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対峙

 心を削る話をして疲れ果てたのか、ラウルはユウのひざの上で眠ってしまった。ユウは寝息をつくラウルを哀しげな瞳で見つめると、優しく頭をなでた。

(聞くんじゃなかった。この人は本当に平和を願っている。そして、この人にはそれを成す力がある。 ……お兄ちゃん、私どうすればいい?)

ユウはその瞳に涙を浮かべた。


 月日は流れ、半年が経過した。ラウルが国王の座を断固拒否しているため、ついに元老のウォルスがその座に名乗りを挙げた。しかし、元老の長であるジェスは、ラウルを国王に推薦し続け、数名の元老も同意しているため新しい国王は未だ決まらず、元老同士の対立が起こり始めていた。

「これまでの調査からして、疑わしき元老はジェルドの言うようにジェス元老長の息子アーヴァンと元老一の古株ウォルスの二名。ウォルスはジーク様と国王候補として最後まで争ったが、不正が見つかり敗退した者だ」

ラウルの部屋でレンブランは資料をラウルに手渡すと、ゆったりとソファーに腰を掛けた。

 ラウルは資料の隅々まで目を通した。

「これではまだ不十分だな。裏付けを固めてくれ」

「ああ。現在元老たちは新国王の件で意見が分かれ始めている。ウォルスたちも慌しく動き始めているから、直にボロを出してくれるだろう」

話の頃合いを見て、ユウが紅茶を運んできた。すると、途端にラウルがそわそわし始めた。

「あ、あのな、レンブラン」

「何だよ? 気持ちの悪い」

レンブランはユウから紅茶を受け取ると、若干眉間にしわを寄せながらラウルの顔を覗き込んだ。

「あの、だな」

ラウルが落ち着かなくしているのを見て、ユウはクスクス笑いながらラウルの横に腰掛けた。そして、ラウルの手の上に手を置いた。

「俺たち、結婚しようと思うんだ」

突然のことにレンブランは目を丸くした。しかし、ラウルの横で穏やかな表情を浮かべるユウを見るなり、安心したようにレンブランもまた穏やかな表情になった。

「いいんじゃないか? ユウ、ラウルを支えてあげてくれ」

レンブランは手を自分の膝に置いて頭を下げた。すると、ユウは慌ててレンブランの肩を起こした。

「はい」

ユウは満面の笑みで答えるとラウルに微笑みかけた。ラウルは照れくさそうに鼻を掻いた。

「まぁ、そういうことだ。式の日程とかは追って話すよ」

「ああ。じゃあ、今日はこの辺で帰るとするよ」

レンブランが立ち上がると、ラウルとユウは扉まで見送った。

「とりあえずラウルは結婚のことだけを考えておけばいい。例の件は俺が進めておこう」

レンブランは首をひねり、後方に目をやるとラウルに小声で話しかけた。

「ああ、頼りにしている。だが、これは俺が託された仕事だ」

ラウルは顔を締まらせて答えた。

「わかった。何かあったらすぐに知らせる」

レンブランはうなずくと、部屋を出て行った。

 部屋の扉が閉まると、ユウは後ろからラウルに抱きついた。

「約束、守ってくれるのですか?」

ラウルは一瞬曇った表情を浮かべた。

「……ああ。幸せにするよ」

ラウルは振り返ると、ユウを優しく抱きしめ、口づけを交わした。


 ラウルがレンブランに結婚することを告げて三日が経った。

 朝方、部屋の扉を叩く音がすると、ラウルは渋々扉を開けた。

「おはようございます」

「ご苦労様です。しかし、何度来て頂いても国王の座に就くつもりはありません」

ラウルは用件を聞かず、日課のように国王の座に就くつもりはないことを元老の使者に伝えた。

「ラウルはまったく王の座に就く気がないようですね。いかがしましょう? いつまでも国王不在では周辺諸国はもちろん、植民地としている地の者たちに舐められますよ」

週に一度の集会で元老の一人から意見が出た。ウォルスは元老たちの顔を見回しながら、強かに笑みをこぼした。

「やはり、元老の中から国王を選ぶべきではないでしょうか? それならば私は先代と肩を並べたウォルス殿を推薦したいと思います」

