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後の領主、初心者育成を始める

 俺はラネットさんのスケジュールの無茶振りに抗議をする。


「ラネットさん、いくらなんでも期限がきつくないでしょうか?」

「なに言ってるのよ? 私たちだってSランクまでレベルを上げないといけないし、それが終わったら魔の森の開拓もしないといけないのよ。時間は全然足りないの」


 と、押し切られた。

 これ以上言っても聞き入れられるはずもないので、メイミーも諦め顔。


「頑張るしかないですね」

「メイミーも手伝ってくれるか?」

「もちろんです!」


 協力してくれる気満々だ。

 さっそくコットンさんを呼ぶ。


「今日から冒険者としてランク上げをしてもらう事になった」

「いやですよー」


 いきなり拒否られた。


「先輩が戻って来たのに、そんな無駄なことをする時間があるわけないじゃないですかー」

「その先輩が出した課題なんだけど、ラネットさんは悲しむだろうな」

不肖ふしょうながらこのコットン! ラネット先輩の課題を是非ともやらさせて頂きます!」


 コットンさんはラネットさんの指示ならなんでも聞くわかりやすい人だった。

 ついでにモニカも拾っていく。

 モニカは冒険者の経験が無いので、コットンさんと同じくFランクの冒険者からスタートだからだ。

 一人も二人も教える手間は変わらないので助かる。

 でもモニカは嫌がった。


「なんで私がFランク冒険者などしないといけない! Sランク冒険者ならやってやらんこともないぞ」

「そのSランクになる為にはFランクから始めないといけないんだよ」


 冒険者の経験のあるビアンカがモニカを説得する。


「そうだよ、モーちゃん。私も一緒にやるからがんばろう!」

「ビアンカがそういうんじゃ仕方ないか」


 しぶしぶだけどモニカもFランクの依頼を一緒に受けてくれることとなった。

 二人には冒険者登録をして依頼を受けてもらう。

 その前にモニカに言っておかないといけないことがあった。


「たしかモニカのジョブはドラゴンになってたよな?」

「なにか問題か?」

「そんなジョブはないから。それに『強すぎる』ステータスも隠すのを忘れるなよ」


 あえて『強すぎる』と強調した俺。

 モニカは上機嫌だ。

 なんとなくモニカのコントロール法がわかってきた。


「強すぎるか。確かに騒ぎになるな」


 モニカはステータスを偽装した。

 ステータスは平凡な感じとなり、ジョブも変わっていた。

 変わっていたんだが……。

 これどう見てもおかしいだろ!


「『ジョブ:ラーゼルの嫁』ってなんだよ! こんなジョブ聞いたことねーよ!」

「私はラーゼルの嫁じゃないのか?」

「確かに嫁だけど……」


 正論で返されて何も言えねぇ。

 嫁じゃないと答えたら問題ありありだ。

 俺が答えに困っているとビアンカが助けてくれた。


「モーちゃん、ここは職業を書くんだよ。ラーゼルさんのお嫁さんは仕事でしてるの?」

「ちがうぞ」

「じゃあ普通の職業を書かないとね」

「ビアンカがそういうのならばそうする」


 ということで、モニカは格闘家ということになった。


 *


 モニカとコットンさんを連れて冒険者登録に向かう。

 二人ともトラブルもなく登録が済んだ。

 コットンさんは狩人だった。


「子どもの頃に遊びで弓矢を使ったことがあるからかなー?」


 という事だった。


 *


 装備を揃えダールの初心者講習も終えた。

 俺たちの冒険者家業の準備は万端だ。

 さっそく依頼を受けることにする。

 ここからが『初心者育成請負人』の俺の腕の見せ所だ!

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