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自覚の足りない邪神さんは、いつもどこかで迷走しています  作者: デブ(小)
第十三章 邪神さんと変わりゆく世界
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08 家族会議も踊る

 歓迎会という名の、言い訳機会損失会から一夜明けた。


 妹たちは、異世界のことと同じくらいに、私の立場やこうなった経緯に興味がある模様。


 過去の出来事は言い逃れができるようなものではないのだけれど、それはもうどうしようもないことなので――いや、改竄もできるけれど、それを知られるともっと面倒なことになるだろう。


 とにかく、大事なのは今と未来であって、家族会議の場でそれを議題にされても困る。

 分体が出せる私はともかく、父さんや母さんは忙しいのだ。

 会議ばかりやってはいられない。


 なので、これ以上追及材料を与えてはいけないと思って、両親を拉致して突発性家族会議を開催する。




「いろいろとあったけれど、また家族みんなで会えて嬉しい」


 有無を言わさず(さら)ってきた両親は状況が呑み込めていないけれど、事前に家族会議を開くことは伝えているので、すぐに順応すると仮定して話を進める。



 妹たちの方は、昨日の疲れや混乱から回復しきっていない感じ――というか、どうにも寝不足っぽい。

 ふたりとも昨日の宴会が終わってから、クリスが作った「召喚勇者マニュアル」の改訂版とやらを夜遅くまで読んでいたのだろう。


 ちなみに、召喚勇者マニュアルとは、召喚された勇者が、現状を円滑に認識するために必要なことがまとめられている、勇者召喚の歴史の集大成のひとつともいえるものだ。

 これは、さらにそれを「賢者」の称号を持つクリスが加筆修正したものである。


 そういえば、彼らは私の時もそうやって説明してくれていたのだった。

 最初から彼らに頼めばよかったのかもしれないけれど、忘れていたものは仕方がない。



「うーん、久し振り――でいいのかな? お父さんもお母さんも、全然変わってないね……」


「お久し振りです。すみません、どう振舞えばいいのか分からなくて……」


 先に反応したのは真由とレティシアだった。

 レティシアの態度が固いのは、父さんと母さんとは家族として過ごした時間が短いからだろう。

 それはこれから積み重ねていくしかないとして、思い入れが少ない分、父さんと母さんよりは余裕があったのだろう。



 逆に、父さんと母さんには、相応の理由があったとはいえ、幼い娘たちを放り出したという負い目もあるのだろうし、この状況に尻込みしてしまうのも仕方がないのかもしれない。

 しかし、幼い子から見た大人――特に親は完成された存在というか、世界の全てのように見えるのだけれど、大人だって間違えるし失敗もするし、できないことだってたくさんあるのだ。

 大人になるのと、何者かになるのはまた別なのだ。


 なお、これは“子供”を“人間”に、“大人”を“神”に置き換えても大体通じる。

 道理の分からない子供なら仕方がないけれど、誰が相手であっても過度の期待を抱いてはいけない。

 抱かないでください。



「真由、レティシア、それにユノ。また会えて嬉しいよ」


「みんな、寂しい思いをさせてごめんね? っていっても、まだ一緒に暮らすことはできないんだけど……」


 真由とレティシアが切っ掛けを作ってくれたおかげか、父さんと母さんの心と口も少し軽くなったようだ。



「しかし、みんな大きくなったわねえ! それに可愛くなって! 特にユノは女の子に戻っちゃって! 私の子供たちが可愛すぎてつらい!」


「ははは! あの時の選択には後悔はないが、可愛い娘たちの成長を見届けられなかったことが悔やまれるよ! いや、ちょくちょく観察はしてたんだけどね!」


 少し……?

 うちの家系はみんなメンタルが強いのだろうか?