図ったようにアーヴァンが続けて口を開いた。

「うむ、そうだな」

「ウォルス殿しかいないだろう」

何人かの元老もまた続けた。

 話し合いの結果、次期国王がウォルスに傾きかけたとき、若手の元老ユリウスが手を挙げた。

「いや、私はジェス殿を推薦したい。元老の長である彼が国王になるべきだ」

ウォルスは眉間にしわを寄せ、ユリウスを睨みつけた。

「私は国王の座に就くつもりはありません。国王の座は、戦争を経て今を築き上げたラウル殿が一番ふさわしいと思います」

ジェスはウォルスの注意を自分に向けるため、慌てて発言をした。

「しかし、ラウル殿は何度説得しても国王になる気はないという」

ウォルスが困り果てた表情で言うと、ジェスはウォルスの目を真っ直ぐ見た。

「今一度機会をいただけませんか?」

ジェスの強張った顔を見ると、元老たちは渋々うなずいた。

「では、次の説得でラウル殿が首を立てに振らなかった場合、ウォルス殿とジェス殿とで投票を行うことにしましょう」

ユリウスが提案すると、元老たちは大きくうなずいた。

 ジェスは集会が終わると、足早に部屋を出た。ユリウスもまたすぐさまジェスの後を追った。

「待ってください。私にも何か手伝わせていただけませんか?」

ユリウスの声を聞いてジェスは足を止めた。

「私を支持するのは止めなさい。ウォルスは自分がこの国を治めるためならば我々をも殺すだろう」

ジェスは帰還したラウルからジェルドの話を聞き、ラウルと一緒にウォルスの悪行について調査していた。

「どういうことです?」

「君は何も知る必要はない。ただ、万が一私とラウル殿の身に何かあった場合は、君が国の長になれるよう努力してくれ」

ジェスは一度も振り返ることなく話すと、ラウルの部屋へ向かった。

「ちょっ……」

ユリウスは声を掛けようとしたが、後方の扉からウォルスが出てきたので言葉を止めた。

 部屋の扉を叩く音を聞き、ユウは扉を開いた。すると、そこにはいつも以上に厳しい面持ちのジェスが立っていた。

「どうぞお入りください」

ユウは部屋の中にジェスを迎え入れると、お茶の支度をするためにキッチンへと向かった。

「ジェス殿、どうかされました?」

ソファーに腰掛けていたラウルはジェスの顔を見ると、座りなおして尋ねた。

「ウォルスたちが表立って動き始めた。君が国王にならない場合は私とウォルスで投票が行われる。 ……そして、おそらくその前に私は消されるだろう」

ジェスはラウルの正面に座った。

「私が国王になった場合は?」

ラウルは手を組むと、あごに手をあててジェスに尋ねた。

「君を殺した場合、黙っていない兵士が大勢いる。やつらは暗殺をもくろむだろうが、実行に移すのは困難だろう。君を殺せば、自分も死ぬのだから」

ラウルはジェスの言葉を聞き、想定どおりの答えに深くうなずいた。

 沈黙が続いた。ユウはお茶を出すと、邪魔にならないように部屋の奥へと移動した。

「君はウォルスを殺めるつもりだろう。確かに国王が元老を殺めるのは国民に不信感を抱かせる。しかし、このまま奴が国王になったら、手が出せなくなるかもしれない」

ジェスは小声で話した。

 ラウルは静かに目を閉じた。

「私的なことですが、今月にも私はユウと結婚するつもりです。彼女を陰謀の渦中に置きたくない」

ラウルは口を開いた。すると、ジェスはクスッと笑みを溢した。

「それはめでたい。戦争が終わったとはいえ、この国の傷は深い。この手の話は皆が喜びに溢れるだろう。是非とも式は大々的に行ってくれ」

ジェスは自分のことのように喜んだ。

「さっきの話は忘れてくれ。私が何とかしよう」

ジェスは席を立つと、穏やかな表情で言った。

「やはり、私はあなたが国王になるべきだと思う。無論、今回の件を放棄するつもりもありません。できる限りのことはさせて頂きます。今度の集会では私を初めとする多くの兵士があなたを支持していると発表しましょう。そうすれば、やつらも迂闊には手が出せない。あなたの身に危険が迫る前に終わらせます」

