オッサンは明日を夢見て就寝した
オッサンが涙を流しながら食事を掻き込む姿は非常にシュールで周りの者達をドン引きさせた。
宿の主人、ガッツも声をかけるに掛けられない程に。
(まぁ、別に誰かに迷惑をかける訳じゃないしな)
ガッツ離脱。しかしオッサンに声をかける勇者が存在した。
「お客様、どうしましたか?お父さんのご飯はどうですか?」
勇者の名前はピノちゃん五歳。女勇者である。違う、ピノは純粋に食事はどうかとオッサンに聞いたのだ。
「こんなに美味しい食事、久しぶりです」
オッサンは流れる涙を拭かずにピノに答える。初めてと言わずに久しぶりと答えるところがオッサンである。褒め方が中途半端である。
いや、オッサンは事実を答えたまでだ。その愚直なまでの正直さがオッサンの今までを苦しめていたのだが、それでもオッサンは正直者であり続けようとする。
「お父さんのご飯は世界一美味しいでしょ?」
ピノのこの言葉に一番反応したのは厨房から顔を出していたガッツである。
その後、ガッツの提供する料理は少し塩気が多かった。
食事を終えて再び部屋に戻ってきたオッサンはサービスで渡されたお湯と手ぬぐいを使い身体を拭き清めていた。
この辺の描写は誰得?なので割愛するが、ギュ、ブルン、タプン、とだけ。
オッサンはベッドに横になってから今日一日で起こったことを思い返してみる。
ゲームをしようとしたらゲームの中?に入り込んでいた。
ゲームの時のステータス、所持アイテムがある。
見た目はゲームのキャラクターではなく、現実世界の容姿のままであった。
冒険者ギルドの受付の女性が(性的な意味で)良い感じだった。
薬草採取の依頼を受けた。
土いじりはやっぱり楽しい。
思ったほど薬草採取の報酬が少なかった。もっと数をこなさなければ。
宿の主人のガッツさんはなんだかんだ言いながらも面倒見の良さそうな人っぽい。
娘さんのピノちゃんは可愛らしい子だった。
なんだか内容が濃いのか薄いのかよく分からないが、最初の2つが圧倒的におかしかった。
あと、3つめも結構重要かもしれない。オッサンの今後的に。何時の時代でもイケメンは優遇されるのだ。
そんな事を考えながらもオッサンは淡い期待を胸に目蓋を下ろす。
(どうか目が覚めたら夢だったってオチが付きますように)
夢じゃなかった。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
書き溜め分終わり。
これからは超不定期更新になります。