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剣神と黙示録 ~農村の少年が一柱の神になるまで~  作者: わたあめとは哲学である
約束をした日

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第29話 靴ヒモ

「何か気になる事があったらお爺ちゃん経由で連絡してよ。君、意外と詳しいみたいだし」


「先生みたいな人が教えてくれたからな。上位種の実験頑張れよ、良い結果を待っている」


「そんな期待できるものでは無いのだけどね……ではバイナラ」


「ガングお爺様には宜しく伝えといてね、さよならキシス。じゃあヲンヌ行くわよ」


「皆さん、特に貴方は今後もよろしくお願いします。では」


 夕方が差し迫ってきた頃、戻ってきていた少年達は、ギルドの前でアレコレを済ました後に、お開きということになった。


「はぁ……行くか」


 少年は自身の足元を見て、靴ヒモを売っていそうな雑貨屋へと向かうことを決めた。

 この大都会で裸足というのは、自分がいくら慣れていても面目が立たないと、現状の切れた靴ヒモの変わりに ゴワゴワの木の根のような物を巻くことで履いている。


 そんな物なので履き心地は非常に悪い。腹が減っているけれど、それを満たすのを優先するのは無理だった。



「ここか」


 看板などに身を任せ歩くこと数分、少年は幾つもの出店が交錯するように立ち並び、一つの大きなテントのようになっている場所へと辿り着いた。


「すまん、通してくれ」


 出店同士の距離が近く、道を歩くのにすら苦労する。少年がこんな場所でよく盗まれずに商売できるなと物売りの目に妙な関心を向けているとお目当ての物品が目に入る。


「ふぅむ……」


 店主に了解を取って、色々な物とごちゃ混ぜにされていたヒモを手に取る。引っ張ったり結んだり、戦闘中に千切れるというような事は二度と起こしたくなかった。

 それに、ジャイアントタイタンという大きな敵との戦いも近づいてきている、さっき見たものと戦うとするならば、出来る限り最善の状態にして起きたい。


「ニーサン、麻袋用のヒモなんざ、どれであってもそう変わらないよ。選ぶとしても長さを見るくらいにしとくれねぇか」


「用途が麻袋じゃなくて靴ヒモでな、さっき切れたばっかで……靴の構造的にちょっと太めで丈夫なのを探しているんだが」


「靴ヒモ! そんなことが。ニーサンは見たところ冒険者のようだしねぇ……」


 そう呟きながら店主は奥川の雑貨品をまさぐる。そして、アッと何かを見つけた様子で、引っ張り出してるようだった。


「よいっと……、これとかどうよ。見た目は普通のヒモと変わらねぇが、中には何本かツンツンした見た目で知られるニードルキャットの毛が縫い込まれてる。刃とかを使えば切れるけど、人がはしゃぐくらいじゃどうにもならないぜ」


「おぉ」


 少し触ってみると、ヒモはしなやかな感じで、ガチガチに止める自分の靴にも会う様子だった。


「ちっと値は張るが買ってくれりゃあ、今なら二本の靴ヒモ用に改造するサービスをやっても良いぞ、さニーサンどうする?」


 告げられた値段は、ついさっきキシスから貰ったタイタンの素材代金と比べてもずっと安く、少年を悩ませるような物では無かった。


「買うよ、改造とやらもよろしく頼む」


「分かった。じゃあ店の品でも見てちょっと待ってくれよ。1.2分で終わらせる」


 言われた通りに雑貨をほじくり回しながら見ていったが、不足しているものはないし、気になる物はなかった。 




「やってみるか」


 ヒモを受け取った少年は、早速宿へと戻り靴ヒモを靴に通していく。


 少女特製の靴は、少々特殊な作りをしており靴全体をヒモが通る形なので、通常よりも長さが必要だったが、しっかりと要望通りにしてくれたようだ。申し分なく最後まで結び終えれた。


「凄いな……」


 足に密着するように作られた靴だが、ヒモのお陰もあってより安定する。


「ふっ」


 これならばジャイアントタイタン戦では、より良い足さばきを見せれると、少し自信がついた少年は、その足で階下へ食事をしに行った。   

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