07 迷宮攻略2
迷宮攻略3日目。
アイリスがパーティーの司令塔を務め、ミーティアが前衛、リリーがアタッカーの新体制がスタートする。
リリーはアタッカーというには火力不足だけれど、他に務める人もいない。
それに、リリーの火力を伸ばす訓練にもなるので、頑張ってもらいたいという期待が込められている。
私は相変わらずのお荷物――いや、荷物番である。
最早定位置といってもいい。
アイリスの指示があれば戦闘に参加することもあるかもしれないけれど、ミーティアがいるのに、単純な物理攻撃だけの手が必要になるとは考えられない。
私が必要な場合とは、領域で全てを喰らわなければどうにもならないような、彼女たちだけで対処できない事態への緊急措置になるだろう。
魔王とやらが出てこない限りはまずないとは思うけれど、警戒だけは怠らないようにしなければならない。
進行ペースは、相変わらず速い。
むしろ、「お手々繋いで仲良く」ではなくなった分、昨日よりも若干ペースが上がっている。
私が領域で確認した、進路やその周辺の情報をアイリスに伝える。
アイリスは、進路上の魔物の数や種類に応じて、進行ペースを落とさないギリギリの範囲をミーティアに間引きさせるよう指示を出して、残りをアイリスとリリーで一気に殲滅する。
朔の見立てどおり、アイリスには指揮官の才能があったようだ。
彼女は、非戦闘時は当然として、戦闘時でも余裕のあるときなど、私を各人のところへ動かして、移動や戦闘をしながら魔力ややる気の回復を図るなど、極めて効率的に攻略を進めていく。
アイリスの細かい指示で動くことは、リリーにとっても良い訓練になる。
素直で勤勉な彼女は、真剣にそれに取り組んで、システムだけでは得られない経験をしっかりと積んでいるように思う。
基本的に怠惰で気紛れなミーティアも、文句も言わずに真面目に指示に従っている。
しかしこれには理由がある。
「儂も真面目にやるのじゃから、お主も真面目にやるべきじゃろう?」
至極もっともな意見だ。
「何、無理にとは言わん。そうじゃな、お主の魔法で酒の肴を出せるように頑張ってみてはくれんか?」
常日頃から私の魔法が非論理的だと非難していながら、それでもしっかりお酒は飲むのがミーティアである。
それでも、いくら飲んでも酔っ払ったことなどない――まあ、私のお酒は健康に良いので悪酔いなどはしないのだけれど、そんなミーティアが、素面で酔っ払いの戯言を抜かし始めたのだ。
というか、私の魔法は何が出るか分からないのだから、それくらいは自分で用意した方がいいと思うのだけれど。
「お主を肴に酒を飲むのもよいのじゃが、たまには変化も欲しいじゃろ? それに、上手くいけばアイリスやリリーも喜ぶかもしれんじゃろ?」
私が肴……?
それよりも、アイリスやリリーを引き合いに出す――これが人間の盾というのだろうか?
