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42. 人間のホルモン小全集

【第42-44回 2022.元日~】 人間のホルモン小全集 を配信


 【結局、アドレナリンってなんなのよ?】

 【創作テキストにも使えそうな、基本的なホルモンの働きを解説するよ】

 さて、創作作品においてたまに、

 『脳内麻薬が出まくるぜ!』

 『アドレナリンで、心の鼓動が加速する!』

 などといった、人間の体で働く【ホルモン】に言及する表現が散見されます。


 でも、ホルモンってなに?

 どんなモノが存在するの?

 【ドーパミン】【アドレナリン】【インスリン】などの名前は幾度も耳にしていることかと思いますが。具体的にどのような働きをしているのか、知らない方も多いかと思います。


 そこで、今回から3回にわたってこれらの【ホルモン】について、解説。

 100種類以上あるホルモン全てに注釈することはできませんが、代表的なもの、創作上の表現に使えそうなものを中心に、私の知る限りをご紹介したいと思います。



●そもそもホルモンとは何か?

 ホルモンとは、内分泌とも呼ばれ、体の中に分泌される成分です。

 その役割は、メッセンジャー。

 ホルモンが分泌されると、血流にのって、狙った臓器に届くといった具合。

 たとえば、膵臓から放たれるホルモン【インスリン】は血流にのって、肝臓や全身の筋肉に届き、『糖分を吸収する』ように促します。


 体内で情報を伝達するというと、【神経】が思い浮かびますが、役割はかなり似てますね。

 【神経】が、素早く秒で情報を伝えるのに対し。

 【ホルモン】は、もっと長いスパンでゆっくり、長時間に渡って影響します。


 ホルモンは、あくまで内分泌なので体の外に分泌される、汗、涙、胃液や唾液は、ホルモンに含めません。

 なお、ホルモンの主成分は、アミノ酸(タンパク質)。

 ただし、一部に脂質(脂肪)でできたものもあります。



●今回触れるホルモンをざっとまとめ


・放出ホルモン:ホルモン系の司令塔【視床下部】がこれを使って指令を出す。

・抑制ホルモン:ホルモン系の司令塔【視床下部】がこれを使って指令を出す。

・ドーパミン:幸福物質の1つ。快楽や報酬と関係が深い。

・エンドルフィン:食欲、睡眠、本能的な欲求などが満たされると分泌される、鎮痛・幸福作用のある脳内麻薬。

・セロトニン:幸福物質の1つ。癒し。体内時計や、副交感神経にもかかわる。

・アドレナリン:心臓を強く動かし、戦闘・緊張モードに。交感神経にもかかわる。

・ノルアドレナリン:アドレナリンのサポート。交感神経。

・オキシトシン:出産してお母さんになるためのホルモンだが、幸福物質の1つでもある。ぽかぽかする。

・成長ホルモン:糖や脂肪を燃焼し、タンパク質を合成。筋や骨を作る。



-------------------


●放出ホルモン、抑制ホルモン

・分泌場所:視床下部

・役割を一言で:司令塔として色々なホルモンの分泌量を調節してるよ


挿絵(By みてみん)


 まず、ホルモン系の司令塔はどこにあるのでしょうか。

 その任を担っているのが脳の【視床下部】。

 両目の間にある眉間の奥に進んでいくとある、【視床下部】が担います。


 視床下部は常に、血液の中の成分を絶えず観察しており、


 【成長ホルモン】【プロラクチン】

 【甲状腺刺激ホルモン】【副腎皮質刺激ホルモン】【性腺刺激ホルモン】


 といった上記↑のホルモンを生成している臓器に、

 「気張らんかい」「休まんかい」

 という指令情報にあたる、ホルモンを分泌します。(※1)

 間接的に、【成長ホルモン】【プロラクチン】etcといったホルモン分泌を調整しているわけです。

 この【視床下部】と、すぐ下にある【下垂体】こそがホルモン系の中枢、ボス、親玉。

 ホルモンは肉体の成長や、感情面、身体の機能に大きく影響します。




挿絵(By みてみん)

 ↑骨格標本(つまり作り物)で見る、下垂体の位置。

  頭部を上から見た場合、中央近くの赤丸(トルコ鞍)に下垂体がある。




-------------------


●ドーパミン

・分泌場所:大脳の側坐核、副腎髄質

・別名:ドパミン

・役割を一言で:幸福物質の1つ。快楽や報酬とかかわる

挿絵(By みてみん)