「真由さん、レティシアさん、おはようございます。お義父様、お義母様、初めまして。アイリスと申します。ユノとは死がふたりを分かつまで――ユノにとっての死とは階梯を上げるための儀式、つまり永遠に仲良くさせていただく予定です。よろしくお願いいたします」


 もっとメンタルが強い人が現れた。


 というか、最初から私の横にいたのだけれど、家族間の挨拶が終わったと同時に攻め込んできた。

 真由とレティシアがドン引きしている。

 父さんと母さんも、大人な分だけ態度には出していないけれど、精神が揺らいでいるので、動揺しているのが見てとれる。



「初めまして。私はロメリア王国辺境伯、アルフォンス・B・グレイと申します。ユノとは家族ぐるみで仲良くさせていただいておりますので、皆さんとも家族同然のお付き合いができればと存じます。とはいえ、いきなりの異世界で不便なこともあるでしょうし、何かお困りごとがありましたら、お気軽に頼っていただければと思います」


 こっちも言っていることはおかしくないのだけれど、何となくニュアンスが違うような?

 気にしすぎなのかな?


 なお、この場にはソフィアも同席しているのだけれど、コミュ障気味の彼女は初対面の人とは上手く話せないのか、ずっと沈黙している。



「ははは。これはこれはご丁寧に、ありがとうございます。おふたりのことはいろいろ調――お聞きしています。おふたりのような方、それにソフィアさんのような仲間に恵まれなければ、うちの娘はどうなっていたか……」


 ふたりの挨拶に、家長である父さんが対応した。

 というか、調査とか言いかけた?


 まあ、私の周辺のことはずっと観測していたみたいだし、それに付随した業務で、特別な意味はなかったと思いたい。



「でも、うちの娘の相手、大変だったでしょう? この娘にその気はなくても、ちょっと加減を間違えただけで大惨事だし……。もしその補償が必要だったりしたら、遠慮なく言ってね? 親としては頼りないけど、お金とか権力とか腕力はあるから!」


 母さん、それでは私が加害者かのように聞こえるのだけれど?

 私が何をしたというの。


 いや、確かに湯の川の現状は少しばかりやらかした感がある。

 発端として王国やアルの思惑があったとしても、乗ってしまったのは私なので、その点は反省しなければならない。




「で、訊きたいんだけど」


 ひととおり挨拶が終わったところで真由が切り出した。

 ソフィアの挨拶がまだなのだけれど、待っていても無いかもしれないので、良い判断だと思う。



「お姉ちゃん、何でこんなことになってるの? ちょっと意味分かんないだけど」


 やはりきたか。


 けれど、そっちが先?

 父さんや母さんのことではなくて?



「一応、来歴とかは昨日の夜に目を通したんですけど……。ちょっと理解できないことが多すぎて……」


「昨日も話したとおりだけれど、その時に納得していなかった?」


「お兄ちゃんがそんな姿になったのは理解した……。するしかないってことで納得しただけだよ。本当は何ひとつ納得できてないけど」


「でも、この町のこととか、ここで神様になってるとか、グッズが売られてるとか、全然理解できませんよ?」


「そうだよ。お姉ちゃん天然だし、異世界で無双して、『俺、またなんかやっちゃいました?』とか『さすがです、お姉様』ってチヤホヤされてるくらいは想像してたけど、神様になって信仰の対象になって、偶像にもなって崇拝の対象になってて、もうわけが分かんないよ」


 無双とかは何のことだか分からないけれど、信仰の件は私にもわけが分からない。


 いくら私が「止めて」と言っても、「分かりました!」と答えるだけで止めてくれないの。



 湯の川の人たちは、安全で充実した日々が送れているのは、私のおかげだと思っている。

 その大半は、この場所を用意してくれたアルのお手柄だ。


 一方で、ご飯が美味しいとか、膝や腰の痛みが消えたのを私のおかげだと言うのは間違ってはいない。

 私のご飯が美味しくて栄養満点なのは事実だし。


 しかし、仕事が楽しいのも、天気が晴れでも雨でも私のおかげで、何が何でも私のおかげにしようとするのはおかしい。


 最初は湯の川的鉄板ジョークだと思っていたのだけれど、最近自信がなくなってきた。

 なぜこんなことになっているのか、誰か教えてほしい



「町を造ったのは姉さんひとりの力じゃなかったと聞きましたけど、ゼロの状態から一年足らずでこの規模の町を造ったって、さすがに働かせすぎでは……? それに、自分を崇める神殿まで造らせるなんて……。人間を何だと思っているんですか?」