ラウルは終始顔を強張らしていた。

「頼もしい言葉だ」

ジェスは穏やかに笑みを浮かべた。

「お幸せに」

ジェスはラウルと握手を交わすと、ユウに会釈をして部屋を出て行った。


 三日後、ジェスは元老を緊急収集した。

「今日はどうされました? ラウル殿の説得はできましたかな?」

ウォルスは説得できていないことを確信していた。

「いえ、できませんでした」

ジェスが答えると、ウォルスは冷笑を浮かべた。

「仕方ない。それでは以前お話した通り、ジェス殿とウォルス殿で新国王を決める投票を行うということでよろしいですか?」

ユリウスが提案すると、

「では、四日後の集会で投票を行いましょう」

元老の一人が声を上げて、皆は了承した。そして、会議が終わろうとしたとき、ジェスが覚悟を決めたように発言した。

「ウォルス殿を国王にすることはできない。国王には私がなる」

唐突な言葉に一同はどよめいた。

「私はすべてを知っている」

ジェスが続けると、ウォルスの目がみるみる変わった。

「すべてを終わらせよう」

「ああ。そうしよう」

二人の間を不穏な空気が立ち込めた。

 アーヴァンを含む三人以外の元老は首をかしげた。ジェスは二人を睨み付けると、その場を後にした。

「お待ちください、ジェス殿」

例のごとくユリウスが後を追ってきた。ジェスは大きくため息をつくと、足を止めた。

「私といると本当に殺されるぞ」

「覚悟はできています。一緒に戦わせてください」

ジェスはユリウスの言葉を聞くと、困惑した表情で振り返った。しかし、ユリウスの真剣な顔を見ると、ジェスは彼を信頼することに決めた。

「ジーク国王暗殺の黒幕はウォルスだ。しかし、それを決定付ける証拠がない」

「では、なぜあのような発言をしたのですか? かえって危険なのでは?」

ジェスは顔を強張らせてうなずいた。

「これは賭けだ。これで奴は投票までに行動を起こすしかなくなった。その慌ただしさに乗じて証拠を掴み取る」

「しかし、危険です。もっと時間をかけて調べれば証拠も出てくるのではないですか?」

ジェスは足を止めると、深く息をした。

「私が死ねば、きっとそれが証拠になる。それに……」

ジェスは穏やかな顔で首を横に振った。

「今月、ラウル殿が結婚するそうだ。彼が安息の生活を送れるように早期決着を付けたいんだ」

ジェスは終始優しい顔であった。ユリウスはジェスの気持ちを察した。

「では、投票まで共に居させてください。調査も手伝います」

「必要ない。ただ一つ、頼みがある」

「何ですか?」

「証拠を掴んだら、すぐに路地裏にある教会のマリア像に隠しておく。私の身に何かあったらそれを国王軍のレンブランに渡してくれ。ラウル殿には内密に」

その言葉を聞いてユリウスは首を傾げた。

「ラウル殿ではなくていいのですか?」

「ああ。彼を巻き込みたくない」

ユリウスは不満そうな顔を浮かべた。すると、ジェスは優しく微笑み肩を叩いた。


 ジェスが最後にラウルの部屋を訪ねてから一週間が経った。投票が行われると聞いたラウルはジェスを支持する意思を伝えるべく集会場へ向かうための準備をしていた。すると、例のごとく部屋の扉を叩く音がした。

(やれやれ、また使者か)

ラウルはため息をつくと扉を開けた。すると、いつもの使者とは異なり、そこにはユリウスが立っていた。

「元老自らいらして頂いて申し訳ありません。今、集会場へ……」

ユリウスは終始うつむいていた。

「どうかされました?」

ラウルがユリウスの顔を覗き込むと、ユリウスは涙を溢していた。

「これをレンブラン殿に渡すようにジェス殿に頼まれたのですが、やはりあなたに渡すべきだと思いました」

ユリウスは震える声で言うと、手紙と封筒をラウルに差し出した。ラウルは懸念を抱きつつそれらを受け取ると、手紙を開いた。


『我が同士レンブランへ

この手紙を読んでいるということは、私は息子あるいはウォルスの手に掛かって死んでいるだろう。こうなることはわかっていたことだ。先日、ウォルスに向けてすべてを知っていると言った瞬間、奴の目の色があからさまに変わった。

証拠となる資料は元老内で唯一信用できる者ユリウスに預けておいた。それを受け取り、奴らの悪事を明るみにして欲しい。

自分の手でそれをできなかった私を許して欲しい。無力な私を。

ユリウスもその命、狙われるであろう。どうか、彼の保護をよろしく頼む。

ジーク国王が即位していたときのような栄華ある時代が復活することを祈って

ジェス・ヴァレンシュタイン


 追伸、ラウル殿には内密に事を運んで欲しい。彼は幸せを掴もうとしている。彼を巻き込むべきではない』


青ざめるラウルを見て、ユリウスが口を開いた。

「ジェス殿は元老たちを緊急招集しました。その席でジェス殿はウォルスに対してすべてを終わらせようと……」

「なぜそのような危険なことを?」

「ラウル殿が気負いなく結婚できるように、ラウル殿が安息に身をおけるように、ジェス殿はあなたの力を借りず全てを終わらせようとしたのです」

ラウルは愕然とし、肩を落とした。

(バカな。あなたが死んでしまっては何の意味もない)

ラウルは手紙を握り締めた。

「レンブランを呼んできてくれないか? 私は資料に目を通す」

ラウルはユリウスに指示を出すと、ソファーに腰掛けた。

(これがラウルか)

