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日本人だらけの異世界で  作者: 猫目 潤
16/68

冷静さが必要です

拙い文章を読んでくださって、本当に本当にありがとうございます!

ブックマークと評価をしてくださった方がいて、驚きと嬉しさで涙出そうです。

m(_ _)m


リョウくんの冒険者登録が終了し、「料理人スキル」持ちということが判明し、スキルを生かした仕事も選択できることが判った。


この「スキル」、もちろん日本人全員がある訳ではない。

転移・転生の際に付与される人がいるのだ。それプラス、異世界でスキルを獲得するパターンもある。

異世界の生物にもスキル持ちがいたりいなかったり。ステータスウィンドウや魔法も同様。


スキルの確認は「鑑定」の能力があれば可能。「鑑定」も日本人・異世界共通であったりなかったり。日本人のほうが「鑑定」持ちは多いらしい。


ちなみに魔法は習うものではなく、自分で習得するものなんだって。人それぞれ発動方法も違うし、だから教科書もない。

生活魔法程度なら見よう見まねで体得できるけど、攻撃魔法なんてものは鍛練を重ねた魔術師が使えるものなのだとか。

相手に触れずに倒せる武術の達人ですか?


世界線が難しいな。


「それで、私に話というのは?」


ギルド長の部屋へ移動し、ようやく切り出す事ができた。


ふむ、とギルド長は隣に座ったタドンさんへ目配せする。

なんだか嫌な予感。


「ミサオ、やりたい仕事は決まりましたか?」


「・・・昨日この世界へ来たばかりですし、アランさんに色々教わってる途中です。なのでまだ決めかねてます。」


突然の質問にも無難に答えられる社会人スキルならあるんですよ、ハイ。なんせアラフォーなので。


この世界には「国家資格」がない。つまり今から私は「医師です」と名乗って診療を初めてもいいのだ。開業するなら商業ギルドへ届けなければならないけど。


アランさんの薬局が忙しいのなら、手伝いをしながら薬師見習いをしたい。日本では人を助ける仕事がしてみたかったけど、残念ながら私は頭が良くなかった。なんとか入れた企業で、誰にでも出来るような仕事を淡々とこなしていただけだった。


決めかねてる、と言ったそばから「可能なら」と薬師見習いの願望を伝えてみた。


「薬師 素敵ですね!」


リョウくん、居たんかい!!

だって行くとこないですし、とブツブツ言ってる。


「残念ながらお店は忙しくなくて、弟子を取る余裕がないんだよ。」


申し訳なさそうなアランさん。


「そこでミサオに提案だ。」


ギルド長、なんですか。悪い顔になってます。


「『日本人ギルド』をやってもらいたい。」


・・・・・・


「えぇぇぇ!?」



─────────────────



「そもそも、なんで日本人の窓口がないんですか!毎日のように増えて、街は日本人だらけなのに!!」


「まぁまぁミサオ、落ち着いて。」


「アランさんだって、ギルドの人手不足のとばっちりを被ってるじゃないですか!」


「いや、僕は進んで自らやってるからね。」


あ、そうなんですか。


「ミサオさんが『日本人ギルド』やってくれるなら、異世界来ても安心です。」


「リョウくん調子良すぎ!黙ってて!」


はい、としょんぼり。

ワンコみたい。


ふぅ。落ち着こう。

タドンさんがわざわざ入れてきてくれた、異世界では馴染みのない「来客へのお茶」を口に含む。


「まず、『日本人ギルド』設立は誰の発案なのか、許可は取ってあるのか、責任者は誰なのか、業務内容、給料、休日を教えてください。」


冷静になった私に詰められ、ギルド長はたじたじになる。

助け船は当然タドンさん。


「『日本人ギルド』は通称で、正式名称は『イリーリニウム王国 入国調査部門 アレッシオ支部』です。本来は領の名前も入るはずでしたが、省略させました。」


領名を省略?しちゃっていいのかい?


タドンさんはさらに続ける。


「ですので勿論許可はあります。宰相の肝入りと言っても過言ではありません。責任者は入国調査部の部長です。が、通常は王都にいます。つまり、現場責任者はアレッシオ支部長です。」


給料は月に金貨25枚。金貨1枚大体1万円。むむむ。アレッシオの物価は他の街より高いと聞いたけど、大通りの露店は日本とほぼ同じ感覚だった。

休日は月に8日。

業務内容は転移・転生してくる日本人の登録と、希望者への住居と仕事の斡旋。

これは まぁまぁの待遇では?これから探す予定の下宿代次第ではあるけど。

何か裏があるとか?


「あの、もしかして・・・」


「アレッシオ支部長をミサオに任せたい」


絶句。



誤字脱字があれば、教えていただけると幸いです。

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