 え、いや、それは違……。



『ユノがチヤホヤされて喜んでいるのは認めよう。でも、ユノの名誉のためにも少し訂正させてほしい』


 朔!

 少しばかり思うところのある物言いだけれど、こういうときに頼れるのはやはり朔だけだ。



『どちらかというと、ユノは働きすぎを禁じている方だよ。町の人たちの健康面のこともあるけれど、みんなが働いている間に、自分だけが遊んでいるように見えるのは外聞が悪いとか、そういう理由も含まれてる』


 うんうん――えっ?



「なるほど……」


「姉さんの考えそうなことですね」


 納得するの?



『そもそも、ユノを辺境に隔離しようと画策したのはロメリア王国で、この場所と城を用意したのはアルフォンスなんだ。彼らに制御できないユノをここに縛りつけるために、国造りとまではいかなくても、町や村を造らせて時間を稼ごうってことだろうね。つまり、この状況は、王国やほかの国家や集団を刺激しないために必要な措置を講じた結果で、そういう意味では大成功だ』


「それについては否定しない。友好関係を築かないといけないけど、手元に置いておくのは危険すぎる――ってのが当時の判断だ。下手に囲い込もうとすると、間違いなく帝国や神聖国からの干渉がある――最悪戦争になったかもしれないし、それ以前に内乱の火種にもなりかねなかった。同郷の(よしみ)っていっても、こっちの人には分からないし、下手に庇ったり匿ったりすると、やっぱりそれが火種になる」


「ですが、それがお互いにとって最善だったのでしょう。天使に襲われた直後ということもあって、追撃された場合に巻き添えになって犠牲になる人を出さないためにも、身を隠す必要がありましたし」


「あの時はごめんね。お母さんたちは止めたのよ? うちの子は他人の話を聞かなかいけど、話はできるのよって。聞いても理解してなかったりするけど、理解させるのがどんなに難しくても、力尽くで抑え込むよりは簡単なのよって。うちの子はやればできる子なんだって。だから、やらせちゃ駄目なのって」


 なんだか日本語というか、論理がおかしくない?



「神族や天使はその役割の性質から、融通が利かないのが多いんだよ。彼らの直属のはそれがより顕著でね……。ははは、もう笑うしかないよね。だが、天使が簡単に情に流されるような性質だと、威光も説得力も失われてしまう。なので、理不尽であっても任務達成を優先するのだが、その相手を選ぶことを考慮していなかったこちらの落ち度だね」


『まあ、ボクらも過去のことに対してどうこう言うつもりはないけど、失敗は次に活かすための糧にしてもらいたいね』


「そうそう。せめて、時とか場所とか考えて来てもらわないと、手加減とか大変なんだよ?」


「手加減……? あんた、何言ってるの?」


 む、ソフィアがここに来てから初めて口を開いたと思ったら、何だか不満そうにこっちを睨んでいる。



「ユノ、手加減っていうのは自己申告じゃ駄目なの。あの一件で犠牲になった神族の数は三百万を超えるのよ? いくら天使が分からず屋だからって、虐殺していい理由にはならないのよ?」


「え、何? おかしな単位がついてた気がしたんだけど?」


「姉さん、さすがにそれは手加減したとか言える数じゃ……」


 いきなり集中砲火だよ。

 というか、さすがに盛っていない?