 ドーパミンは皆さんが脳と聞いたら思い浮かべるであろう大脳にある、側坐核から主に放たれるホルモンです。

 人にとって好ましい条件がそろったときに素早く分泌されるホルモンで、脳神経に【快感】を感じさせる、幸福物質の1つに数えられます。転じて、



 【テストで100点取った】

 →【努力が報われた、お母さんからご褒美もらえた】

 →【ドーパミンが素早く働き、快感を覚える】

 →【また快感を感じたいから、もっと勉強に精を出すぜい】


 という具合に、あらゆる学習や、報酬による意欲づけにかかわります。

 ゲーム上でも、


 ・狙っていたアイテムをモンスターが落とした

 ・苦労して練った戦略が的中して、中ボスを倒せた


 など、おなじみのシチュエーションもこのドーパミンがかかわっています。

 脳が幸せで満たされたいから、積極的に行動しよう――という、意欲に繋がるというわけですね。


 欠点としては、効果が減衰しやすいこと。

 作用が長続きせず、このドーパミンの効果ばかりに学習を頼っていると、今までの快楽刺激では満足できず、より強い快感を求めてしまう原因ともなりえます。

 【ギャンブルでの大当たりが忘れられない】

 【大当たりを狙った末に、破産するまでガチャにつぎ込む】

 といった、依存症の主因ですね。


 また、幸福物質としての役割以外にも


 ・身体のスムーズな運動にかかわっており、ドーパミンが足りなくなると的確な運動ができなくなる【パーキンソン病】になる

 ・ある種の幻視や妄想が出るようなメンタル疾患において、ドーパミンが過剰に分泌されていることが判明している


 という風に、ドーパミンは多すぎても、少なすぎても健全な活動に支障が出ます。

 これは、ドーパミン特有の問題というよりも、ホルモン全般の特徴でして。


 ホルモンは、多すぎても少なすぎてもいけない。

 お互いホルモンを分泌する臓器が監視し合って、ホルモンが出過ぎたら、他の臓器が減らすようカウンターとなるホルモンを出す。

 そうして、状況に適した一定のホルモン量にとどめようという仕組みが、人体には備わっています。


 増えすぎたホルモンを減らそうとするる信号を【ネガティブフィードバック】。

 また、ホルモンに限らず、状況に適した身体環境に整えようという、仕組みを【ホメオスタシス】または【体内環境の恒常性】といいます。(※2)


 ホルモンや健康、メンタル疾患や肉体的な不調を読み解くキーになりますので、この折に覚えておいていただけると幸いです。



-------------------


●エンドルフィン

・分泌場所:視床下部

・役割を一言で:食欲、睡眠、本能的な欲求などが満たされると分泌される、鎮痛・幸福作用のある脳内麻薬。ドーパミンにもかかわる。


挿絵(By みてみん)


 エンドルフィンはホルモンの司令塔である視床下部の一部である、弓状束から分泌される神経に働くホルモンです。

 成分はオピオイドといって、ケシ化の植物から生成された大麻やモルヒネらと似た効果をもつため、【脳内麻薬】とも称されます。


 具体的には鎮痛・鎮静・多幸感をもたらすとされ、俗にいうランナーズハイ――苦しいスポーツをしていたはずが、急に気持ちよくなる。といった状態に入ったときに、このエンドルフィンが作用しているという説があります。


 エンドルフィンは、食欲、睡眠欲、生存欲などの本能的な欲求が満たされたときに分泌され、【満足】【多幸感】を演出。

 また、ストレスを感じたときにも分泌され、痛みや苦しみを弱める、【鎮静】【鎮痛】作用も発揮します。


 さらに、ドーパミン(報酬が生じたときに多幸感)を活発にする作用もあるようです。



-------------------


●セロトニン

・分泌場所:小腸、脳幹を中心に広くある縫線核

・一言でいうと:幸福物質の1つ。癒し。体内時計や、副交感神経にもかかわる。


挿絵(By みてみん)