少し違うような気がするけれど、言っていることには一理ある。
なので、「善処する」と政治家のような、保身塗れの答弁をしておいた。
まあ、そんなに上手くいけば苦労は無いのだけれど。
竜をどうにかしたいと願えばお酒が出て、《鑑定》スキルが欲しいと願えばパンが出る。
ご飯のように、一応は望んだものが出せた成功例はあるものの、望んでもいないのにカラーバリエーションが豊富で、黒は凶器だったりする。
なので、あまり期待されても困るのだけれど、私の魔法は難聴か駄洒落好きの傾向があるので、ひとまず真剣に駄洒落を考えてみようと思う。
――パッと思いついたのは「素敵なステーキ」。
自分でもどうかと思う。さかなじゃなくて肉だし。
しかし、出たのだ。
料理魔法:さかな《素敵なステーキ》。
恐らく牛肉――ロースとかサーロインとかシャトーブリアンとか、よく知らないけれど、希少部位なんかも混じっているのだろう。
それぞれに最適な焼き加減。
ソースも選り取り見取り、付け合わせのお野菜も旬の物。
それが、バラの花のように――というには少々――いや、かなり豪快に盛りつけてある、お肉好きには堪らない一品である。
それが熱せられた鉄板に乗っていて、ジュウジュウと食欲をそそる音と匂いを出している辺りに、私の成長が窺える。
食の細い私には多すぎる量だけれど、お肉大好きミーティアと、育ち盛りのリリーは涎を垂らさんばかりに凝視している。
しかし、アイリスはさすがに淑女教育を受けているだけあって、お肉の誘惑に負けたりしないようだ。
目線は外せないようだけれど。
というか、そもそも今は迷宮探索中――しかも戦闘中で、魔物たちも目の前のミーティアをスルーしてお肉に突撃してくるような状況だ。
「一体何を考えていたんですか?」
戦闘終了後、案の定怒られた。
しかし、戦闘そっちのけで駄洒落を考えていましたなど、ましてや思いついたのが《素敵なステーキ》などとは、口が裂けても言えない。
これは墓場まで持っていく類の汚点だ。
「ごめんなさい」
なので、ただ素直に謝るのみ。
「アイリスよ、そう責めてやるでない。良い防衛戦の訓練になったと思えば悪くはなかろう? ――と、リリーよ、それは儂の育てた肉じゃ」
「あ、ごめんなさい」
「よい。それ、半分こじゃ」
私の怒られているすぐ側では、早速お肉パーティーが始まっていた。
これがパリピというものなのだろうか?
「ふたりとも、落ち着いてください! ユノが出せたということは、いつでも食べられるんですから! もう、戦闘中には変なことはしないでくださいね?」
アイリスも私に軽く釘を刺すと、自らも肉祭りに参加していった。
「お塩でいただくのも、お肉の本来の味が引き立ってとても美味しいですね」
「リリー、こんなに美味しいお肉、初めて食べました! ライスとの相性も抜群です!」
「儂はもう、ユノなしでは生きていけなくなりそうじゃ……」
アイリスがお肉の美味しさを噛み締め、リリーとミーティアが感動に涙する間、私はひとりお肉の匂いに釣られてくる魔物を退治していた。
場所が場所だけに誰かがやらなければいけないことだし、みんなが喜ぶ姿を見るのは私も嬉しいのだけれど、さすがに一抹の寂しさを感じる。
そして、彼女たちから、私を励ますような声がかかる。
「「「おかわり!」」」
はい、喜んで!
◇◇◇
40階の門番には下位の竜がいた。
ミーティアの心理的にどうなのかと思って訊いてみたところ、特に思うところはないらしい。
「別にあれが成長進化して古竜になるわけでもないしのう。例えるなら、人族と猿のようなものじゃ。共通点はあるが、ただそれだけじゃ」
よく理解できた。
さておき、アイリスやリリーくらいの実力なら、かなりの強敵――というか、リスクを考慮して撤退させるレベルだけれど、最高位の竜であるミーティアがいる以上、事故など起きようがない。
それ以前に、竜の様子がどうにもおかしい。
私たちの姿など目に入らず、落ち着きがなくキョロキョロと辺りを見回していて、涎が滝のように流れ落ちている。
鼻息も、過呼吸になりそうなレベルで荒い。
「幻覚、混乱、飢餓、魅了――戦う前から複数の状態異常にかかってますね……」
「お肉の匂いにやられちゃったんですか?」
「下位とはいえ、仮にも竜がこのザマとは……。ユノよ、先ほども言ったし、分かっておるとは思うが、くれぐれも儂をあれと一緒に考えてはならんぞ?」
幸か不幸かは測りかねるけれど、敵としては役に立たない状態らしく、そんな状態の敵を殺して得られるものなどたかが知れている。
しかし、ミーティアよ。
口に出して指摘はしないけれど、私の掌に溜まったお酒を啜ったり、若しくは指先から滴るお酒にしゃぶりつく姿を、かの竜が見ればどう思うだろうか?
