表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/15

OPEN・THE・DREAMWORLD

試しに勢いで投稿したやつが凄まじく酷かったのでしっかりある程度構想ねったら何故か1話が1000文字消えましたがそれでもいつもに比べて長いです。

いつも1000文字ですからね。3倍ですよ。

ではご覧ください。

2084年、世界の技術は大きく発展していた。


それは40年程前、海外の企業の技術開発部署が開発した、思考加速装置と言う脳に干渉する技術の大幅な進歩から始まり、


次に次にと新たな最新技術の開発、副作用の無い癌治療薬の作成、開発不可能とされて来た若返り効果のあるの薬


今まで寿命等の生命的な限界から、大きい発想があっても、それまでの経路を進む時間が足りなかった世界中の技術者達が、

その道を歩む時間を、その思考加速によって理論上

無限に近い自由を得た。


それによって、人類の技術は大きく発展したのだ。


その後2061年、地球上に存在する全ての国家の事実上の完全統一、完全な非核化が行われ、

そして2062年からは世界中全ての人類に思考加速装置の埋め込みが行われた。


その後、また更に更にと技術の進歩は進み、そして……



「届いた……!」



2010年代前半、それは空想上の物品として、書籍やテレビアニメで取り扱われた。

きっとその時代に生きた人々は、これが生まれるのを心待ちにしていた筈だ。


完全なVirtualReality、完全なVRゲーム。


15年程度前にはこれを作る基盤は生み出されていたはずだが、市場に出るまでは随分と時間が掛かったものだ。


数年前から発売の可能性が囁かれていたこれを、俺自身も心から待ち望んでいた。


俺は新しい物と楽しい事が大好きだ。


その2つが掛け合わさったこれは、まさに理想そのもの。

それが今、俺の手元に。


今すぐやりたい、否、今すぐやろう。



「プレイする為にまずは……『全身のスキャン』をするのか」


説明書を読み込みプレイの準備を始める。

ゲームのジョブ等も既に公開されている分は全部覚えている為ゲーム自体の準備は完璧だ。

ネットで注文したのが仇となったのか、俺側の注文に不備があった事に気付かず、発売日から2ヶ月、

つまりゲーム内で半年以上が経過してしまった。


が、まだ追いつける程度の差だ。


逆に情報がそこそこ出回り始め、ある程度楽にゲームが始められる。

初心者向け狩場に、初期向けの金策、そしてゲーム内のボス系統モンスターの生息域、

割れている物は数多い。

そしてそれもジョブと同様に全て覚えている。



「よし、スキャン完了。で、これを思考加速装置に接続し……ぉ」


……何か変な感覚だ。

気持ち悪くも無く、気持ちいいわけでも無い。


で、ギア自体を頭に被せ、起動の為の音声入力をする。



「OPEN・DREAM」



目前に虹の様な輝きの空間が広がる。

迸る光の輝きは、美しさのあまり見惚れてしまいそうだ。


幻想的の一言が最も似合うだろう光景。


そしてその光が止まると、次に広がった空間は……



「図書館、か」

「そのとおりです。ここは【大図書館・クスモナロ】、ようこそお越しくださいました。」

「……貴方は?」

「おっと、申し遅れました。私は図書館の管理統括、図書館長 アガナル・クスモナロ。

聖王国『イトマール』のプレイヤーのキャラクター生成の手伝いをする管理人の一人です。」


まぁ、わかってはいたが。



「見た目は目を赤に近い桃色に、髪色を黒にしてくれればそれ以外は現実のままで良い。」

「了解しました。本来はプレイヤーさんにやっていただくのですが、弄る部分が少ないので私がやっておきますね。」

「ありがとう」


手間が省けるのは単純にありがたい。

なるべく多くプレイに時間を注ぎたいからな。



「…はい、完了しました。確認の為に手鏡をどうぞ」

「ああ、わかった」


……うん、俺が求めていた色だ。



「発注の通りだ。修正は無しで良い。」

「問題がないのであれば何よりです。では、もう最後になりますが、始まりのスキルをプレゼントさせていただきます。」


突如として俺の体が発光し始める。

情報の通りだ。