ユリウスはラウルの顔が兵士のものに変わると身震いをした。そして、次にラウルと目が合うと、ユリウスは逃げるように部屋を飛び出した。

 ラウルが資料にざっと目を通し終えると、ユリウスに連れられてレンブランが部屋に訪れた。

「話は聞いた。資料の具合はどうだ?」

レンブランが尋ねると、ラウルは資料をテーブルの上に置いた。

「アーヴァンのジーク国王暗殺は立証できるが、ウォルスの関与は難しいかもしれない。とりあえずアーヴァンを捕縛して、拷問をかける。同志たちにアーヴァンの行方を調べてもらってくれ」

「もうやっている。ウォルスとアーヴァンから目を離すなと指示を出しておいた」

レンブランは固くなった表情を緩めるとジェスの資料を手に取った。

「頼もしいな。では、同志たちに臨戦態勢を整えるように指示しておいてくれ。数名はユリウス殿の保護だ」

ラウルが言うのを聞くとすぐさまユリウスが声を上げた。

「待ってくれ、私も戦う」

「やつらはプロの傭兵や武術の使い手を雇っている。素人の出る幕ではない」

ラウルが押さえつけるような強い口調で言い放つと、ユリウスは恐縮した。そして、歯を食いしばり、うつむいた。

「すぐに手配しよう」

レンブランはユリウスの肩を軽く叩くと、ラウルに向かって小さくうなずいた。

「資料に目を通したい。借りていいか?」

「ああ」

ラウルの返事を聞くとレンブランはユリウスを連れて部屋を後にした。

 レンブランが部屋を出てゆくと、キッチンから心配そうな表情を浮かべたユウが出てきた。

「もう誰も殺めないという約束 ……守ってくれますか?」

「……ああ」

ラウルはユウのほうを見ることなく、冷ややかな目で答えた。そして、寝室に入ってゆくと、鎧を装着し始めた。ユウは胸騒ぎが止まらなかった。

 日が沈む頃、完全武装したレンブランが再度ラウルの部屋を訪ねた。

「アーヴァンは見つかったか?」

ラウルはソファーに腰掛け、手をあごに当てると落ち着いた口調で尋ねた。

「ああ、見つかった。城下町の路地裏、奥に昔使われていた教会があるんだが、そこに潜伏しているようだ」

「そうか。おそらくジェス殿が隠したこの資料を探しているのだろう。それで、こちらの準備は?」

「万端だ。教会を包囲している」

ラウルはゆっくりと立ち上がると、剣を腰に携えた。

「では、行こう」

ラウルは横で心配そうに立ち尽くすユウと目を合わせることなく、足早に部屋を出て行った。

「お願い。あの人に殺しをさせないで」

胸元で手を組んだユウは涙を溜め、震える声でレンブランに頭を下げた。

「……あ、ああ」

レンブランは躊躇いながら答えると、急いでラウルの後を追った。

 ラウルとレンブランが路地裏に到着すると、大勢の兵士が教会を取り囲んでいた。

「みんな、すまない。せっかく戦争が終わったのにこんなことに狩り出させて」

ラウルは皆の顔を見回した。

「何をおっしゃいます、ラウル殿? 私たちはまたあなたと戦えて嬉しいんですよ」

サジェスは兵士たちの影から姿を覗かせると、優しく微笑んだ。

「そうそう。家にいても女房にあれこれ言われるだけですから」

「まったくだ。あれやれ、これやれ、こき使われてたまらない」

兵士たちはそれぞれの思いを口にすると、互いに声を上げて笑った。

(みんな幸せそうだな。 ……この笑顔、失わせてはならない)

ラウルは一瞬穏やかな表情を浮かべたが、それはすぐさま表情を締まらせた。

「策は必要ない。中央から突破して勝利を掴みとる。サジェス殿を始めとする数名は元老ウォルスの家に向かい、奴の行動を監視してくれ。不審な動きがあったら拘束してかまわない」

ラウルは声を張り上げると、サジェスの目を見た。

「ウォルスは国王暗殺を始めとする一連の事件の首謀者だ。気をつけてください」

「わかりました」

サジェスと兵士たちは表情を引き締めると、すぐさまウォルスの家へと向かった。

 ラウルが路地裏を歩いてゆくと、兵士たちは道を開け、ラウルに敬礼をした。

「今日の戦が今回の戦争の終着点となるだろう。皆、今一度力を貸してくれ」

ラウルが声を上げると、兵士たちは剣を掲げた。

「一度でも二度でも貸しますよ」

「そうだ。あなたのためならみんな親の死に目を見られなくても駆けつけますよ」

兵士たちは大いに笑った。

「やつらが逃げ出せないように最低限の兵士で教会の周囲を固め、残りの兵士は教会内に突入する。三波で突入。一波は全面交戦、二波は弱ったところに追い討ちをかけて止めを刺す。三波は万が一に備えて入り口にて待機。比率は六対三対一だ」

ラウルが指示を出すと、兵士たちは誰に言われたわけでもなく、しかし、あらかじめ決まっていたかのように迅速にそれぞれの配置に就いた。

「ラウル、お前は三波にいてくれ。俺は一波で突入し、状況報告と兵士たちへの指示を行う」

レンブランが提案すると、ラウルは大きく首を横に振った。

「お前が三波で俺が一波だ」

ラウルはそう言うと、先頭に行こうとした。

「ラウル、お前には帰りを待つ人がいる。ユウにお前のことを頼まれているんだ」

レンブランはラウルの腕を掴むと、必死に説得をした。

(約束、守ってくれるのですか?)

