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忘却花葬  作者: 涙紫月
11/26

11.静かな光が傷を抉る

投稿していると本当に少なく感じられ、すぐに完結しそうで焦っています。


途中からは、

最初は考えていなかった、ねじ込み話② です。

2人で昼を済ませ、暖かい陽気に塗色は眠りの世界に誘われていた。

縁側で昼寝をしている塗色を見て、飛彗は微笑んだ。

そして、仏間に向かう。

愛している夫の遺影を見つめ、普段とは様子が違う。

「塗色は、あの花を探しているんですかね。見つけて、どうするつもりでしょう」

聞こえるはずもない、夫の声に耳をすませる。

「私には、どうすることもできません。引き止めることはできたとしても、見つけることはできません。私も怖いのですから…。だから、あなた。あの子が迷子になったら見つけてあげてください。私を救ってくれたときのように」

2人しかいないはずのこの家に、誰かが戻って来たような、そんな感覚があった。



「塗色、起きてください」

もう聞き慣れた、温かい声で塗色は昼寝から目覚めた。

「ん…。もう…、夕方?」

起き上がった塗色は、辺りが暗くなっていることに気づいた。

塗色の言葉を聞いた飛彗は微笑んでいる。

「はい、もう夕方で晩ご飯の時間ですよ」

「…すげぇ熟睡してたみたい」

「たくさん眠るのは良いことですよ。寝る子は育つ、と言いますからね」

「うん…」

やはり寝起きが悪い塗色。

話してはいるものの、脳は完全に目覚めていないようだ。

2人で、縁側に座り庭を見つめている。

静か。

この世界に、誰も存在していないよう。

塗色は思う。

何故俺は生きているんだ。

と。

毎日誰かは死んでいる。ならば何故、その()()は俺ではないのか。

最も辛い記憶を刻みつけて…、

罪を償いたい。

読んでくださった方、ありがとうございます!!

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