出来る事からコツコツと
休日の早朝ログインした俺は涼しい空気の元、新鮮な果物や野菜が並ぶ朝市で珍しい果物を購入しながら冒険者ギルドに向かっていた。
途中で購入したばかりのリリガという焼きリンゴに似た味のリンゴを清々しい気持ちで齧る。
ライネとロウガとのクエストはほとんど役に立たづ頼りきりでの達成でなんとか5日で終わり(ゲーム内の1日は96時間現実の日かけと同じ)それから俺はソロでクエストを受けていた。
「で、また雑用クエストかよ、ヘタレが。」
「め!またそんな言葉使いしてお姉さん悲しいぞ。」
「ロウガの言い分もわかるけど俺にはまだまだ無理だって訓練はしてるけど今はMWPポイントが欲しいからコツコツ頑張るしかない訳。」
結局ライネ達頼りでクエストはクリアした訳でクエスト報酬はそのせいで半減してしまった。何でこんなに難しいんだろ?俺がポンコツだからか分からんけど少しずつ剣の扱いが上手くなってるだけましだと思っておこう。
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ガーデンLv5
種族▷ハーフエルフ
職業〖祈祷士〗Lv6
HP141
MP166
STR[物理攻撃] 5
VIT[物理防御] 4
DEX[器用] 5
AGI[素早さ] 7
INT[知力] 6
MND[精神] 6
STP[ステータスポイント]33
─スキル
〖身体強化Lv4〗〖剣術Lv2〗〖鑑定Lv5〗
〖魔力操作Lv2〗〖人格付与Lv─〗
NEW〖精霊の瞳Lv2+2〗
3万ヘウロ
2000MWP
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ステータスポイントの振り分けは若干悩み中どんな戦闘スタイルが自分にあっているか探り探りな為だ。
それから新しく〖精霊の瞳〗というスキルが出たけど何故かプラスがついていた。
ライネさん聞くとハーフエルフやエルフは精霊を視るスキルを覚えるらしく職業の習得スキルと被ると効果がアップするらしいつまり今はLv4相当の効果で微精霊と意志疎通出来るようになるらしい。
「そんなヘタレに指名依頼がきてんぞ。」
「指名依頼?残念だけど昼から今日夕方までバイトでその後はマイワルダンジョン解放があるから宅配とかは無理だぞ。」
「ふふ、ガーデンくんの宅配は丁寧だものね偉い偉い。」
ライネさんはニコニコ俺の頭を撫で撫でしてくるなんか照れくさいな、ロウガ羨ましいのは分かったから睨むのやめて怖い。
「ちっ、指名依頼の内容は〖御神木の祈祷〗だ。」
「祈祷?俺まだ祈祷スキル覚えてないけど。」
「わぁ懐かしい私も小さい頃にやったのよ、エルフの祈祷は皆有り難がるのガーデンくんは丁度、祈祷士だしスキルは覚えてなくても真似でも皆喜ぶの。」
詳しく聞くとどうやらエルフ限定のクエストらしく他のエルフを選択したプレーヤー達が夜その御神木に魔力を注ぐ祭りらしい。
「夜か………深夜ならバイト終わりに少しならなんとか。」
「日付変わるまでのクエストだペナルティもねぇし、受けとけ受けとけ。」
「場所は街の西側のすり鉢〖職人街クターレ〗中心部でだから気楽に来てね。」
西側は大昔に隕石が落ち大きなクレーターが出来た場所で、何でも生産スキル系の成功率が上がる場所らしく自然と職人達が集まる場所になったらしい。
人が多いから寄り付かなかったけど深夜なら良いかな。