雇ってほしい?

早く旅費を貯めて祖国の家族に会いたい、と。


仕方ありません。臨時で良ければ。

確かに人手不足ですし。


押しに弱いのかな、私。


しかしイリーリニウム語がお上手ですね。


「イリーリニウム語は他の国でも話されているし、大陸公用語のうちの1つだから。」


そういえば最初に学んだ本に書いてあったかも?

色々あって忘れてた。


森で持ってた武器はどこで?


「冒険者崩れのチンピラ達からひとつ失敬した。」


なるほど。

では全身を洗って髪と髭を剃って用意した服に着替えてください。



次はチャラ男よりチャラいヤツ。


名前はショウ=チャン。チャンが苗字ではなく、ショウ=チャンが名前。

肌に緑の鱗が見える。爬虫類の系統なのかな?いやそんなことはどうでもいい。


チャラ男ことサマヤとは顔馴染みとのこと。

しかし女性と見れば見境なくナンパしている。

日本人ギルドの女性職員もナンパされている。

つまり仕事の邪魔。


「お前、今日仕事はどうしたんだよ」


サマヤが私の睨みを汲み取ったのか、追い出そうとしてくれている?


「今日 雨だからさ~、休みにした!」


「雨だと休みの仕事なの?」


「俺っち、漁師なんだよ~」


「漁師?アレッシオに海はないのに?」


「チッチッチ、川魚を獲るんだよ~」


そうか、川というか運河というか、アレッシオは水が豊富だものね。


「以前は汚水の流れるドブ川だったんだけどさ、日本人の衛生概念と技術のお陰で水生植物も魚も戻ってきたんだ。」


サマヤ、意外と知ってるね。


「だから豊かなアレッシオで漁師になる為に、俺っち移住してきた~」


ほう、他国からの移住者とな。アレッシオの魅力が知れ渡っているということね。


しかし私には素朴な疑問があった。


「あの森には何の用で?」



──────────────



川での漁を休みにしたから、森で狩りをして獲物を売ろうと思ったらしい。

冒険者登録していなくても、冒険者ギルドでは獲物の買い取りをしてくれる。

ギルドへ持ち込まなくても、市場の店主へ直接売り込んでもいい。

ギルドでは手数料を取るから、市場へ行ったほうが儲かるのかな?獲物による?へぇ~。


・・・なんだろう、この違和感。


「・・・」


モヤモヤした私に、声をかける人がいた。


「あの・・・」


振り返った私の目の前にいたのは、


「なんでしょう?」


日本人ギルドにご用の方ね。


「モリーです。」


えっモリー!?


元強盗のモリーは、別人のようにこざっぱりしていた。




ここまで読んでくださったことに土下座。

週1度程度のノロノロ亀更新にお付き合いいただき、本当に本当にありがとうございます!

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