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忘却花葬  作者: 涙紫月
13/26

13.信じることに意味はない

本当にすぐに完結しそうです…。


前回も今回も、塗色視点のような感じです。

朝。

いつもより早く塗色は目を覚ました。

昨日話した、女の子のことを思い出す。

(あの子、見つけちゃうって言ってたな。現れるものなのか…。だとしたらいつ…?だけどあの紙には裏山、と場所が書いてあった。)

いろいろと考えながら、上体を起こす。

「母さん…」

母のことを思い出せば、必ず飛彗の顔と重なってしまう。

2人は似ているのだ。

あの微笑み、声。

そして、自分を愛してくれているところが。

塗色は、怖くなるときがある。

飛彗と過ごしていれば、いつかまた同じことを起こしてしまうのではないかと。

「塗色ー?起きていますか。手が離せないので、自分で起きてきてくださいね」

台所から、飛彗の声がした。

また、思い出す。

飛彗の顔と重なる、あの笑顔。

もう、見ることはできない。

そして、それを奪ったのは…、俺。

あいつは悪くないんだから。俺は我慢しなくちゃいけない。

何を言われようと耐えなくちゃいけない。

だけど。

もう、

疲れたんだ。

生きたくないけど、本当は生きていたい。

あの言葉を信じてる。だからまだ、期待してしまっている。

『生きていれば、いつか必ず』

()いことがある。信じているだけでもいいのよ?』

―だから、何があっても生きてね、塗色。

約束よ?


ごめん、母さん。

約束は守れそうにないよ。

読んでくださった方、ありがとうございます!!

毎日、短いです…<(_ _*)>


信じることに意味はない

―それでも私は信じてる。あなたの幸せを、祈ってるのよ。

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