表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日本人だらけの異世界で  作者: 猫目 潤
17/68

引き受けるだけの簡単なお仕事・・・?

拙い文章を読んでくださって、本当に本当にありがとうございます!

ブックマークと評価をしてくださった方がいて、驚きと嬉しさで涙出そうです。

m(_ _)m


えーと、えーと、何を確認すれば良いのでしょうね。


「私が責任者、ですか・・・」


確かに仕事は欲しい。

探しても面接してもしても断られる日々だった日本での自分を思い出した。あんな惨めな想いはもうしたくない。

資格もない、特技もないアラフォーを求めてくれる人達がここにはいる。


「細かい確認ですが、『日本人ギルド』の場所と職員数、職員の給料と休日は確定していますか?」


詳細を確認する私に、嬉々として今度はギルド長が説明を始める。


「日本人ギルド」の場所は大通りの冒険者ギルドの近く。

武器商店が手狭になった為に引っ越した後の2階建ての店舗。すぐにでも使えるとのこと。

店舗の家賃は国持ち。もちろん給料も国から出る。もしかして憧れの公務員てやつではなかろうか。


給料は銀行へ行けば下ろせる。

銀行、あるんだ。

国営だからもちろんイリーリニウム国内でしか下ろせないけれど、今のところイリーリニウムの外へ出る予定はないから大丈夫。

国営銀行が破綻する時は国が破綻する時だよね。


「職員の数は?」


途端にギルド長とタドンさんが目を背ける。


「職員の数は?」


再度訊く。今度は少し声を大きく。


ギルド長が諦めたように言った。


「募集はかけてる。が、今のところ決定してるのは、ミサオ以外は、1人・・・かなぁ・・・」


尻すぼみになっていく。


「1人!?嘘でしょ!?」


こんなにたくさんの日本人。それはこれからも増え続けるに違いない。

聞き取りと登録、書類の提出、住居と仕事の斡旋。

ギルドで音を上げた仕事量を、私ともう1人でこなせるはずがない。


「待遇の改善を条件に引き受けます。」


ギルド長が若干涙目だったのは、私の気のせいだろう。



───────────────────



「日本人ギルド」が国の機関なのに、なぜこの街の代官ではなくギルドが設立の指揮を執るのか。

その謎はそもそも日本人の転移・転生が流行り出した(?)頃に遡る。

「異世界なら勇者か冒険者だろう」と、ほとんどの日本人がまず始めに立ち寄るのが冒険者ギルド。商売したいなら商業ギルド。

戸籍なんてものはないから、「他国から来た」と言われてしまえばギルドで登録出来るのだ。

つまり、日本人を調査するには冒険者ギルドや商業ギルドを使ったほうが早い。

このような経緯を経て、入国調査部門は宰相直轄の部長を置く、異例の国の機関となった。


(それならもっと早く設置しなさいよね~)


王の懐剣(ふところがたな)と呼ばれるほどの賢い宰相サマでも、根回しに苦労したようで、ようやく日の目を見たのだとか。


(まぁないよりマシか)


給料はまずまず。公務員なのになぜ応募が少ないのか。

イリーリニウムは識字率がそんなに高くなかった。日本人と宰相、アランさんが「義務教育」に奔走し、学校制度を作った。

まだ校舎や教師が不足していて、本格的な開始はまだだという。

アランさんは王室医局長の時に関わったんだろうな。


で、日本人は転移・転生特典の翻訳機能があるから、イリーリニウム語を話すのは大丈夫。ただ、書くことが出来ない人もいる。


だとすると、「日本人ギルド」の職員の条件とは、


①種族、外見に偏見がないこと

②日本語とイリーリニウム語を読み書き出来ること

③冒険者、商人としてこの街から出掛けたりしないこと


1つ目は当然としても、2つ目は日本人じゃないと無理でしょ。

3番目は・・・現在無職の日本人か?今この街にいるのかな?

私とリョウくんくらいなのでは?

でもリョウくんには料理人が向いてそうだけど、これは本人に要確認だわ。


私は案内された「日本人ギルド」開設予定店舗を見回しながら、あれこれ考えていた。


「もっと考えてからでも良かったのでは?」


着いてきてくれたアランさんに、引き受けた事を尋ねられたが、


「いえ、なんだかやる気が湧いてきて、不思議な気分です。」


アランさんのように、私が苦笑いだ。


「でも住居と仕事の斡旋は、商業ギルドかアレッシオの住民との方と親密にならないと。」


アランさんにばかり頼ってはいられない。

大きな街だし、アランさんには薬師の仕事もあるし。


「ちーっす」


三河屋か。


どこぞの御用聞きのようにサラっと入ってきたのは、初日に絡んできたチャラ男だった。


「なんか俺の出番のような気がしたから来ちゃった」


カノジョか。


このチャラ男、一体どうやって知ったのだろう。

そしてチャラ男の名前が思い出せない・・・


顔を見て考えてこむ私。

確か女性のような名前だったはず。


「サマヤ、よくここが分かりましたね。」


アランさん、助け船ありがとうございます!



説明文が長くなってしまいました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