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スキル

この作品のコンセプトは、『チート+天才』です。

「ッッッ!」


場から飛び退き、大半の棘の軌道から逃れるが、いくつかの棘は尚進んでくる。


回避行動中からの斬撃であった事もあり1つ斬り逃し、服に穴が開いた。



「零さん!」

「ラド、お前は馬車を守れ。こいつの相手は俺がする。」

「わかりました!……誰か襲ってきたなら、最悪の場合僕のスキルを使う事になります。

大丈夫ですか?」

「ああ、大丈夫だ。」

「無駄口を叩いている場合か!!戦闘中だぞ!!」


ナイトメアが小さい鉱石を手に取ると、その鉱石が片手剣に変形し、それを構えて向って来た。

明らかに元の鉱石の量より増えている。



「お前が棘を伸し、それを俺が斬る単調な遊びに飽きたから話していたのだ。

結果としてお前が新たな行動を起こしてくれから、幸運だったな。」

「ふん!そう思うのならば、また新たな行動をしてやろうッ!!」


交差したナイトメアの刃から、七支刀の様に刃からが伸びる。



「だから、伸ばして斬る単調な遊びには飽きたと言っただろうっ」

「ぐッ…!」


こいつは馬鹿なのだろうか。

俺はナイトメアの腹に蹴りを入れ、剣の交差状態から離れさせる。

そしてまだ伸びる刃を斬り折り、ナイトメアを見据える。



「……まず剣の動きからなっていない。力任せの振り、フェイント無しの直線切り。

道場に入ったばかりの俺でもまだまともに出来たぞ。

素人の中の素人、ド素人だお前は。

ゲームの中でしか剣を持ったことが無いただの阿呆だ。ステータスだよりのただの阿呆。

今まで襲ったりしたプレイヤーはそれでどうにかなったかもしれないが残念だったな。俺は違う。」

「………黙れ。」


ナイトメアに、ナイトメア自身の行動の問題点や、気になった所を伝えていく。

ナイトメアが何か反応するが俺はやめない。

そうすれば多少なり昂る戦いが出来るかもしれないから。



「クランだって、自分の手に入れたその伸ばす縮める尖らせるしか出来ないそのスキルで圧倒し、絶対的な強者に思わせたのかもしれないが、何度か見れば避けたり斬ったりすれば目がその速さに慣れる。

お前自身がそれ以上の速さで動けるなら問題は無いが、もう慣れたスピード以下で来られてもつまらないだけだ。

……少しアドバイスをするなら、そのスキル」


「黙れ黙れ黙れ黙れ、黙れェ!!!」


先程の棘以上の速さで、岩石の様な土の塊が伸びて来る。

咄嗟に剣で腹を押さて守ったが、腹の中の感覚的に肋一本は持っていかれただろう。


それにしても、感情で変形速度が変わった?それとも今まではスピードを押さていた?

どちらにせよ、ナイトメアは



「……昂る事をしてくれるじゃないか…!」


頬が楽しさ故に釣り上がる。

そして、俺の体は結界に押し付けられた。


完全に密着状態だ。無理に動こうとすれば怪我をする。クエスト中にこれ以上怪我をするのは困るな。


そんな事を考えていると、ナイトメアが俺を押さえつける土の塊の上を歩いてやって来た。



「ふん!手加減をしてやっていれば調子をこいて説教などと……腹立たしい!万死に値する!」


そう言って、腰から小さい鉱石を取り出す。

さっき剣に変えた鉱石よりも更に小さい。

そしてその鉱石が先程と同じ様に剣に変形していく。無駄に装飾が細かい。



「この剣の素材は【グレートメタル】の1つ、ミスリルだ。多少値は張ったが……貴様の首を斬るには丁度いい。」


ナイトメアが切っ先を俺の顔面に向ける。

その距離、僅か2センチ弱。

少し近づかれれば、顔の肉が容易く削がれるだろう。



「……冥土の土産に教えてやろう。俺のスキルは【オンリースキル No.009 創造】!!

ステータスへの補正効果は一切無いが、一度触れた事のあるアイテムや物質であれば、自由自在に操り、想像力の限り変形させる事が出来る!!

そして、元の物のサイズや質量に関係なく、自由な形状自由な大きさの物に変更する事が可能な、私に相応しい、最強のスキルだ!!

死ぬが良い!!」


ナイトメアが剣を振り上げ、俺の頭を両断しにかかる。

何度も言った無駄な行動。こいつには学習能力が無いらしい。



「……昂らせてくれた例だ、俺のスキルも教えてやる。」



ナイトメアの腹に向かい、地面から棘が生える。



「何ッ!!何だこれは!!」


ナイトメアも流石に自分の得意技と言う事もあり、生えてきた棘を見事に剣で斬る。

咄嗟の反応としては上出来だ。だが……



「一つの方向から起こる出来事だけに目を向けるな。他の方向にも目を向けろ。」

「なっ、!…ゥ……!!」


腿と二の腕辺りに棘を刺す。

操るのが意外に楽しい。

刺さって肉の中の部分から、更に棘を伸ばしてみる。



「ゥああ!!な、何なのだ!!何故お、俺のスキルが、お前にも使えるゥ!!」


パニックなってか、ナイトメアの口調が崩れ始めた。まぁ当然だな。自分自身しか使えない筈のスキルを、他人が突然使い始めたら困惑も当然する。



「……俺のスキルは、【オンリースキル No.001 天才】。

全ステータスに+5000最低補正、何らかの武器装備時に全ステータス10倍、そしてスキル自体の効果は、【見たスキルを学習し、自分も使える様になる】……だ。

ちなみに、補正と十倍化の効果は管理者へのオーダーでON-OFFを可能の仕様に変更してもらって、まだOFFのままだ。

……まぁ、【剣王剣技】と【魔帝魔術】の補正効果は切っていないがな。」

(左)‹零刻のスキルは、人のスキルを覚えるスキルだったんだよ!!

ΩΩΩ‹な、なんだってー!?


次回あたりで0章終わりですね。

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