第5章:皇后陛下を救え(後編)1/3
皇后を救えの後編で終わりのはずが…
長すぎてしまい。
1/3・2/3・3/3と後編を3部作にさせてください。
よろしくお願いします。
そして王宮の皇后陛下のもとに足しげく通う一人の貴族夫人がいた。
彼女の名前はミランダ
マリアベル皇后陛下の昔からの親友で宰相ロベルトの最愛の妻
「マリアベル大丈夫なのかしら?
人伝てにかなり元気になってきたと聞いているのに面会すらできなくなってしまうなんて…
本当に回復してきているのかしら?
護衛騎士に聖国でご祈祷いただいた人形をお見舞いに渡したけど
ちゃんとマリーに渡してくれているといいけど・・・」
ミランダがいなくなったマリアベル皇后陛下の主寝室から奈々子が出てきた
護衛騎士に質問する。
「サム…今いらっしゃった人はどなたですか?」
「今いらっしゃったのは宰相様の奥様です。
お見舞いにと聖国でご祈祷された人形をマリアベル皇后陛下へと渡してほしいと預かりました。
なんでもこの人形を枕元に必ず置くようにと聖国の教皇様にご祈祷していただいた際に言われ
実際に枕元に置くとマリアベル皇后の顔色が良くなりやわらかな表情になるため
ミランダ様は聖国に足しげく通いマリアベル皇后様の回復を祈っていたと
聖国に一緒に行った護衛騎士から聞いております。
この人形いかがいたしますか?
いただいたお見舞いの品々は必ずどんなものでも奈々子様の許可を得ないと皇后さまに近づけてはいけないと国王陛下に厳命されておりますのでどのようにしたら宜しいかご意見を聞かせてください。」
奈々子はその人形を受け取ると鑑定魔法を使った
名前:人形(聖国で教皇がご祈祷した品)
能力: 呪具(隠ぺい)
状態:本来の呪具の効果を発揮できない
(マリアベル皇后のそばに2日置くと呪いが発動される)
効果:枕元に置いた1~2日は健康状態が良くなっているように見せる。
2日後に呪具が発動する。
「皇后様を思うミランダ様の気持ちを利用するなんて・・なんというひどいことを…」
「王様と医療チームそして宰相夫婦を謁見室に呼んでください。
私の口から皇后様暗殺の犯人を告げます。」
謁見室に呼ばれた皆がなぜ呼ばれたのかと落ち着かない様子で奈々子からの説明を待っていた。
「奈々子様…いったい何があったのでしょう?」と国王陛下が言うと奈々子は
「実は皇后陛下を呪いで殺そうとした犯人とどのようにして犯行に及んでいたかがわかりました。」
「なにっ?!それはほんとですか?!誰が一体マリーに呪いなんぞかけたんじゃ!
どうか教えてくれ!!」
「犯人はこの中にいます!
といっても皇后陛下を思う気持ちを犯罪に利用されていただけで本当に悪い人は別にいるんですけど…」
「実は宰相の奥様ミランダ様が聖国で教皇様に直々にご祈祷いただいていた人形が呪具でした。
とても巧妙に隠蔽されていました。」
「っ!!!そんな…っ わ…私のせいでマリーがっ」
「奈々子様でたらめ言わないでください!
私の妻が聖国の教皇様に直々にご祈祷いただいた人形が呪具だなんてありえません!
だったらなんでミランダは呪具で呪われていないんだ!!
皇后陛下をあそこまで衰弱させる呪具なら、
皇后に届けるまでの間、
呪具に祈りを捧げながら大切に人形を運んでいたミランダも呪われているはずだろっ!!」
「それがこの呪具の非人道的でむごいところでした…
実はこの呪具は巧妙に隠蔽されていたのです。
そして狙いは最初から皇后様お一人で皇后様以外には反応しないので発動しないようになっていました。
ミランダ様…本当にお辛いと思いますが思い出していただけますか?
教皇様に必ず皇后様の枕元に置くように言われませんでしたか?」
「っ!!!わ…私ご祈祷を終えた教皇様に言われました。
この人形を必ずマリーのそばに置くように…って
で…でもこの人形を置くとマリーは顔色が良くなって表情がやわらいだの…っ
だからきっと体に良いものなのだと…
まさか呪具だなんて…」
恐怖で青ざめ震えるミランダを宰相のロベルトが抱き留める
「そこがこの呪具の精巧に作られているところで、
枕元に置いた1~2日は健康状態が良くなっているように周囲に幻覚を見せ
その後2日たつとに呪具が発動する仕組みになってました。」
「な…なんという酷いことを…許せんっ!戦争じゃっ!!!」
悔しさに顔をゆがめた国王陛下に
「ここからが王様にご相談したいことなのです。
非人道的行為をした聖国の教皇様を王様は許せないし何らかの制裁はしたい。
でも、戦争をするとこの国の兵士や国民にも被害が出るからなかなかどうしたらいいのか決断ができないと思いまして…」と奈々子が言った。
「おっしゃる通り。
聖国の強靭な守りの前に国民の血が流れることは私もマリーも望んでない。
っだがこんなっ…人の、ミランダの心を踏みにじるようなふざけたことをして到底許せるはずもないっ」
「そこでなんですが、実は私今まで呪術を浄化していたのですが解析する必要があってはいけないと
呪いを収納しておりました。」
「えっ!奈々子様、呪術をしまっているのですか?」
「実はそうなんです~あっでも安全には配慮しておりますのでご心配には及びません。
そしてこれから皇后様の呪いをすべて浄化したのち呪術をかけた教皇様に反転することができます。
しかし、反転する際には呪術が倍になって反転しますので教皇様は確実にお亡くなりになります。
反転してもよろしいでしょうか?」
「もともとマリーを殺そうとしていたんだっ!!
ミランダの気持ちも弄び大量の寄付金も要求し他にも条約事項を優位にするような話や輸入税を安くしろまで言いおった。死を持って償わせる!これは決定事項だ!!」
「かしこまりました。それでは犯人もわかりましたところで、皇后様の呪いを解きます。」
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