 セロトニンは腸や神経系などに働き、身体を『休息モード』にするための、幸福物質の1つです。人間の体には、交感神経、副交感神経の2つの自律神経があり、


 ・交感神経:人を闘争、逃走(どっちも『トウソウ』と読む)モードにする。適度に働けば集中力が上がり、さらに分泌されると不安・緊張・イライラ状態にする。

 ・副交感神経:人を、休息モードにする。つまり交感神経の反対。強く働くと、不安や辛さ、痛みを軽減する。


 このように交感神経、副交感神経がTPOに合わせて、『昼は交感神経を活発にして、バリバリ働くぞ!』『夜は副交感神経で、のんびりするぜい』といった具合に、体の働き、感情面をコントロールしています。


 セロトニンはこのうち、副交感神経を働かせるためのトリガーとなるホルモンです。

 すなわち、


 ・交感神経が優位になって生じた、緊張・不安を打ち消す。

 ・痛みや、息苦しさ、嘔吐感を軽減する。


 という仕事を行い、精神を安定させる。

 転じて、『のんびり』『さわやかさ』『癒し』な感情を演出します。


 セロトニンが分泌されやすい条件としては、ストレスのカウンターとしての働きがあるので、ストレスを感じたとき。

 また、歩く、走る、食べるなど、一定の動作を繰り返す、リズム運動を行ったとき。

 涙を流した時。早朝に日光を浴びたとき。


 などが挙げられるでしょうか。


 ここで、早朝に日光を浴びたときにセロトニンが出るというのが重要で、この時出たセロトニンは十数時間後に【メラトニン】という違うホルモンに変化します。

 メラトニンは人に睡魔を感じさせるホルモン。

 つまり、セロトニンは間接的に、人の眠たくなる時間――体内時計をもコントロールしていることになります。



-------------------


●アドレナリン・ノルアドレナリン

・分泌場所:副腎髄質

・一言でいうと:心臓を強く動かし、戦闘・緊張モードに。交感神経にもかかわる。


挿絵(By みてみん)


 アドレナリン、ノルアドレナリンの名前はよく耳にするかと思いますが、この2つは働きが近しいのでまとめてご紹介します。


 前述のセロトニンの紹介で、人体には交感神経(闘争・逃走モードになる)と、副交感神経(休息モードになる)があり、セロトニンは副交感神経にかかわる。

 ことに触れましたが、アドレナリン・ノルアドレナリンは残された前者の交感神経の活動を活発にする役割があります。


 すなわち、何かの作業をする時。運動をする時。危機に遭遇した時。

 人は、どこか一部を犠牲にしてでも、脳や筋肉といった重要な器官に血液をいっぱい送って、血の巡りを良くしたいわけです。そこで、


 ・アドレナリン:心臓に特に働き、心拍数や血圧をアップ。

 ・ノルアドレナリン:特に末梢にある血管(重要でない血管)を狭くして、太い血管に血流が集中するようにする。

 ・どっちも:血糖値を上げて、エネルギー(糖分)を全身に届ける。痛覚を麻痺させる。


 という風に役割を分担し、肉体を臨戦態勢にします。

 精神面では、適度に働けば集中力がアップ、さらに強く働けば不安・緊張が強まる。といった具合でしょうか。


 【集中力アップ】と、【不安・緊張が強まる】が紙一重というのは妙に思えるかもしれませんが、それは我々もかつては野生の動物だったことに由来します。


 野生では弱肉強食。迷っていたら天敵に食べられてしまうわけで、戦うか。

 さらなる危険を察知したら逃げるかの二択を、瞬時に判断しなければなりません。


 だから戦うために集中力を上げるか。

 あるいはその場から逃げるよう、不安や緊張を高めるわけです。


 このようにアドレナリン・ノルアドレナリンの反応は古から伝えられてきた本能に根差す生理現象なわけですが。社会生活を営む、現代の人類は、不安な状況を目の当たりにしたからって、すぐにその場から逃亡するわけにはいきません。


 上司からお説教を受けて不安になったからと言って、逃げたり殴りかかることはできませんよね。するとどうなるか。

 アドレナリン・ノルアドレナリンが出続ける(つまり交感神経が優位になり続ける)と、怒りやすくなり、いつも不安を感じ、緊張しやすく、イライラ。

 最終的にはストレス性のメンタル疾患の代表格である、神経症性障害の原因となります。(※3)