 朔の話では数十万とかそれくらいだったはず――いや、それでも充分多いと思うけれど。



「あの時は参ったね。下手をすると私たちも一緒に死んでいたかもしれないしね。あの時、ユノを止めてくれた朔君は命の恩人だよ」


 え、マジで?

 いや、考えてみればそうか。


 《極光》の魔力を侵食する形で反撃したのだから、その先にいた主神や父さんたちが被害を受けていてもおかしくない。



『あの時はボクも焦ったよ。ユノも暴走してたわけじゃないし、力を制御しているつもりなのは伝わってきたけど、ボクにしてみれば大雑把すぎるものだったからね。ボクらのことを知らない人から見れば、暴走してるように見えてもおかしくないよね。結果的には助かったけど、ほんの少し加減を間違っただけで、アイリスたちや王都にいる人たちも巻き込んだかもしれない。ユノは迂闊(うかつ)な上に病的なレベルで忘れっぽいから、そういうことを疎かにしてた節もあるし。だからこそボクの不意打ちが成功したともいえるんだけど』


 朔の言うように、暴走はしていなかったし、最終的には無事に終わっただろうと思う反面、「ついうっかり」がなかったともいいきれない。

 一応、反省しておこう。

 朔の言い方はどうかと思うけれど。


 とはいえ、並列作業が苦手な割に集中力もなくて、すぐにほかのことが気になって、何をしていたのか、何をするつもりだったのかを見失いがちなことは自覚している。


 直そうと思っても簡単に直せるものではないし、分体を出すようになってからその傾向がより強くなったようにも思う。


 やはり、細かな調整は朔に頼るか、そもそも可能な限り誰かに任せてしまうべきなのだろう。

 なので、無駄な口答えは慎む。



 それから、話の流れを変えて、朔やアルやアイリスの助けも借りて、改めてここまでの経緯を話した。


「私の知ってる異世界無双と違う……。いや、でも、一応は無双のカテゴリーなのかもしれないけど、どっちかっていうと迷走の方が合ってる……」


「うん。しかも全力疾走だから誰も追いつけない感じ。『世界樹の女神』が半分くらい設定じゃないとか……」


 真由とレティシアの目が一段と冷たくなっていた。


 今大事なのはふたりの将来の話なのだけれど、ちょっと切り出せる雰囲気ではない。

 父さんか母さんが切り出してくれるといいのだけれど……。

 根回ししておくべきだったか。



「異世界に来て神話になる――というか、神話を乗っ取るって、なかなかできることじゃないわね。あ、褒めてるわけじゃないからね。邪神っていわれても反論できないことは理解してね?」


「ははは。私たちは家族だから受け入れられるが、そうでない人たちには難しいだろう。それでもこの程度の状況で済んでいるのは、お前が可愛いからだ。その幸運に感謝しなければいけないよ」


 母さんと父さんもなかなか厳しい。

 というか、私を可愛いだけの暴君だとでも思っているのだろうか。



「お義父さん、女子力の高さも忘れてはいけません! パラメーターが全て女子力! 女子力以外はさっぱりだけど、完璧すぎて嫌味になるよりはいいというか、それもまた愛嬌になるというか、とにかく何をしても心を(くすぐ)られるんですよね! 極振りもここまで徹底すると、弱点も弱点じゃなくなるんですね!」


「ははは。君にお義父さんと呼ばれる筋合いはないが、目のつけどころはさすがに英雄といわれるだけのことはあるね。だが、女子として最高ということは、娘としても最高ということ。それが分からないようでは娘はやれんな」


「むしろ、私たちに女子力が――いえ、女子力のパラメーターが無いことがおかしいのではないでしょうか? 私にも女子力さえあれば、ユノやお義母様のような素敵な女性になれたのでしょうか?」


「私にも女子力なんて無いわよ? そんなのあるなら私も欲しいわ――っていうか、女子なら誰だって欲しいに決まってるわ。というか、さすがにユノの近くいる子たちは個性が強いわねー。それくらいじゃないとユノとは付き合っていけないのかしら?」


 みんな脱線しすぎじゃない?