今一度よく考えてほしい。
試しに《素敵なステーキ》を出してみると、覿面に反応した。
竜だけでなく、先ほど散々食べたはずのリリーとミーティアもだ。
平静を保っているのはアイリスだけ。
元王族だったり僧職だったりするだけあって、人前での立ち居振る舞いには隙が無い。
人目がないところで暴走するのはその反動だろうか。
お肉の盛りつけられたお皿を、「あちらのお客様からです」的な感じで床の上を滑らせて、階段から遠い所に設置する。
すると、竜まっしぐら。
囮にしたお肉に貪りつく竜を尻目に階段を降りて、そのまま41階のポータルで帰還した。
今日はお肉祭りで時間を使いすぎたからか、50階を目指すには時間が遅かった。
◇◇◇
この日の夜に、アルが奥さんたちを連れて合流してきた。
アルが随分と疲れているようにも見えたけれど、私のご飯を食べれば多少は回復するだろう。
ということで、夕食を一緒に摂ることになり、その時に顔合わせしようとのことで、アルの部屋に招かれた。
アル側の参加者は、前回顔を合わせたエリーさんとジーンさん。
エリーさんは戦闘では槍と自己強化魔法を得意としていて、ジーンさんはタワーシールドとよばれる大きな盾と片手剣、そして若干の回復魔法を使って前線で戦う女騎士らしい。
他にももうひとり、アルの7人の奥さんのうちのひとりで【フローレンス】さん。
フローレンスさんは、【エルフ】と呼ばれる種族の亜人で、種族的に人間と比べて長命で、耳が長く、美しい容姿の人が多いのが特徴で、更に魔力を操ることにも長けている。
フローレンスさんもその例に漏れず、切れ長の目が特徴的な整った顔と、長身でスレンダーな体つきに、腰に届きそうなほどの緑色の髪と、モデル顔負けな美人である。
もちろん、優れているのは容姿だけではなく、弓矢を使っての狙撃や、木属性や水属性魔法が得意らしく、戦闘能力にも自信があるので期待していいとのことだ。
ちなみに、アンジェリカさんや、他の奥さんたちも参加したかったそうだけれど、領地の運営を考えると、全員を連れてくるわけにもいかないので籤で決めたそうだ。
奥さん全員が武闘派とか、アルは何かそういう性的嗜好でもあるのだろうか?
そもそも、この世界の貴族は、領主やその妻が最前線で戦うことが普通なのだろうか?
アルがそこそこ強いのは理解しているけれど、普通こういうことは家臣とか部下にやらせるものではないだろうか?
従者として唯一連れてこられている【テッド】さんも、アルの幼い頃からの親友で、家臣の中でも位の高い人だそうだ。
ちなみに、彼は魔法は使えないらしいのだけれど、長短二本の剣を同時に使う剣術の達人で、剣術だけならアルでも敵わないらしい。
とはいえ、アルは自称魔法寄りの万能型で、本気を出せば全く勝負にならないとテッドさんが謙遜していた。
お互いひととおりの紹介が終わったところで、食事と歓談に移る。
そして、人によっては本日二度目のお肉祭りが始まった。
「やあ、ユノちゃん、ミーティアさんにリリーちゃんも久しぶりだね。相変わらず皆可愛いなあ! って、何この肉!? うっま!」
「エリー、落ち着け! ――本当だ! 何だ、この肉は!? こんな美味い肉を食べたのは初めてかもしれない……!」
エリーさんとジーンさんがお肉の虜になる――いや、この表現は、何だか情操教育に悪い気がする。
「よろしく――この口の中で融ける上質な脂のうま味、それでいてしつこくないからいくらでも食べられる。そして、このソース。種類も豊富で、いつまでも飽きずに食べられる素晴らしい物。肉とはかくも素晴らしいもの。森の外を知らずにその生を全うする同胞が多い中、私は幸せ者」