 また、ストレスの生じる環境に居続けると、アドレナリン・ノルアドレナリン、そして前述のセロトニンを使いすぎ、これらが枯渇する場合もあります。

 機械に例えると、オーバーヒートで機能停止した状態にあたるわけですが、集中できず、戦えず、かといってセロトニンもないので休息もできない――いわゆる、うつ病の発症です。(※4)


 このように書くと、アドレナリン・ノルアドレナリンに厄介な印象を受けるかもしれませんが。あくまで、程度の問題。

 熱くなったエンジンやパソコンは、ちゃんと冷やしなさいよというお話です。


 それ以外の副作用として、アドレナリン・ノルアドレナリンの働きは、緊急対応のために一時的に身体にオーバーワークさせるので、


 ・末梢にある血管の血流を悪くする(※5)

 ・免疫力が落ちる

 ・食欲が減退する

 ・男性器の勃起力が落ちる


 といった風に、目前の闘争・逃走にかかわらない能力を犠牲にします。


-------------------


●オキシトシン

・分泌場所:脳の下垂体(後葉)

・一言でいうと:出産してお母さんになるためのホルモンだが、幸福物質の1つでもある。ぽかぽかする。


挿絵(By みてみん)


 オキシトシンは性ホルモンではないものの、女性の出産・子育てにかかわるホルモンです。


 ・分娩が近づくと、子宮を収縮させて分娩をサポート(胎児を押し出す)

 ・成熟した乳腺に働き、母乳をつくる。

 ・乳児が乳首を吸うと射乳を促す(射乳反射)


 このような効果が昔より知られていましたが、最近では、幸福物質の側面を持つことも分かってきました。

 人間が下記のように他者と交流をもったとき(ペットなどでもOK)、


 ・ボディタッチ(抱きしめる、ゆっくり撫でる)

 ・親切にする、される

 ・感謝する、される


 このオキシトシンが分泌され、不安を軽減する。

 愛情や信頼の源となっているのが、オキシトシンであるとされています。


 特にこのオキシトシンは、効果が長続きするというのが特徴で、ここまで幸福物質として【ドーパミン】【セロトニン】【オキシトシン】の3種類を紹介してきましたが。


 ご褒美や成功体験に紐づいて分泌される【ドーパミン】は非常に強力ですが、すぐに効果が失われやすい。どんどん強い報酬を欲するようになって、しまいには依存症の原因にもなりうるのは前述の通りです。


 しかし、【オキシトシン】は長続きする。

 オキシトシンは、ドーパミンの欠点を埋めるホルモンであるとされています。


 一部の企業で、給料などの報酬面だけでなく、レクリエーションや、『感謝を伝え合う』社風で一体感を強めようという試みが散見されますが。このオキシトシンの働きを期待したものといえるでしょう。


 また、オンラインゲームのギルドでメンバーと密に交流したり。

 ゲーム上のすれ違い通信等でやんわり人とつながりたいというのも、オキシトシンの働きに根差しているともとれます。


 アルコールや覚醒剤依存症の治療として有効なものに、『集団認知行動療法(同じ疾患をもつ患者同士が定期的に集い、ともに治ることを目指す方法)』があります。

 これもオキシトシンの幸福物質としての働きを、利用したものといえるでしょう。



-------------------


●成長ホルモン

・分泌場所: 脳の下垂体(前葉)

・一言でいうと: 糖や脂肪を燃焼し、タンパク質を合成。筋や骨を成長させる。


挿絵(By みてみん)


 ダイエットのキーとしても数えられる成長ホルモンですが、主に以下のような働きがあります。


 ・骨の成長:骨端にある骨芽細胞に働きかけ、骨を長くする

 ・タンパク質の合成:合成されたたんぱくは、筋や骨の発達に使われる

 ・脂肪の分解:蓄えられた脂肪を分解し、エネルギーとして使われやすい遊離脂肪酸として、血液に放出させる

 ・血糖値の上昇:肝臓に蓄えられた糖(グリコーゲン)を分解し、エネルギーとして使われやすい形にして、血液に放出させる


 端的にいえば、体内に蓄えられた余分な糖や脂肪を分解し、骨や筋肉に変えるということで、まさにダイエットには不可欠なホルモンです

 気になる分泌される条件ですが――。


 『睡眠』『空腹』『運動』の3つが主なトリガーなようです。


 ・睡眠中:特に朝日をあびて体内時計がリセットされてから、14~15時間後に盛んに分泌されます。かつては、深夜0:00までに眠らないと成長ホルモンが出ない→子供は早く寝なさい! とする根拠になっていましたが地球上の標準時計ではなく、体内時計が基準になっていることが最近の研究でわかりました。

