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日本人だらけの異世界で  作者: 猫目 潤
18/68

チャラ男

拙い文章を読んでくださって、本当に本当にありがとうございます!

ブックマークと評価をしてくださった方がいて、驚きと嬉しさで涙出そうです。

m(_ _)m


チャラ男ことサマヤ。

私の心の中では敬称はない。しかし私は社会人。


「『呼ばれた気がした』とは、どういうことです?」


チャラ男はニヤっと笑うだけで、代わりにアランさんが説明してくれる。


「サマヤは便利屋で、この街の顔役とも(つて)があるし、こう見えて役に立つと思うよ。」


「こう見えて、は余計じゃーん!ハハッ」


アランさんへのツッコミすらチャラいのか。


ともかく、日本人の為の空き家や下宿、求人募集の有無等、確認することは山ほどある。

空き店舗に残されていたダイニングテーブルと椅子を利用し、私は細かい部分を聞くことにした。



─────────────────



なんとなく予想はしていたけど、問題山積みだった。

まず、冒険者ギルドと商業ギルドには各々のギルドに所属する人に販売や賃貸の物件はある。

仕事も依頼という形ではある。

しかし冒険者・商人以外は、縁故がほとんど。

豪商の家の家政婦さん、お貴族さまの屋敷の庭師。ハローワークなんてないし、身元保証の点からも縁故採用が当たり前なのだそうだ。


これはなんとかしなければ、異世界にきた日本人の職種選択が限られてしまう。冒険者なら野宿でもいいかもしれないけど、商人になるにしたって毎日宿暮らしでは出費が(かさ)む。


システムが必要だ。


問題点は他にもあった。

・「日本人は突然やって来たのだから、突然いなくなってしまうのでは?」と異世界の人々が心のどこかで思っていること

・冒険者や商人になっても危険はある。冒険や行商の途中で実際に命を落とした日本人がいること

・貧困地区に日本人らしき人が何人もいるらしいこと

・日本人同士の(いさか)いがあること


これらはすぐに解決とはいかないけれど、最後の2つ問題は環境が改善されればなんとかなるかもしれない。

状況も設定もバラバラで突然異世界に来て、困っている人の一助になれますように。


結論として、私はチャラ男に依頼をした。

①日本人ギルド店舗の備品発注先と仕入れ値の比較表が欲しいこと

②冒険者ギルドと商業ギルドと日本人ギルド、この3つのギルドの情報をリアルタイムで繋げたいこと


チャラ男は「ふぅん」と言って、私が書いた紙を持って日本人ギルドを出て行った。

大丈夫なのか。


「面白いアイデアだね。魔法でなんとかなりそう、かも?」


アランさん、からかうように言わないでよ。

リアルタイムで3つのギルドを繋ぐとか、魔法頼みなんだから!



─────────────────



この世界にはインターネットがない。PCがない。

FAXのような魔道具を特注し、アレッシオの各ギルドを繋げる。そして各々の持ち不動産の物件情報をリアルタイムで共有する。

依頼、求人も今までは各ギルドの壁に貼ってあったものを共有する。


この根回しが大変だった。

冒険者ギルドはギルド長と面識があったから良かったけれど、冒険者ギルド長に頼んで商業ギルド長に面会を申し込み、魔道具設置のメリット・デメリットをプレゼン。(面倒だなぁ)って顔されたけど、渋々 了承をもらった時点で、宰相へ提案書を作成。宰相の許可が得られたら、魔道具の作成を王立魔術研究所に依頼。


冒険者ギルド長に、というよりタドンさんに助けてもらいながら、なんとか完了。

私の提案書を読んだ宰相が、アレッシオの街だけではなくイリーリニウムの国内全てのギルドに魔道具を設置するべく、予算案を練るのだという。

その話を聞いて戦慄したのが王立魔術研究所。ほとんどの研究員が家に帰れないほど働いているのに、これ以上仕事を増やされたら!!みたいな大ごとになってきているらしい。


不動産に関して、もちろんギルドが関わってない物件もある。

没落貴族が手放した邸宅を、金持ちのボンボンが買い取ったはいいが持て余してる、とか。持ち主が分からないまま放置された空き家とか。

これは意外にもチャラ男が役立った。いや依頼したから達成してくれないと困るんだけど。予想以上の仕事をしてくれた。


「すごい…」


アレッシオの街の詳細な地図。日本で見たことのある住宅地図か!っていうくらい精密だった。

短期間でよくぞここまで。


「俺にかかればこんなもんよ~。でもこの地図、国家機密並みだから口外無用だからね」


チャラ男、恐るべし。





会話がホトンドないなんて…

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