「俺はこんなこと聞かされてなかったぞ!? いや、獣と竜と竜より強い女の子がいるってっ聞いてたから、どんな化物がいるのか内心超怖かったんだぞ!? やべえ、肉うめえ! 米もうめえ!? マジか!? ここは天国か!? 今回の冒険は天国か!」
フローレンスさんは、私を凝視しながら黙々とお肉を口に運んでは感想を口にしていて、テッドさんはアルから聞いたらしい誤解を招くような情報にクレームをつけながら、お肉を口に詰め込んで混乱していた。
「フロがこんなに喋るなんて……」
「全く喋らない日もあるくらいなのにな……」
エリーさんとジーンさんが、フローレンスさんの様子に驚いていた。
もしかすると、フローレンスさん自身も混乱しているのかもしれない。
「状態異常を起こすほど美味い肉か……。俺も料理には自信があったけど、これは自信失くすわ。何で肉食っただけで『無敵状態』ってとんでもないバフが付くの? 効果時間切れか一回だけダメージの無効化? こんなん勝てるわけねー」
「ステーキだけに無敵」
言ってから「しまった」と思ったものの、《素敵なステーキ》よりはマシかも――いや、同レベルか?
お酒の席なら許されるレベルか?
「上手くねーから! 美味いけど!」
「何をそんなにカリカリしている? 素晴らしいことじゃないか。私たち前線で敵の攻撃を受ける者からすれば、夢のような効果だ」
お肉にそんな効果があったとは知らなかったけれど、お肉を食べて体が丈夫になるのは至極当然のことだ。
なので、それほど深刻な問題でもないだろう。
少し混乱が収まると、話題は迷宮産の装備のものになった。
「今回の探索で良い防具が見つかると良いですね」
「アルフォンスが作ってくれた鎧も素晴らしい物だが――」
「悪いな、いろいろ付加効果付けて防御力もってなるとどうしても重くなるし、魔石の消費も激しいしで、やっぱ天然物に比べると1ランクか2ランクは下がっちゃうからなあ」
「前衛の防具の質がパーティーの生存率に直結しますから、良い物が市場に出回ることは稀ですしね。で、防御力の高い物を選んで身につけると変質者っぽくなる、と」
「後衛だって、能力の向上するアクセサリとか身に付けすぎて、何だかよく分からない存在になっていくしね」
冒険者は、そのランクが上がるごとに、装備がちぐはぐになったり奇抜になる傾向がある。
もちろんそれを嫌って、装備のランクを落としてでも常識的な格好を保とうとする人もいるけれど、大抵の人は命が天秤にかかると恥を捨てる。
なお、知り合いではないけれど、股間から白鳥の首が生えたスカートを着用している冒険者も見たことがある。
そこまでいくと、恥だけではなく、通報も覚悟しなければならないと思う。
「それから比べれば随分恵まれているさ。まあ、長丁場になると、あの重さはきついわ蒸れるわで大変だがね」
そういえば――と思って、こっそりアルの手に、先日の戦利品を握らせる。
アルは手の中の物を確認すると、表情を変えずにポケットに突っ込んで、こっそりとサムズアップした。
どうやら気に入ってもらえたようだ。
こんな物を私から奥さんに渡すわけにはいかない。
完全にセクハラ――アルが渡してもセクハラかもしれないけれど、私に害が及ばないのであれば関係無い。
嫌なら渡さなければいいだけだ。
装備の話が一段落すると、話題は自然と神前試合に移った。
「今年は例年にない参加人数になりそうだから、参加費用の徴収と締め切りが早められた。それでも、人数がヤバすぎるから、大がかりな予選が行われる見通しになった。莫迦な貴族が自分のところの家臣や傭兵を大量に送り込んでいるっぽいしな。想像以上に莫迦が多いって、陛下も嘆いてたわ」
『例年の規模が分からないから何とも言えないなあ。ボクらの扱いはどうなってるの?』
「景品がユノだからな。当然だけど、ユノの予選の参加は免除される」
助かった、と言っていいのか?
