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改第2話 リーバイの街入門

設定を考えているうちに文化レベルがどのくらいだと違和感がないのかなと分からなくなります。さらに街の周りに畑がないとどうやって街の中の人は暮らしているのかということに気付きました。ままならないです。リーバイの街での6ヶ月間。書いて欲しいという感想もあり書いてみようと思います。今のところ竜と出会うという大筋は変わりません。でも主人公の苦労が少なすぎますね。でも異世界での苦労話って何なんでしょうね?魔法が使える世界。このテンプレ設定のあるゲームなどでは街中に突如モンスターが襲来とかですかね。でもそれが実際に起きたら街壊滅ですよね(泣)難しい・・・・・・

 飛鳥の体は今までに感じたことがない空腹具合に悲鳴を上げる寸前であり、いつもはつやがあり元気が良い彼の黒髪も今や汗で前髪や耳にかかる髪は顔に張り付き、いささかつやもないように見える。

 彼がずっと空腹なのには理由がある。

 それは自称神が彼に食料及び水さえも残さなかったからである。

 自称神は抜けているのか、飛鳥がこの森に転移させられたその場所にいろいろと指示の書かれた手紙が残っていた。


 湊飛鳥君へ


 いろいろ言い忘れたことがありました。それについて書いておくね~。


 まず最初に手元のかばんの中に入っているものを確認してね。

 中には着替え用の服、護身用短剣、3ヶ月は暮らしていけるだろうお金が入っているはず。

 服は君の世界の服だと怪しまれるだろうから着替えてね。


 次に向かうべき場所について。

 今君がいるであろう森は古くはちゃんと人が入っていたんだ。

 道は風化はしてるけど街までいけるはずだ。

 方向は大きな木がたくさん生えてない方だよ。


 君には言いそびれていたんだけどこの世界の言葉は共通でね。

 もちろん僕の力で君は話すことができる。

 なんたって君は僕の世界でうまく適応したいそうだからね。


 最後に君に与えた能力について

・絶対記憶・・・あらゆることすべてを記憶することができる絶対的記憶力

・適応力・・・身体が状況に合わせ適応しやすくなる能力

・応用力・・・新たな可能性を考えることができる思考補助能力

・魔眼・・・魔法陣が見える特殊な眼


 街まではこの世界の危険な生き物とは遭わないことにしておくからね~。


 この世界の管理人:神 より



 飛鳥は手紙の指示通り半年も着なかった学ランを脱ぎ、この世界の服に着替えている。

 綿の薄手のボタンシャツ、足の先がすぼまったズボン、革でできた靴。

 この世界の衣服は化学繊維はないようだが進んでいるようである。


 さらに歩くこと数時間。

 飛鳥の目の前には麦畑が視界いっぱい広がっている。

 森を抜け、草原を抜け、やっとのことで人が暮らしていそうなところに彼はたどり着いたのだ。

 まだ緑色な麦畑の間にあるしっかりとした道を彼は進んでいる。

 彼の前方には今日の仕事を終えたのか、農夫たちが歩いている。

 やっと人に出会えたことに彼はホッとする。

 森の中を1人で歩くという不安感はやはりきついものである。


 飛鳥は麦畑をさらに進みやっとのことで街門らしきところにたどり着く。

 すでに空は茜色を通り越し、闇に染まっている。

 街門は万里の長城のような街全体を覆うような壁にそこだけ穴を開けたように存在する。

 そんな街門近くでは入門街を待つ人が列をつくっている。

 飛鳥も列の最後尾に並ぶ。

 列に並ぶ人たちは飛鳥の髪の色を見てぎょっとしている。

 しかし誰も話しかけようとはしない。

 その後もチラッ、チラッと興味深げに視線を向けるだけであった。


「ん!? 通行証は?」

 髪を見て訝しみながらも門番は飛鳥に通行証の有無を確認する。

「……ないです」

 通行証とはこの街に見せるだけで入ることができるカードだ。

 この通行証、街門の外に畑を持っている農家などに発行されている。

 もちろん飛鳥が持ってるはずなどない。

 通行証がない飛鳥は手続きをしなくてはならない。

 時間がかかる彼は待たされ、彼の後ろに並ぶ入門待ちの人々が先に門を通される。


「街に入るにはこの書類を書かなくてはならねぇ。

 自分で書けるようなら自分で書いてくれ。書けないようだな。

 俺が質問するから答えていけ」

 飛鳥は門番に質問され、それに答えていく。

 質問の内容は名前、年齢、街に訪れた目的である。

 入国審査のようなものである。彼

 が手紙に書かれていた内容をこのとき覚えていたならばこの世界の文字が書けないことに疑問を感じたかもしれない。

 しかし彼は疲れ果て、そのようなことに気を回す余裕はなかった。

 実際は自称神が抜けていただけなのだが……


 街門を抜けた飛鳥の目の前に夜の街が広がる。

 夕飯どきであり、料理の匂いが建物から漏れ出してくる。

 食欲をそそる匂いに口の中にヨダレが溢れるのを自覚しながら、飛鳥は泊まるべき宿を探す。

 疲れ果てた飛鳥としてはゆっくりと体を休められる場所が最重要なのである。

 あまりの安宿だと料金を騙されたり、物取りに遭ったりするだろう、と思い飛鳥は見るからに高級そうな宿に入ることにした。


「い、いらっしゃいませ! 何泊ご利用ですか?」

「とりあえず1泊で」


 少し顔の強ばった受付嬢の問いかけに飛鳥は答える。

 1泊と答えたのがこの宿がいくらかかるかわからないからだ。

「1泊で銀貨2枚となります。

 お食事は食堂、お部屋どちらでお召し上がりなさいますか?」

 部屋でと答え、お金を払った飛鳥は部屋に案内される。

 部屋に入った飛鳥はすぐに持って来られた食事をあまりの空腹にじっくりと堪能することもなく腹に収め、ふかふかのベットに体を横たえた。

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