 (つまり、目覚めてから、14~15時間後に眠っていればよい)


 ・空腹時:エネルギーが足りなくなると、糖や脂肪を分解しようとします。


 ・運動時:筋トレや有酸素運動をすると、成長ホルモンが分泌されます。諸説ありますが、有酸素運動(ジョギング・散歩)より筋トレのような激しい運動の方が成長ホルモンが多く分泌され、脂肪も燃焼されるとされます。

 また、有酸素運動を行う場合は、最低20~30分は継続していないと、成長ホルモンはあまり出ていないのではないかと類推されています。


 このように人体の発育に大きくかかわる成長ホルモンですが、それゆえに分泌に常態した障害が出ると、成長に大きな影響が出ます。

 たとえば、成長ホルモンが過剰に出過ぎると


 ・巨人症(子供のうちから分泌過剰な場合は)

 ・先端巨大症(成長期を過ぎてから、分泌過剰になった場合は)


 となり、成長ホルモンが不足すると、


 ・小人症(※6)


 となるリスクが現れます。

 成長ホルモンを分泌する下垂体に腫瘍ができると、分泌に悪影響が出るようですね。


 なお、国民的スタープロレスラーであった、ジャイアント馬場(1938-1999)さんは、巨人症であり、それを長所に変えて人気レスラーになった人とされています。(※7)



 ■今日のまとめ■

 ・司令塔の【視床下部】が、放出ホルモン、抑制ホルモンを使って制御するよ。

 ・エンドルフィン、セロトニン、オキシトシンは幸福物質だよ。

 ・セロトニンで、休息モードに入るよ。

 ・アドレナリン、ノルアドレナリンで、戦闘・逃走モードになるよ。

 ・成長ホルモンが、糖や脂肪を燃焼して、筋や骨を作るよ。



(※1)

 厳密にいうと、【甲状腺刺激ホルモン】【副腎皮質刺激ホルモン】【性腺刺激ホルモン】は、視床下部と一緒に働いている、下垂体が放ちます。

 視床下部は、下垂体を仲介して、間接的に色んな臓器をコントロールしているわけです。図解すると、こんな感じ。


 社長:視床下部

    ↓ ホルモンで指示を出す

 部長:下垂体

    ↓ ホルモンで指示を出す

 平社員:甲状腺、副腎皮質、生殖器 .oO(指示通りに頑張るぜ!)


(※2) ホメオスタシス

 新海誠監督を務めた長編アニメ『天気の子』でも、この単語が出てきましたね。

 きな臭い占い師が口にしていたセリフで、意訳すれば【晴れもすれば、その反動で雨も降る。一定の環境を保つよう地球には、ホメオスタシス(環境の恒常性)が備わっておるのじゃ】という、内容だったと思います。


(※3)

 芸能人が患っていたことを告白して一時、有名になった適応障害も神経症性障害の一種です。


(※4)

 アドレナリンがないと集中できない。集中できないと考えがまとまらない。色んなものを見落とす。聞き逃す。記憶もできない。かといってセロトニンも足りないので、休めず、すぐに回復できない。ということでうつ病は、ただ落ち込みやすくなる(抑うつ状態という)だけでなく、脳の諸機能を著しく低下させます。


(※5) 末梢にある血管の血流を悪くする

 緊張すると、手の指先がかじかむ原因。


(※6) 小人症

 最近では、この診断名に差別的だと見なされ『ホルモン分泌不全性低身長症』と、言い換えられることもあるようですね。


(※7) ジャイアント馬場

 203cmの巨体。得意技の16文キックで有名だった伝説的なプロレスラー。

 下垂体にできた腫瘍の手術をした記録があるとか。




【自己紹介 板皮類 学名:ニョロリマス・オパーイスキー】


ばんぴるいと読む。美少女ゲーム業界で14年。

その後、一瞬だけソーシャルゲーム業界にいた、元企画屋&シナリオライター。

毎週、新作エロゲを300円で8週間連続発売するなど、コンフォートゾーンから飛び出す、変わり種企画が持ち味だった。

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