ラウルはユウの言葉を思い出すと立ち止まり、こぶしを強く握った。

「ラウル、お前が先陣を切る必要なんてないだろう? それに俺たちが殺られるわけがない」

レンブランが言うと、兵士たちは振り向き、グッと親指を立てた。

「……わかった。しかし、少しでも劣勢になったらすぐに飛び込むぞ」

「ああ、わかった」

レンブランは安堵の表情を浮かべると、先頭へと歩いていった。

「さぁ、突撃だ。ここ半年、アーヴァンの周辺を調べた結果、奴は傭兵を雇っているようだ。中には戦場を体験している者もいるだろう。くれぐれも気を抜くな」

レンブランは表情を締まらせ言い放つと、剣を抜いて真上にある月めがけて掲げた。

 鼓動さえもこだましそうな静けさの中、それを斬り裂くかのごとく教会の入り口めがけて剣を振り下ろすと、

「突撃」

大声で兵士たちに指示を出した。

「オォー」

兵士たちは声を上げると、地鳴りのような音を立てて入り口に向かっていった。

 入り口の扉は固く閉ざされていたが、兵士たちは瞬く間に扉を破ると、中へと進入していった。レンブランもまた、扉が開くのを確認すると教会内へと入っていった。

(レンブラン、頼んだぞ。カイ、力を貸してくれ)

