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後の英雄、仲間のステータスを確認する

 討伐依頼を達成したのでギルドに戻った。

 ギルドの受付嬢に依頼の報告ついでにケーブフライが予想以上に繁殖してたことを報告する。

 今日は俺の担当をいつもしてくれていたラネットさんが帰省して休んでいるので別の職員に対応してもらった。

 代わりの担当はコットンさんだ。

 去年ギルドに就職したばかりの笑顔がまぶしい女の子。

 ラネットさんと違って冒険者の経験はないが、若い上に話しやすいので老若男女の冒険者たちに大人気だ。


「ローライズのダンジョンのケーブフライが依頼書と違って大繁殖してたんですね」

「ええ、釣りをしたら大群で襲ってくるほどでした」

「わかりました。危険度上昇ということで上の方に討伐隊を派遣するように連絡しておきます。情報ポイントも報酬に上乗せしておきますね」


 実はギルドでは情報も買い取ってくれたりする。

 主にモンスターの発生状況が主な買い取り品だけど、領主の小競り合いだとか物品の値上がり情報なんかも買い取ってくれる。

 物品の値上がり情報なんて冒険者ギルドじゃ使わないと思いきや、商業ギルドとの相互情報交換で使ったりするので喜んで買い取ってもらえるのだ。


 コットンさんから報酬と新たなステータスを書き込んだギルドカードを受け取った。

 俺がレベル17で、メイミーがレベル14。

 ともに1レベルアップだ。

 ギルドカードを見て涙するメイミー。


「本当にレベルが上がってる……」

「俺は初心者育成係と呼ばれてるぐらいだからな。俺と一緒にいればいくらでもレベルが上がるぞ」

「ごしゅじんさま、期待していますからね。いっしょにいっしょに冒険に行きまくりましょう」


 日没にはまだまだ早かったけど、再び依頼をこなせるほどの時間が無かったので今日は仕事を切り上げ宿に戻ることにした。


 *


 俺の自室はベッドひとつと小さな机が置いてあるだけの一番狭い部屋。

 この部屋で長年世話になっているが、ここに住みついているのは家賃が安いのが一番の理由だ。

 今までは独り身だったからこんな狭い部屋でもなんの不自由もなかったけど、今はメイミーがいるしゆくゆくはラネットさんとも住まないといけない。

 この部屋に3人で住むには狭すぎるな。

 そろそろ引っ越しを考える頃合いか。

 宿の共同風呂でシャワーを浴びてさっぱりとしたメイミーは、椅子代わりのベッドに座っている俺の横にちょこんとならぶ。

 メイミーはポツリと言った。


「私、今までの人生の中で一番幸せです」


 そっと頭を持たれかけてきた。

 あ、なんかすごくいい雰囲気。

 これって彼氏彼女の甘い関係?

 もう旦那とお嫁さんの関係だけど。

 こんなこと今までの人生で経験したことが無いのでよくわからない。

 メイミーはうっとっりとした目で俺に身体を預ける。


「ごしゅじんさまと一緒になれて……、幸せ過ぎでなんだか夢を見てるみたいです」

「サビアから解放したことか?」

「それもありますし、レベル上限を開放してくれましたし、それにとっても優しいし」

「俺も幸せだよ」


 気が付くと、朝近くまでとっても仲良しになっていた。


 *


 目が覚めた時にはかなり日が高くなっていた。

 さすがに12時間以上ぶっ続けだったのは仲良くなり過ぎた。

 横ですやすやと眠るメイミー。

 うさ耳がとってもかわいい。

 寝顔を見ているだけで癒される。

 そういえば、メイミーのステータスをしっかりと見たことが無かったな。

 俺は鑑定をしてみた。


 名前:メイミー

 ジョブ:狩人

 レベル:14/30

 HP :7/7

 MP :30/30

 攻撃力(ATK):7

 耐久力(DEF):8

 魔法力(INT):16

 幸運度(LUK):10

 スキル:【MP回復:超】LV3 【回復魔法:超】LV2


 ステータスを見ていて明らかにおかしな点に気が付いた。


 【MP回復】

  使ったMPが時間と共に回復するスキル。


 【回復魔法】

  回復魔法の回復効果の上がるスキル。


 これって回復職向けのスキルなんじゃないのか?

 しかもスキルランクがかなり高い。

 メイミーは狩人をしているけど、これって就くジョブ選択を間違えているんじゃないの?

 冒険者をしている間に依頼失敗が続いて借金を作ったと聞いていたけど、レベル以外にジョブの選択ミスも依頼失敗の理由の一つかもしれない。

 ジョブを変えた方がいいよな?

 でもメイミーが僧侶をしてないのは何か意味があるのかもしれないし。

 無理やりジョブ変更を押し付けるのは良くないか。

 でもな冒険者としては回復職をした方が……。


 俺が悩んでいるとメイミーが目を覚ました。

 生まれたままの姿だったのに気が付いたので恥ずかしそうにブランケットにくるまる。

 俺はメイミーがなんで狩人を選んだのか聞いてみた。


「なんで狩人をしているか? ですか? うーん、なんででしょう? 村の人がみんな狩人をしていたので私もそれにならって狩人を始めて……特に深い意味はありません」


 特にこだわりがないなら、聖女になった方が彼女もスキルを活かせていいだろう。

 俺は一つの提案をしてみた。


「俺の見立てではメイミーの天職は聖女だと思う。今よりもずっと活躍できると思う。今日から聖女を試してみてくれないか?」

「ごしゅじんさまのお役に立ちたいです! ぜひやらせてください!」


 メイミーの了解も取れた。

 メイミーを聖女とすべく育成する計画が始まった。

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