手間が減るのは有り難いけれど、そもそも、それほど大きなイベントとは思っていなかった。
アルは出場しないと言っていたので、セブンスターズとかいう人たちとやればいい――多くても6人だと勝手に思い込んでいた。
それがまさかの傭兵まで雇っての人海戦術?
予選という形で篩にはかけてくれているようだけれど、それなら最初からその傭兵さんをミーティアに差し向けた方がよかったのではないだろうか?
それとも、傭兵さんたちは騙されて参加しているのか?
「最後に残ったひとりと戦えばいい、となればよかったんだけどな。ある程度篩にかけるけど、何人かと戦ってもらうことになりそうだ」
それはまあ仕方ない。
それまでの戦いで消耗したと言い訳されるのも面倒だし、最終的に条件は私の方が不利になるように調整するべきだろう。
『今更だけど勝利条件は何? 殺したら負けになるとか、抜け穴があったりしない?』
殺さずに戦闘不能にする方法などいくらでもある――とはいえ、やはり力加減が難しい。
システム補正があるとなおさらだ。
「基本的に、どちらかの戦意喪失で勝負がつくな。舞台はあるけど場外は無い。生死についての規定はないけど、あくまで神前だし、無意味な殺しはしないのが暗黙の了解だな」
殺していいとは最初から思っていなかったので、勝つためには絞めるか関節か――それでも負けを認めないようなら、両の手足を壊せば戦闘不能だろう。
力加減を間違えなければ。
「あ、それと、できれば相手に力を出させた上で勝ってほしい。何が起こったか、本人にも観客にも分からないようなのは無しだ」
『また難しいことを』
「悪いな。ああ、もちろん怖すぎるのも無しな」
「分かった」
私も怖いのは嫌だし、そこには異存はない。
「いっそのこと、私とアルが戦った方がみんなが納得するんじゃないの?」
アルなら他の人より少しは丈夫だろうし、後腐れなく終わらせるためには人死には無しにしたい。
アルならそんな簡単には死なないだろう。
「残念だけど、うちのご当主様は成人前にぶっちぎりで三連覇してから参加禁止になってるんだよ」
「それなら余計に都合よくない?」
「勝っても負けても良いことないからダメだ。茶番だってクレーム来るの目に見えてるぞ」
ああ、八百長を疑われるのか。
神前なのに……。
この世界の人は、信心深いのかそうではないのか分からないな。
『まあ、仕方ないね。できるだけ殺さないように気をつけるけど、確約はできないよ』
「それでいい。殺されるとまずい人のことはあらかじめ報せることにするよ」
『そうしてくれると助かる』
「俺たちも今回は出場するなって命令されてるけど、ユノちゃんそんなに強いの? 悪いけど、アルみたいな強者のオーラとか全然出てないんだよなあ」
アルからそんなの出ていたのか?
全然分からなかった。というか、オーラって何?
私も出した方が良いのだろうか?
しかし、間違って気配が漏れたりすると大惨事になる。
「どう見ても、戦いとは無縁にしか見えないわよね」
むしろ、できれば無縁でいたいと思う。
「エルフにもこんな可愛い子いない」
「しかし、立ち居振る舞いに隙が無い。ただ者ではないことは明らかだ」
ミーティアに言わせると、私の容姿と強さのギャップは詐欺らしい。
しかし、やはり見る人が見れば分かるものなのだ。
というか、そこを褒められるのは少し嬉しい。
「それは俺も思いました。礼儀作法だけじゃ、ここまではいかない。――何にせよ、明日から一緒に迷宮攻略するなら分かることだな」
テッドさんには申し訳ないけれど、迷宮攻略での私の仕事は荷物持ちだ。
それと、食事係。
まあ、厨房も戦場なのかもしれないけれど。




