表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
知多星ゴヨウ  作者: MIROKU
二年
81/100

帝都を覆う混沌40 ~軍神復活~



「観念しろ、天に代わって成敗してやる!」


 ゴヨウの駆るヘッドガンは、光の剣を巨人へと打ち下ろした。


 光の刃が巨人の背から生えた禍々しい剛腕を斬り落とす。


 ヘッドガン必殺の一閃を避けた巨人は 、悲鳴と共に暗き空へと舞い上がった。


 地上にいたソンショウらが見上げれば、暗き空が渦を巻き、更なる別の次元への入口が開いていた。


 巨人は必死にその渦の中へと逃亡した。この暗き世界よりも、更に深き闇の中へと逃げこんだのだ。


「鬼道界か!」


 ゴヨウはヘッドガンのコックピットにて声を荒くした。


 鬼道界は人間の及ばぬ世界だ。


 だが、逃げた巨人を追わねばならぬ。背に禍々しい剛腕を生やした巨人は、世界を覆う病魔の一部なのだ。


 それを倒し、世界を救うために、ゴヨウもブルックリン(ヘッドガンのAI)もーー


 未来を守るために人間としての肉体と命を捨てた者たちはやってきたのだ。


「ブルックリン、突っ込めー!」


 ゴヨウの駆るヘッドガンは足裏のバーニアで舞い上がり、巨人を追って鬼道界へ飛びこんだ。


「頼むぞ四千年を共に戦ってきた同志よ…… 天機星『知多星』ゴヨウよ」


 鬼道界の入口が閉じた暗き空を見上げ、ソンショウはつぶやいた。彼らは生き延び、勝利した。病魔の広がる地上にも、あるていどの変化が現れるだろう。


 だが、ゴヨウは更なる戦いへ向かった。ソンショウには生き残った仲間と共に、ゴヨウの勝利を祈ってやることしかできなかった。





 暗黒龍メデュースは、軍神スサノーを闇の吐息によって腐汁に変えた。


 なんと他愛ないとメデュースは嘲笑した。帝都を守るために、天帝によって創造された新造神スサノー。


 その力がこの程度だとは。


“……ウヌ?”


 メデュースは刮目した。腐汁と化していたスサノーが蠢き、0であった神力が急激に高まっているのだ。


“コレハ……”


 メデュースの目の前で、腐汁であったスサノーが復元していく。


 軍神スサノーは帝都を守る不滅の存在だ。


 今も、そしてこれからも。


 スサノーは帝都を覆う病魔を討つために、混沌カオスの闇の底に降りてきたのだーー


「……天帝様は俺に死ぬことは許さぬそうだ」


 復活した軍神スサノーは、光皇神剣こうおうしんけんを手に取った。


「倒すべき敵を倒すまではな!」


 スサノーは光皇神剣を手にして、再びメデュースに斬りかかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