ラウルは心配そうに見つめながら、胸元のロケットを握りしめた。

 レンブランが教会の中に入ると、すでに国王軍の兵士たちとアーヴァンの雇った傭兵が剣を交えていた。

「どうした? お前たちの安息を奪った憎き国王軍だぞ。気合を入れて戦え」

アーヴァンは左奥にある二階へと続く階段の上で微笑を浮かべていた。

「アーヴァン、貴様」

レンブランは歯を噛み鳴らすと、階段へと向かった。しかし、すぐさま傭兵の一人に道を塞がれた。

「行かせぬ」

その男が剣を構えると、周囲の空気が途端に重くなった。レンブランは直感でその男が傭兵の中で一番強いことを理解した。

「あなたは思い違いをしている。あなたが守ろうとしている男は戦争の黒幕だ」

「家族を殺したのはお前たち国王軍だ。あの男ではない」

男はそう言うと、突きを繰り出した。レンブランは剣を払うと、先ほどよりも一歩多く距離を置いた。

「詫びる言葉が見つからない。戦争中とはいえ、許されるとも思わない。しかし、あの男を野放しにしておくと、何度でも戦が起きる。何度でも同じような犠牲者が出るんだ」

レンブランは説得を続けた。

「ならばこの戦いを終えた後、奴も斬り捨ててみせよう。だから、安心して逝ね」

男はレンブランを睨みつけると剣を強く握り締め、レンブランを斬りつけた。レンブランは必死によけると、覚悟を決めて剣を握った。

「仕方ない。今日この場ですべてのかたを付けさせてもらう」

レンブランは剣を掲げて第二波突入の合図を出すと、そのまま剣を男に振り下ろした。

 第二波が突入すると、ほとんどの傭兵は取り押さえられ、国王軍は勝利を目前とした。

「諦めて降伏しろ」

レンブランは交えた剣の隙間から、険しい顔つきで言い放った。

「くっ……」

男は悔しさに顔を歪ませた。

 レンブランは一瞬の隙をつくと、男の剣を払い飛ばした。そして、柄で胴を突いた。

 男はその場で倒れこんだ。

「そこまでだ。誰か、この者を拘束してくれ」

レンブランは剣を男に突きつけると、仲間の兵士に男を拘束させた。そして、階段の上へと目を向けた。しかし、そこにはアーヴァンの姿はなかった。

「しまった」

レンブランは階段を駆け上がると、開いた窓から外を覗いた。すると、壁に囲まれて、外の兵士が包囲しきれなかった狭い通路をアーヴァンたちが走って行くのが見えた。

「壁と壁の間から逃げたぞ。追え」

レンブランは裏にいる兵士に指示を出すと、窓から下に降り、アーヴァンの後を追った。

 拘束された男は一瞬の隙をつくと兵士たちを払いのけた。そして、足元に隠しておいたナイフを抜くと、レンブランの後に続いて走っていった。

 アーヴァンは側近二人に前後を守らせると、全力で狭い道を駆けていった。

「危機一髪だったな。傭兵め、高い金を出したのに少しも役に立たない。資料こそは見つからなかったが、しばらくウォルス殿にかくまってもらおう」

アーヴァンは拓けた場所を目前にすると、笑みを浮かべた。

「かくまってもらえますかね?」

「もちろんだ。私が捕まればウォルス殿も終わり。父上は私の悪事の証拠を持っていたようだが、私はウォルス殿の悪事を裏付ける証拠を持っている。私に宛てたジーク前国王暗殺の依頼書だ。あの方が私を裏切ろうとしたときの保険に取っておいた」

アーヴァンは満面に笑みを浮かべた。しかし、出口付近に人影を見ると、直ちに表情を強張らせた。同時に側近二人はアーヴァンの前に出て、剣を構えた。

「誰だ。出てこい」

アーヴァンが声を上げると、その男はゆっくりとアーヴァンに歩み寄った。

「ラ、ラウル」

月明かりに照らされて、ラウルが姿を現せた。

「貴様ごときの考えなどお見通しだ。先ほど話していた証拠とやら、こちらに渡してもらおう」

ラウルは剣を抜くと、地面すれすれまで剣先を下げてゆっくりとアーヴァンに近づいた。

「お前たち、まだ相手は一人だ。援軍が来る前にこいつを斬り捨てて逃げるぞ。かかれ」

「はい」

側近たちは返事と同時にラウルに斬りかかった。

 ラウルは剣の柄を両手で握ると、力強く振り上げた。側近二人は各々の剣でラウルの剣を受け止めたが、剣圧に押されて体ごと後方へ弾き飛ばされた。

「所詮、殺し合いは素人。本気で我々に勝てるとでも思ったのか?」

ラウルは呆れ顔を浮かべた。

「おい、何をしている? 早く立ち上がって奴を殺せ」

アーヴァンが呼びかけても二人とも立ち上がろうとしなかった。まるで蛇に睨まれた蛙のようにビクビク震え、決してラウルのほうを見ようとしなかった。

「無駄だ。こいつらも曲りなりに闘いに生きてきた男、今の一撃で俺には敵わないことを悟っただろう」

話しながらゆっくり歩み寄るラウルから、アーヴァンは普段感じられない威圧感を感じた。

「く、来るな」

アーヴァンは震えた手で剣を抜くと、剣先をラウルに向けた。

「貴様の探している証拠は我が手にある。もう諦めろ」

ラウルは動作もなくその剣を弾き飛ばすと、アーヴァンの肩に剣を置き、首に突きつけた。

「証拠ならやる。だから、見逃してくれないか?」

アーヴァンは膝をつくと、胸元からしわしわになった封筒を取り出した。ラウルはそれを受け取ると、剣を地面に突き刺した。そして、早速中身の確認をした。

「……なるほど。これがあればウォルスを捕まえることができる」

「だ、だろう。それをやるから見逃してくれ」

ラウルは深くため息をつくと、首を横に振った。そして、同時に封筒を鎧の中にしまった。

「ジーク国王とジェス元老を殺したのは貴様か?」

ラウルが問うと、アーヴァンはうつむいて目を泳がせた。

「貴様か?」

ラウルは剣でアーヴァンのあごを持ち上げると、再度尋ねた。

「……あ、ああ。父はいつも私を見下し、いつまでも元老の任に就かせようとしてくれなかった。しかし、ウォルス殿はジーク国王を殺せば、己の権力で元老に任命して下さると、父を殺せば国王の座に就いた際に側近として近くに置いて下さるとおっしゃった」

「己の名誉のために戦争を引き起こし、実の父にまで手をかけたのか? 貴様のせいでどれ程の人が犠牲になったと思っている? どれ程の人が悲しみを背負ったと思っている? 貴様のせい俺は大勢の罪なき人を、仲間を、親友を殺してしまったんだ」

ラウルは自分が殺めた多くの人、クリスやその家族、そして、カイのことを想った。

 ラウルは歯を食いしばると、剣をアーヴァンの頭上に掲げた。

「止めろ、ラウル」

レンブランは今にもアーヴァンを斬り殺そうとするラウルを見て、必死に声を上げた。

「止せ、止めてくれ。た、助けてくれ」

アーヴァンは腰を抜かしながらも後ずさりをすると、自分の側近に助けを求めた。しかし、側近は怯えた表情で首を横に振った。

(ユウ、すまないが約束は守れそうにもない)

