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知多星ゴヨウ  作者: MIROKU
元年
20/100

軍神スサノー、女難に遭遇す



 帝都を守る軍神の元には、外宇宙から来た女アウターと、サキュバスのアルフォンシーヌが居候している。


 二人の目的は不明だが、軍神は彼らを放置するよりは良いと考え、同居している。


 天帝が造り上げた新造神たる軍神だが、まだ若い神だ。


 男と女が一緒に住んだらどうなるか、わからなかったに違いない。


「ほらー、軍神! アウターの髪を乾かしてあげてー!」


 湯上がりのアルフォンシーヌはーー


 外見は中学生になったかならずかといった十代前半の少女だ。


 本来は妖艶な大人の女だが、エネルギーの消費を抑える十代前半の姿の方が活動しやすいらしい。


 アルフォンシーヌは湯上がりのバスタオル一枚巻いただけの姿だったが、キッチンを眺めて絶句した。


「あー、もう! 軍神ってば、夕ごはんの準備ぜんぜんできてないじゃーん! ま、全くさー、わたしみたいに良くできた女がお嫁さんになってあげるしかないよね!」


 アルフォンシーヌは金切り声を上げながらバスタオルを取り去り、代わってエプロンを身につけた。少女の裸にエプロンだ。


「あー、うー」


 アウターは軍神にドライヤーで髪を乾かしてもらいながら、機嫌が良さそうだ。


 彼女は軍神の光皇神剣で消滅させられなかった恐るべき存在だ。


 今は十代後半の長い黒髪の少女の姿だ。精神レベルは幼児並だが。


 そのアウターはパジャマ姿で軍神にまとわりつく。軍神は彼女の匂いと暖かさにドキリとする。


 天帝樣は「これも情操教育!」と息子同然の軍神が女性二人と同棲している事を喜んでいたりするがーー


「軍神ー、来たでー☆」


 マンションの部屋のドアを開け、戦乙女サニーが笑顔で入ってきた。


 軍神は彼女に部屋の合鍵など渡していないが、なぜかサニーは鍵を持っている。女はミステリーだ。


「これ、うちの店の新作や……?」


 言ってサニーは絶句した。


 彼女が大好きな軍神はパジャマ姿のアウター(暴れるので、服装が乱れた様相だ)を半ば抱きしめながらドライヤーで髪を乾かしている。


 アルフォンシーヌに到っては、裸にエプロンで夕ごはんの準備である。小さな尻が艶かしい。


 サニーは軍神が二人と同棲していることは知っていたがーー


「ぐーんしーん!」


 怒り狂った戦乙女サニーは、正座した軍神に二時間説教でした。


 軍神の周囲も女性のおかげで明るいのでした。めでたし、めでたし。

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