#5 戸惑い
りょうた:あれ、ここは見覚えのある景色だ、、、
桜並木の中を歩くりょうた
りょうた:なんだか奥に人が見える。誰だろう。あの人に何かを感じる。優しくて、穏やかで、どこか落ち着く、、、そういえば俺はいつから自分の世界に色がついたんだろう。。思い出せそうで、、、
「うた」
りょうた:うまく声が出ない。。返事をしたいのに
「りょうたさ」
桜並木の奥にいたあの子が近づいてくる
りょうた:。。。
「りょうた」
「りょーうーーーたーー」
ばっ!
りょうた「おっおはよう」
masami「おはよ。ずっと寝ているからもーーーって思って起こしちゃった」
りょうた「ごめん、ごめん」
masami「でも、初めてのお泊り楽しかった。朝ごはんにしよ」
りょうた「うん」あの人はmasamiだったのかな。何か違和感はあるけど今俺はmasamiといるんだ。これからも
masami「あっ、忘れ物」
ちゅっ
りょうた「あ、、ありがとうございます」
masamiからのおはようのキスにりょうたの顔は真っ赤になっていた
masami「もう、いい加減に布団から出なよ」
りょうた「もう少ししたらでます」
りょうたは理由は言えないがすぐには布団から出られない状態になった。
そのころ、あいみ・としや・りなはとしやの家に集まっていた
りなはどこか浮かない顔をしていた
そんな中、あいみととしやはお構いなくのんびりと話していた
としや「いやああ昨日のりなちゃんの浴衣を置かずに今日も朝にしろ飯食ったわ」
あいみ「いやどうゆうことですか。節約すぎますわ」
としや「まあ何にせよ、祭りの思い出もできたしよかったよ」
りな「、、、あの、、」
あいみ「どうした」
りな「私って魅力あります」
あいみ「どうしたの急に」
としや「ありまくりでしょ。肌白くて、キスマ付けたくなるし、お尻かわいいし、踏んでほしいって思うぐらいの何かがあるし」
あいみ「お前はエロオヤジか」
りな「クス。ありがとうございます(笑)」
あいみ「なんか元気ないけど疲れた」
りな「少しね、昨日歩きまくったし」
祭りの日からりょうたとりなの間に連絡はなかった。
としや「少しのんびりしたら出かけよう」
三人は街へとでかけた
としや「あれ?こんなところにcafeなんてあったっけ」
あいみ「ほんとだ。行きましょ」
りな「フルーー、、ツサンド、cafekonmino?」
としや「いやあああ、フルーツサンドの店員は100かわいい。クリーム塗りたくりたくなるんだろうな」
店員「いっらっしゃいませ」
目の前には約180センチの大きな男の店員が立っていた
としや「うわっ、、びっくりした。。あれ?てか猫カフェの店員さんの近藤さんじゃないですか」
店員「ばれましたか。実は私事ではありますが、結婚いたしまして」
三人「えーーーーおめでとうございます」
店員「いや、ありがとうございます」
奥さん「ちょっとーー」
店員「ではごゆっくり」
店員は妻の声に振り向いた瞬間
店員「いてててて、、」
首を痛めた
としや「でも幸せが表に出てるな」
あいみ「そう」
としや「ほら見て見、首のサポーター。ハート柄になってるじゃん」
りな「ほんとだ。幸せそう」
カラン、カラン
「外から見えたから、よっ!」
みなさんもお分かりであろう、大林です
としや:お前はどこからでもわいてくるな。野糞周りのハエか
りな「どうぞ座ってください」
3人は4人、、、いや。3人と1匹になりフルーツサンドを食べた
としや:急にこんなに店員さんの幸せなエピソードを聞いた後に、不幸になることある?