体が発光するのは、さっき言っていた始まりのスキルを選定する為の魔法らしい。

魔法と言っても、ゲーム進行の為のプレイヤーが覚えられない部類の魔法らしいが。


そして十数秒の発光の後に図書館の奥から3冊の本が目の前に飛んでくる。



「これが貴方に合うスキルです。この3つのスキルの中から、貴方自身が始まりのスキルを選んで下さい。」

「わかった」


最初から1つだけを持って来られてしまっては、今後選択肢が狭まってしまう。



「この本に乗っているスキルは…【剣王剣技】」

「グレートスキルNo.0007 【剣王剣技】

一般剣術系統最高位スキル。

常時発動効果として、ステータスにVIT+5000、AGI・DEX+2500される。

剣系統装備時に限りDEXを20倍、AGIを10倍、HP、並びにVITを5倍に上昇させる。

付属効果として、一般剣術系統技能スキル全てが使用可能

この効果で使用可能な剣術系統技能スキルは、どの様なジョブでも使用可能」


なるほど。剣士などを目指すなら、このスキルを選ぶのもありだな。



「隣の本には【魔帝魔術】と書いてあるが…」

「グレートスキルNo.0008 【魔帝魔術】

一般魔術系統・魔法系統最高位スキル。

常時発動効果として、ステータスにINT+5000、AGI・DEX+2500される。

杖系統装備時に限りINTを20倍、AGIを10倍、MP、並びにDEXを5倍に上昇させる。

付属効果として、一般魔術系統・魔法系統技能スキル全てが使用可能

この効果で使用可能な魔術系統・魔法系統技能スキルは、どの様なジョブでも使用可能」


さっきの【剣王剣技】の魔法系統版か。

まぁ評価はさっきのと大体同じ。

で、最後のこの本だが……



「……なんでこの本だけ色が違う?」

「それは、そのスキルがこれまで紹介したスキルとは異なる系統のスキルだからです」


異なる系統?つまり……グレートスキルじゃ無いって事か?



「翠の本の分類はノーマルスキル。

他のプレイヤーに教わる、またはジョブのレベルアップ時に、入手が可能なスキルです。


朱の本の分類はレアスキル。

ダンジョン内にあるスキルの秘伝書等のアイテムを得た場合に入手が可能なスキルです。


蒼の本の分類はグレートスキル。

何らかの特別なクエスト、または試練を達成する事によって入手が可能なスキルです。


そして、その黒の本の分類はオンリースキル。

この選定時に、その才覚を本が認めた場合のみ入手が可能であり、管理人である私も、全てのスキルの中で唯一使用権限の無いシリーズです」


なるほど。

つまり今までのスキルは、そこそこに希少価値のあるスキルだった訳か。


で、今この手元に残った最後の本。その色は黒。

つまり、これは俺が選択すれば、ゲームの中でただ1つ、俺だけの、唯一無二の力になる。



「それは……昂るな!」


心は、それに見惚れている。

後は、それ自身の力次第だ。


俺に、お前の力を見せろ。



お前の名前は!!



「…………『天才』」



この時、俺の初めてのスキルは、『天才』になった。



「さて、これで全ての設定は完了しましたね。

では、この世界をどうか自由にお楽しみ下さい……………あ」


今にも大図書館の扉を開こうとしていたアガナロ図書館長が何か忘れていた事を思い出したかの様な表情になる。



「どうかしたのか、図書館長?」

「はっはっは、いやぁ、私とした事がついうっかり。まだ貴方の名前を教えて貰っていないではありませんか!」

「……あぁ」


そういえば、確かにまだプレイヤーネームの設定をしていなかった。

元々名前を考えてはいたので、答えられない訳では無い。



「俺は……『零刻れいこく』だ」

「わかりました、ありがとうございます。

こほん、では改めて……」


図書館長が大きくポーズを取り、話し始める。



「これから貴方が行くのは、自由の世界!

何をするのも、何をやめるのも、全て自由!

何故ならここは、ただ一瞬の、夢の世界なのだから!!」


扉が開き、光が中に入り込む



「ようこそ!!!DREAM・WORLDへ!!!」



俺はそこに、足を踏み入れたのだった

次回も多少長いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