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後の領主、仲間の噂話を聞く

 宿から冒険者ギルドに向かった俺たち。

 まだ朝は早いのに既に依頼票が貼られているのか、少しでもいい依頼を受けようと他の冒険者より先に着くべく駆け足でギルドを目指す人が目立つ。

 俺たちはというと皆でのんびりと歩いている。

 ギルドランク上げ目的だから依頼を受けられればなんでもいい。

 低ランクの依頼はどれを受けても誤差程度の報酬の差しかないし。

 むしろわずかに報酬が上がった対価で極端に面倒になったりするのが低ランク依頼だ。

 ギルドの中に入るといつも見慣れた光景のはずなのに少し違和感を感じた。

 冒険者たちが口々に噂を流しあい、ざわめいていたのだ。


「マジか?」

「マジも大マジ。Sランクでも倒せないようなモンスターがこの街に攻めて来たんだ!」

「マジかよ!」

「これは緊急招集が出るか?」

「そんな危ない敵との戦いに強制召集される前に冒険者を辞めないと……死にたくねぇ!」


 俺は近くにいる冒険者を捕まえて状況を聞いてみる。


「なにが起こってるんだ?」

「ドラゴンが出たらしいんだ」

「ドラゴンだと?」


 思いっきり心当たりがあった俺はモニカを見る。

 顔から滝のような汗を流していた。


「おい、モニカ!」

「うぐっ!」


 もう目が泳ぎまくりでガクブルだ。

 すごい動揺っぷりでほぼ間違いなくギルティ。


「お前、今朝食事に遅れて来たと思ったら……まさか竜になってうろついていたか?」

「うろついていない。ちょっとドラゴンになって出掛けてただけだ」


 だめじゃん!

 やっぱり有罪ギルティだった。

 俺の見ぬ間に他所の街の酒場に行って大食いでもして来たんだろう。

 大食いをするなとは言わないが、こんな大きな街でドラゴンにならないで欲しい。


「人目の多い街の中でドラゴンに変身したらダメだろ。討伐隊を編成されそうな話になってるぞ」

「人間の討伐隊なぞ私のブレスで返り討ちだ!」

「返り討ちにすんな!」


 そんなことをしでかしたら、人類の敵として俺は勿論のこと婚約者のラネットさんの家まで取り潰されるだろうが!


「竜になるなとは言わないが、人目に付かないところで頼むぞ」

「わかった」


 やけに素直に聞いてくれた。

 まあ、今回の騒動は今まで注意しなかった俺が悪い。

 ラネットさんが事態の収拾は任せろという。


「ここはなんとか私が話を付けておくから、ほとぼりが冷めるまでしばらく街から離れていてくれ」


 ということで、辺境の町の討伐依頼を受けることになった。

 ゴブリン討伐だ。

 ゴブリンのコロニーと化した巣を殲滅する討伐依頼。

 これならコットンさんのレベル上げにももってこいだ。

 場所はサテラから馬車で二日ほど掛かるセージの町。

 かなりの規模の討伐らしく10人以上の合同依頼だ。

 俺たちは初めての合同依頼を受けることとなった。


「フハハハハ! 私の強さを他のパーティーのメンバーたちに見せつけてやろうじゃないか!」


 俺たち以外と初めてパーティーを組むモニカのテンションが高くて怖い。

 大丈夫なんだろうか?

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