大林「ここのcafe美味しいね。また来よう」
としや:太るからやめれ
大林は相変わらずであった
カランカラン
店員さん「いらっしゃいませ」
りょうた「2人です」
りょうと・masamiがたまたま来た
りな「。。。」
としや「あっお疲れ様。ここを美味しいよ」
りょうた「う、、、うん。じゃあ俺らはこっちで食うかな」
としや「おけおけ」
3人はフルーツサンドを食べ終え、先に帰っていた
masami「りょうた、、、りょうた」
りょうた「あっうん。なんだっけ」
masami「全然聞いてない。もうフルーツサンド美味しいねって」
りょうたの肩を優しく2回叩いた
しかしりょうたは浮かない顔をしていた
りょうた:俺なんでこんな気持ちなんだろう。masamiのことずっと好きだったはずだよね、、、なんか疲れているだけだ。昨日もサルみたいにピーーもしたし。それでだ
店員さん「こちらをがサービスコーヒーです」
りょうた「ありがとうございます。。ってあれ?猫カフェの」
店員「はい。私結婚いたしまして、こちらは妻の店です」
masami「猫カフェもやってるんだ。大きくて声野太いのにかわいい店ばっかりで素敵だね」
店員「いやあ。ありがとうございます。。いてててて」
店員が去った後
masami「へーー猫カフェいいね。どんな感じだった」
りょうた「うーーん凄い猫いてほしくなった。それと、あっ今日のこのコーヒーみたくサービスがあって写し、、」
masami「ん?写真?」
りょうた「いや、何でもない。なんだっけか猫にあげるおやつかな。猫が凄いよって来る。それをくれたはず」
masami「いいね。今度行きたい」
りょうた「う、、うん」
ズキン
りょうた:なんかさっきより重たい。いつもと変わりない日常なのに。むしろ幸せなのに
masami「ごちそうさまでした」
店員「ありがとうございました。また来てください。それと、、」
masami「はい?」
店員「お兄さん」
りょうた「はい」
店員「素直な気持ちがあなたの心を軽くします。いてててて」
優しい笑顔を見て店員さんは違うお客の接客へといった
masami「素敵だけどちょっと変わった人だね。最後の一言も何だったんだろ?」
2人はcafeを出て解散
りょうた「また明日泊まりにおいで」
masami「うん。ありがと。りょうたの大好きなエビフライ作ろうっかな。masami特性タルタルソースも作って」
りょうた「ありがとう」
2人は別れ帰宅
りょうたが家に、つきそっとソファーに腰を掛けた時
ぽと
テーブルから何かが落ちた
りょうた「なんだよ」
床には猫のキーホルダーが落ちていた
りょうた「これって、、、」
りょうたはキーホルダーを握りしめ、家を飛び出した
りょうた:自分でもわからない、なんで俺は走っているんだ。そしてなんでキーホルダーなんか持ってるの。でもさっきのcafeの時の気持ちより何かをしていると楽だ。。俺は楽になるため走っているのか
夕焼色に街がきれいに染まる中、りょうたは街を一望できる公園についた
「あれ、りょうたさん」
りょうたが振り向くと、そこにはりなが立っていた
りょうた「りなちゃん。」
りな「なんか久しぶりな感じがしますね。何でここに」
りょうた「なんか走ってたらついてて。りなちゃんは」
りな「私は落ち込んだときよく来るんです(笑)」
りょうた「なにかあったの」
りな「。。。何でもないです。なんとなく(笑)」
りょうた「そっか、、、」
りな「りょうたさん、幸せになってくださいね」
ズキン
りょうた「あ、、ありがとう」
りょうた:今までで一番強い痛みだ。なんだろう
りな「それじゃ」
りょうた「あのさ、、りなちゃん、、」
りな「はい。」
夕焼に染まる街、そよ風が2人の時間の間を駆け抜けるように通る。静寂が自然の音全てを包み込み、2人の時間を彩った
りょうた「あのさ、、、おれ間違っているのかも」
りな「間違っていない。なんのことかわからないけど間違いか正解かなんてないと思います」
りょうた「違う、違うよ。俺がここに来た理由もきっと偶然なんかじゃなく」
ピロンとLINEの音がなる
りょうた:masamiかな
りな「大事な連絡じゃないですか、見てください」
りょうた「いや、、ちょっとごめん」
携帯を開くと
大林LINE『どう森やらない?』
世界一どうでもいい、迷惑メールがりょうたとりなの時間を邪魔した
りな「帰りますね」
りょうたは何も言うことができず、去っていくりなの背中を見つめることしかできなかった。そんなりょうたを夕陽のオレンジ色が優しく照らしていた。そして午後と言うこともあり、髭もオレンジ色に照らしていた。