ラウルはゆっくりと剣を振り下ろした。その瞬間、レンブランの後ろで何かが光った。


 サジェスと兵士たちはウォルスの邸宅に到着すると、木陰に息を潜めた。

 正門の前には見張りが二人立っていた。

「半分は裏口に周って見張りをしてくれ。不審な動きをする者がいたら有無言わさず取り押さえて構わない」

サジェスたちは見つからないように姿勢を低くすると、サジェスは小声で兵士たちに指示を出した。兵士たちは小さくうなずくと、その半分はさっそうと邸宅の裏へと回った。

 しばらくすると、一人の男が慌てた様子でウォルス邸へ駆け込んだ。その男は見張りの男と話をすると、門の中へと入っていった。

「何事でしょう?」

サジェスの隣にいた兵士が尋ねると、サジェスはあごに手を当てた。

「おそらくアーヴァンが拘束されたのだろう。ウォルスが動き出すかもしれない。念のため裏に回った者たちに戦闘の準備をするよう伝えてくれ」

「はい」

兵士は返事をすると、裏口へと回った。それと同時にウォルス邸の門からは武具を装備した兵士が十数名出てきた。

「こちらと同じくらいの数でしょうか?」

「いや、中にはもっといるだろう。忙しくなるぞ」

サジェスは門に鋭い視線を送った。

 すると、間もなく門が開いた。そこには兵士に囲まれて護衛されたウォルスの姿があった。

 ウォルスは一人だけ馬に乗り、先導する兵士に手綱を引かれてゆっくりと出てきた。

「裏にいる兵士の半分にこちらへ戻るよう伝えてくれ。残りは裏から潜入。挟み撃ちにして逃げ場をなくせ」

サジェスは横にいる兵士に指示を出した。兵士はうなずくと駆け足で裏へと向かった。

「只今より我々はウォルスの拘束に向かう。私に続け」

「はい」

サジェスは剣を抜くと、ゆっくりと門に向かって歩きだした。

「誰か向かってくるぞ」

門の前に立っている兵士の一人がサジェスの姿に気づくと、声を上げた。

 ウォルス側の兵士たちは剣を構えると、臨戦態勢を整えた。

「何者だ」

ウォルスは声を上げて尋ねた。

「初めまして、ウォルス殿。私は国王軍のサジェスと申します」

サジェスは自軍の兵士たちをその場で立ち止まらせて、強かに微笑みながらゆっくりと歩み寄った。

「悪いが挨拶をしている暇はないのだ。君の同僚のラウルが気違いにもアーヴァンを殺したらしい。その上、どういう訳か次は私の命を狙っているという」

ウォルスの話を聞きながら、サジェスは尚も微笑を浮かべながら近づいた。

「サジェスとか申したな。戦果は聞いている。ここに留まり、後に来るであろうラウルを拘束してはくれないか? もちろん礼は弾む」

サジェスが門の近くまで行くと、兵士の一人に止められた。すると、サジェスは剣でその兵士を叩き伏せた。

「残念ですが、私はそのラウル殿の命であなたを拘束しに来たのですよ。ウォルス殿、おとなしく捕まってください」

サジェスの言葉を聞くなり、兵士たちがサジェスに斬りかかった。

 サジェスはその剣を弾き落とすと、自軍の兵士に突撃の合図を出した。兵士たちは待っていたと言わんばかりに、サジェスのもとへ全力で駆け寄った。

「ウォルス様、裏からお逃げください」

馬を先導していた兵士が言うと、ウォルスは手綱を強く握った。そして、数名の兵士と裏へと向かった。しかし、すぐに裏から潜入した国王軍の兵士たちと鉢合わせた。

「抵抗は止めて降伏しろ」

兵士の一人が言うと、ウォルスは鼻で笑った。

「抵抗? 貴様たちが勝手に襲い掛かっているだけではないか。証拠もなしに大そうな口を利くな。お前たち、早くこいつらを片付けて道を開けろ」

ウォルスの檄が飛ぶと、兵士たちは慌てて斬りかかった。国王軍の兵士も剣を抜くと、正面から迎え撃った。

 ウォルスを守る兵士たちは徴兵制度で出兵したが、まだ訓練途中の者ばかりであった。剣の振りは鈍く、鎧の重さに体がついていっていなかった。

 サジェスたちは間髪入れぬ間にウォルスの兵士を叩き伏せると、先ほどから声が聞こえる裏側へと向かった。すると、すぐ近くで狼煙が上がった。

「何をしている。早くしろ」

ウォルスは懸命に檄を飛ばすが、なかなか道が開けずにいた。すると、入り口から大勢の足音がした。

 当然自軍の兵士とは思えないウォルスは、馬の腹を強く蹴り強行突破を試みた。

「馬が来るぞ。ウォルスを引きずりおろせ」

国王軍の兵士たちは馬に神経を集中させた。そして、一人が馬の足を斬りつけた。馬は跳ね上がり、暴れまわった。

