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日本人だらけの異世界で  作者: 猫目 潤
13/68

木陰亭

拙い文章を読んでくださって、本当に本当にありがとうございます!

初めて書いた小説でして、投稿後に修正したりしています。

m(_ _)m


冒険者ギルドの通りは大通りに面していて、武器屋や商業ギルド、衛兵の詰所も近くにあるらしい。衛兵の出張所も街中にいくつもあって、交番みたいになってる。


昼食は食堂で食べよう、とアランさんに言われたが、「持ち合わせがないです」って言うと、


「『持ち合わせ』ってお金のことだよね?ミサオがこの国のお金を持ってないのは知ってるから、僕の奢りだよ。」


苦笑ではない爽やかな笑顔のアランさん。

若い時はモテたんだろうな~。


食堂に入ると、ウサ耳の女性獣人さんが「アランさん、いらっしゃい!こちらのお席どうぞ!」と案内してくれた。カワイイ。


店内の客席には外人さん、獣人さん、日本人。半分が日本人。多いな。

エルフとかドワーフはいないのだろうか。


「ミサオは嫌いな食べ物はあるかい?」


激辛以外は大丈夫と答えると、適当に頼んでくれるようだ。


「アラン、久しぶりじゃねぇか」


エプロン姿のムキムキマッチョさんが厨房から出てきてアランさんに話しかける。


「あぁ、トーリアス、久しぶりだな。」


旧友との会話のやり取りのようだが、私はトーリアスさんというムキムキマッチョの頭に釘付けだった。

だって、ムキムキマッチョの頭にも耳があるんだもの!!

人間でいう耳の部分は髪に隠れててどうなっているのか分からない。気になる。


もしかして、さっきの席に案内してくれたウサ耳女性店員さんと家族なんだろうか。


「アラン、お前まだあの不便な家に住んでんのか?いい加減直すか引っ越すかしたほうがいいぜ。カターニャももっと楽すればいいのによぉ」


カターニャさんとも旧知の仲か。


「僕は今の暮らしが気に入ってるんだよ。最新メニューは ここ『木陰亭』で堪能すればいいんだし」


「堪能っつったって、お前あんまり食べに来ねぇだろうが」


「ははっ違いない」


軽口を叩き合ってからアランさんは注文し、トーリアスさんは厨房へ戻って行った。


「すまない、トーリアスは口は悪いが怖い奴じゃないよ。」


「いえ、仲が良さそうです。それより、『不便な暮らし』って?」


一晩泊まってお風呂も入ったけど、不便なんだろうか。


「薬師の店舗のほうじゃなくて、自宅のほうがね。日本人の技術のお陰でもっと便利な家がほとんどなんだよ。」


もっと便利?


「水も井戸からポンプで汲み上げるんじゃなくて、配管で台所に直結したり、そもそも水を地中から引っ張ってきたり。料理だって魔石コンロや、日本人が広めてくれたメニューを届けてくれるサービスもある。風呂も室内に作って、排水も浄化設備を設置したり、室内の温度を調整してくれる技術とかね。」


カターニャさんは生活魔法よりもチャッカ○ンって笑ってたけど、悲愴感も諦めもなかったから、本当に不便だとは思ってなさそうだった。


「何かこだわりがあって、あえて便利な暮らしにしない、ってことですか?」


私の質問に、困ったようにアランさんは小さめの声で答える。


「ミサオには言いづらい事なんだけど、万が一この先、日本人が皆 元の世界へ帰ってしまったら、まだ維持出来ない技術もあるんだよ。」


ある意味 日本人の弊害ではなかろうか。

ブックマーク、評価、本当にありがとうございます!

涙出そう。

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