表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の〈提督〉はチートだろうか?  作者: 新月作夜
冒険!…かな? 編
8/13

第7話 港湾都市アルヒェに到着

アルクロン共和国首都、アルヒェ。アルクロン(ここ)は、他国と違って亜人と呼ばれる獣人等の半亜人を

差別無く受け入れる、数少ない大国である。

それ自体は、素晴らしいと思う。魔物の脅威の中で、人種差別やってんなんてバカらしい。

実際、差別してる理由はー。

「おお!海だ、きれーだな。あっ、あっちに魚があれなに!?」

「え!?あれはイカですよ!?魚ではないです!」

なんで、コイツらこんなにハイテンションなんだよ...。

あと、何で普通の観光客みたいに楽しめるんだよ。

「な、なぁ、カエデ、姫様。ここってもしかしなくても軍都だよ?」

「ん?それが何?」

「確かに軍都ですが、それが...?」

二人共何て図太い神経持ってやがんだろう。

「...分かりやすく言おうか、お前らが、田舎から上京したばかりの人みたいな

 天然コントのおかげで、憲兵がさっきからこっち見てんの!メッチャ怖い顔で!」

俺の指摘でようやく気づいたらしく、二人とも憲兵の方を見る。

「おっ!ホントだ!ちょっと挨拶してくるー」

「は!?ちょっ、カエデー!」

死ぬ気か!?真っ直ぐ一番怖い顔の人の方に行ったぞ!?

「――――」

「―――――」

何か話し、あっ帰って来た。

「あっ、兄さん。あの人、ジャックさんっていう名前で、今日は桜様がアルヒェに立ち寄る、という連絡を受けてその御迎えと警護の為に待ってたんだと」

えっ?じゃあずっとこっちを見てたのは...。

「でっ、桜様と思われる人物が現れて、声をかけようとしたけど、観光を楽しんでおられたから声をかけられず、取り敢えず警護の任務を全うしようとしてたんだって」

「ちょっとジャックさんに謝ってくる!」

............................

<5分後>

「いえいえ、気にしないで下さい、ではご案内致します」

ジャックさんは怒らず、笑って許してくれた。

どうやら、その見た目で、そういう誤解は結構あるらしい。

ジャックさんは23歳なのだが、そのフレンドリーな性格に合わない岩の様な顔とスキンヘッド、

体はアメリカのラグビー選手みたいな体つきのおかげで友達が出来ず、七夕に友達をくださいと書いたほど...。(あれ?目から涙が)

「どうしましたっ!何か不快な思いをさせてしまいましたか?」

「…すいません、目にホコリが入ったっぽくて」

「だ、大丈夫ですか?ここ綺麗に整備されてるはずなんですが、

今日は何故か目から涙を流す人が多いですね」

「そ、そうなんですか…」

絶対、泣いた人たち、貴方の話を(偶然)聞いた人ですよ。

そんな鈍いジャックさんに案内された場所は、憲兵団の詰所だった。

「取り敢えず、イオリ君が撃退した盗賊団はうちが責任を持って引き受けよう」

「はい、お願いします」

「じゃあ、調書を書かなくてはいけないから、幾つか質問に答えてくれ」

「あっ、それは私がします。イオリ君は疲れているので」

「姫様...?」

「20人相手に1人で戦っていたのでイオリ君よりも、離れて客観的に見れていた私やカエデが適任だと思います。...それに私はさっきも貴方に守られているもの」

「…気づいてたのか…?」

「さぁ、なんのことでしょうか」

姫様がそう言うと、カエデも

「そーそー、兄さんは働きすぎなんだって、少し休んでどけって」

そう言われ、俺は突如出来た暇をもて余しながら、アルヒェをいく宛もなく歩きまわった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