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灰色の空  作者: 灰色の猫
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真っクロな空

 彼女が学校を、この街を去って早くも三ヶ月が経ちこの前初雪のニュースが流れていた。


 ミナのお父さんは修学旅行二日目の昼頃亡くなった。



 俺達は班ごとの行動のため、朝の移動のバスで隣に座ったのを最期に俺達の修学旅行は終わった。

 まだ続いてはいたがミナのいない修学旅行は意味のないものにしか思えなかった。

 

 教頭がミナに付き添い急ぎの便で帰ったと後からユリカから聞いた。

 

 担任がみんなの前で事情を説明したら「そんなときに来るなよ」という言葉が耳に入った。

 俺はその言葉を言った奴に駆け寄り、気づいたら殴っていた。


 カズに抑えられ「殴るのにミナちゃんを言い訳にするなよ」と諭された。そうだな、ごめんミナ。



 次に彼女と再会した時はお父さんの通夜の時。


 真っ赤に眼を腫らした彼女は俺を見つけた時に少し笑顔になったが、それが逆に痛々しく申し訳なく思えた。


 俺が来なければ、彼女に気を使わせずに済んだのではないか。

 俺は母親と来ていたが、一人で先に帰った。


 悔やみながらその日は寝れなかった。



 ミナはそれから一週間ほど学校を休み、登校したと思えば転校のさよならだった。


 あとからミナの手紙で知ったのだが、当然ミナは猛反対したらしい。


 母親もミナの気持ちと俺と付き合っている事を気にして引っ越しは考えていなかったのだが、金銭的な事情と親の説得によって渋々決めたみたいだった。


 転校の挨拶の二日後、母親と一緒にミナが俺の家に挨拶に来た。


 ミナは最後まで笑みを絶やす事はなかったが、逆に俺はしんどかった。

 泣いてくれた方がほっとできたのに。



 どうしてそこまで笑えるのか、彼女に聞いてみたかった。






 今は慣れない手紙でやりとりをしている。


 最初は一枚書くのに二日くらい悩んでいたけど今なら一時間もかからない。

 それでも彼女の笑顔の秘密は聞けないでいる。


 一回のやりとりでかかる時間はだいたい十日。

 俺の後ろの席は今は誰もいない。


 俺とカズにいたずらをしてくる彼女はもうこの街にはいない。



 会いに行こうにも自転車や電車で行ける距離ではない。


 俺は彼女が来る事が無くなったこの部屋でいつかの彼女の台詞を思い出す。


「ひとってなんでいきているのかな」



 ひとの生きる意味なんて分からない。

 ただ。



 ただ、ミナの笑顔が今はみたい。


 俺をバカにしたような眩しい笑顔にまた逢いたい。



 俺は机の上に置いといたジンジャーエールを飲みほしたら、窓から真っ暗な空が覗いた。



 真っ暗なのに少し滲んだ空だった。

唐突ですいませんが中学生編はここで幕を閉じます。


ここまでたどり着いた方々には感謝しかありません。

ご意見、ご感想、文句等お待ちしております。


少ししたらソラの社会人編を書きたいと思います。


興味があれば、覗いてやってください。


ではまた。

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