「お、落ち着け」

ウォルスは必死に手綱を握ったが、ついには振り落とされてしまった。

「ウォルス様を護衛しろ」

兵士たちは慌てて国王軍に斬りかかった。国王軍はウォルスを捕らえようとしたが、剣を受けざるを得なかった。

 ウォルスは交わる剣の合間を縫って、逃げるように裏口へと駆けていった。しかし、その様子を見ていたサジェスはまったく追う気を見せなかった。

「サジェス様、このままだと逃げられます。早く追いかけましょう」

「必要ない。我々の勝利だ」

サジェスは得意気に笑った。兵士は戸惑いを浮かべたまま、逃げるウォルスの背中を見つめた。

 裏口から出て行ったウォルスが後ずさりしながら戻ってきた。そして、同時にラウルたちが姿を見せた。

「ラ、ラウル。こんなことをして、ただで済むと思っているのか? これは大罪だぞ」

ラウルは滑稽といわんが如く笑って見せた。

「大罪を犯したのはどちらですか?」

「何のことだ?」

ウォルスはあくまでしらを切った。

「ウォルス殿がアーヴァンに送った、ジーク国王殺害の依頼書が見つかりました」

ラウルの言葉を聞くと、ウォルスは忽ち目を泳がせた。

「し、知らん。それは偽物だ。元老の誰かが私をはめようとしているのだ。 ……そう、ユリウスだ。奴こそがすべての元凶。自分が国王になるために仕組んだ罠だ」

ラウルは首を振り、哀しそうにウォルスを見下した。

「もうしゃべってくれるな。今ここですべてを終わらせましょう」

ラウルが自分の剣に手を掛けると、レンブランはすぐさま柄を押さえた。

「お前は剣を抜くな」

レンブランはラウルの肩に手を当て、後方へと押し退けた。そして、自分の剣を抜くと、ウォルスの喉元に突きつけた。

「諦めろ。アーヴァンの持っていた証拠を分析すれば貴様が黒幕であるとすぐに立証できるだろう。降伏すれば命まで取ろうとは思わない」

「……くそ、アーヴァンの間抜けめ。処分したなどと嘘つきおって」

ウォルスは膝をつくと、地面を何度も叩いた。

「人を従わせるのは心だ。権力でも金でもない。それがわかっていれば当の昔に国王の座に就いていただろう」

「小僧が知った口を利くな。ジークは私からすべてを奪ったのだ。国王の座を目前としていた私が落選した途端、私の妻はジークに言い寄った。妊娠していた私の子供を中絶してまで…… ジークは国王の座だけでなく、子供も愛する者も奪ったのだ」

ウォルスは地面に拳を埋め込ませ、ラウルとレンブランを睨み付けた。そして、ゆっくりと立ち上がると、覚束ない足取りで邸宅へと歩いていった。

「ジークは彼女の申し出を断り続けた。彼女は私の元に戻ってきたが、フハハハハ、首を絞め殺してやったよ」

ウォルスは両手を広げ、天を仰いだ。

「ただの逆恨みではないか。壊れているな」

レンブランは眉間にしわを寄せると、うつむき首を横に振った。

 ウォルスは窓に反射するレンブランの姿を見てニヤリと笑った。

「ああ、私は壊れている」

ウォルスは窓の外から家の中に飾ってある妻の肖像画を見つめ涙を溢した。

「降伏しろ。そして、償え」

ラウルは優しい口調で声を掛けた。

「人の罪というものは償えば消えるものか? 我々は大勢を殺した」

ウォルスの言葉に国王軍の皆がうつむいた。その一瞬にウォルスは窓ガラスを叩き割ると、その破片を自分の心臓に突き刺した。

「……もう、疲れた。すまなかったな。少年たちよ。辛い思いをさせた」

ウォルスは深々と頭を下げると、膝をつき、そのまま地面に倒れこんだ。ラウルたちは慌てて駆け寄ったが、ウォルスの息はすでに途絶えていた。

「死は償いになるのか?」

ラウルは複雑な顔をして唇をグッとかみ締めた。そして、静かにウォルスのまぶたを閉じた。

「……ラウル、行こう」

レンブランはラウルの腕を引っ張った。

「後処理はやっておきましょう。ラウル殿を休ませてあげてください」

「ああ、お願いします」

レンブランはサジェスに後を任せると、うつむき疲れた表情を浮かべたラウルを連れてその場から立ち去っていった。

「俺が国王になっていれば…… もっと早く動けば、ジェス殿は…… 俺はどこまでも馬鹿だ」

「過ぎたことだ。戦いは終わった。今は休み、これからのことに目を向けよう」

レンブランはラウルの肩を叩いた。

 ラウルは顔を上げると、一つうなずいた。


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