「お姉ちゃんに女子力? まっさかー。家事とか何にもできなかったじゃない」


「こっちに来てから何かできるようになったんですか?」


 む、昨日の料理のいくつかが私が創った物だと言ったはずなのだけれど?

 聞いていなかったのか(※そんな余裕は無かった)?



『一応、炊事洗濯掃除から育児やペットの飼育、歌って踊れてダンジョン攻略に魔王退治までいろいろできるよ。方法が一般的じゃないけど』


「最後の方、女子力関係無い!」


「真由ちゃん、お姉ちゃんのやることに真面目に反応しちゃ駄目!」


「あ、久々だったからつい……」


 妹たちの私への評価が酷い。

 確かに日本にいた時は何もできなかったけれど、環境が変われば人も変わるものなんだよ?



「私の創る料理は好評だよ?」


「調理過程は謎すぎるけど、確かに美味いよ。胃袋どころか魂を掴まれて狂信者を生みだすけど」


「えっ? 何それ怖い」


 アルは余計なことを言わないで。



「確かに、私が創った料理は刺激が強すぎて、魂の弱い人には毒かもしれない。でも、そういう人たちは私の眷属が創った料理を食べればいい」


「そうですね。自動販売機やマザーの料理は美味しいです。たまに料理に魂が籠って人を襲いますけど」


「怖っ!」


 アイリスも!?

 人には知らなくていいことだってあるんだよ?



「暴走した魔王や女神や竜神を斃してくれたことには感謝するけど、あちこちに世界樹を創るのはよくないのよ? ユノにとっては大したものじゃないかもしれないけど、人間にとってはそうじゃないの。何が原因で彼らの世界の滅びが加速したかは聞いたでしょう?」


「ユノがアイドルをやれるくらい演芸に長けているのは知っている。ユノが駄洒落が好きなことも知っている。だからといって、園芸まで得意――いや、特異にしなくてもいいんだよ?」


「ははは、上手い! さすがです、お義父さん!」


「ふふふ、こんなときでもユーモアを忘れないなんて、素敵なお義父さんですね」


「いや、お義父さんではないから。だが、『笑いは人の薬』ともいうしね。《名僧知識》も推奨しているのだよ。ははっ!」


「貴方のそういうところがなかったら、人族と悪魔族の戦争はもっと悲惨なものになってただろうし、私たちが結ばれることもなかったよね」


「何その面白そうな話? 詳しく!」


「え、真由ちゃん正気? 実の親の馴れ初めとかきつくないの?」


「うーん、そういう感覚はないかなあ。だって、ずっと一緒に暮らしてたわけでもないし、アニメとか見る感じに近いかな」


「ごめんね……。無責任なお母さんでごめんね……。でも、これからは――もうちょっと先になるけど、お母さん頑張るから!」


「ぐふっ! それに関しては何を言われても仕方がないと思っているが、私たちがお前たちを愛していることだけは信じてほしい!」


「お義母様がお役目を果たされるまでの間、このアイリスがユノと一緒におふたりをお守りいたします!」


「心配ありませんよ、お義父さん! これからまた始めればいいんです! 今からでも遅くはありません!」


「いや、そんな深刻なものでも……。ふたりには感謝してるよ? お父さんとお母さんが残してくれたものおかげで育ってこれたわけだし」


「私もですよ。お父さんとお母さんに助けてもらえなかったら、私は今でも邪神様に囚われたままだったかも」


「真由……、レティシア……」


「ふたりとも……。ありがとう」


「今時珍しいくらいの良い娘さんたちですね」


「ユノのご家族なのですから当然でしょう」


「アルフォンスさん、何だかお年寄りみたいな言い方……」


「アイリスさん、お姉ちゃんの評価高す……いえ、何でもないです」


 ねえ、会議、しないの?

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