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目が覚めたら、女子にされていた俺。  作者: ねこた まこと


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29/39

 29クリスマスです。2



「クリスマス何着よう?」


 期末テストも終わった翌日。学校から帰ってきた俺は、クローゼットやタンスの中を漁っていた。

 男の子だった頃、服といえば、Tシャツにズボン。冬ならTシャツの上にセーターかトレーナーだった。 

 だけど今は女の子。Tシャツにブラウス。それにセーターやパーカーにスカートワンピースといろんな服で溢れてる。この半年で母さんや雫ちゃん、晶と買い物に行ったり、今は夏音と買い物に行ったりするうちに必然的増えたんだ。

 「候補はこの2つかなぁ」

 こないだ買い物に行って買ってきた服が並んでる。

 タートルネックの白いセーターに赤いチェックのスカートとグレーに白い襟が付いたワンピース。 

 両方気に入ってるんだよなぁ。

 「あっそだ。セーターの方を持っていこう。泊まりがけになるだろうし……でもワンピースだと気合い入り過ぎてるかなぁ。ひなちゃん家だからお手伝いしなきゃいけないもんな。あっそうだ」

 タンスを再び引っかき回して一着の服を取り出す。

 ヒラヒラが段々になっているグレーのキュロットスカート。このヒラヒラが段々になってるの確かティアードっていったと思う。

 これにブラウスとカーディガンをあわせようっと。

地味だけど、その分キュロットスカートのティアードが女の子らしくて可愛いから大丈夫かな。拓人さん褒めてくれたらいいけど。

 とそんな事を考えながら、俺は散らかした服を片付けたのだった。


―――


 気づけば12月も後半。そして今日はクリスマスイブだ。

 終業式の後、美紀枝さんが車で迎えに来てくれる事になってる。

 俺は拓人さんと桃宮駅の前で美紀枝さんの車を待っている。


「 夕陽はきちんと着換えてきたんだね」

 という拓人さんは制服のままだ。


「 うん。母さんが制服クリーニングに出すし。この服どうしても着たかったけぇね。着換えたんよ」

「そうなんだ。可愛いよ。その服」

「えそう?へへ」


 褒められて思わず笑みがこぼれてしまう。頑張って選んだかいがあるな。ってニヤけてる場合じゃなかったよ。

 今のうちにプレゼント渡しとかなきゃ。ひなちゃんや政治(まさはる)おじさんに見られたらからかわれるし。

俺は鞄から丁寧に包装したプレゼントを取り出した。


「はい。クリスマスプレゼント!拓人さんがリクエストしたマフラーだよ」

「えっマジで編んでくれたの無理だと思ってたのに」

「リクエスト訊いたの先月の頭じゃもん。一応手芸得意じゃし」

 とすねた感じで言ってみたら、ごめんごめんと言って、

俺の頭に何か付けた。

「何付けたん?」

「クリスマスプレゼントのヘアゴム。付け方妹から教わったけど変だったらごめん」

 拓人さんはそう言うけど、多分おかしくないはず。触った感じは曲がったりしてなさそうだ。

 鏡でチェックしてみたら、赤いベロアのリボンが頭のてっぺんで揺れていた。

「ありがとう。凄く嬉しい」

 さっきより顔が緩くなってしまうのは気のせいじゃない。もう一度お礼を言ってから鏡を見た。

いつもと同じハーフアップなのに、心なしか俺がやるより綺麗な気がする。

拓人さん器用だからな。

クリスマスプレゼントは嬉しかったけど、髪を結ぶのが俺より上手だったのはちょっとだけ悔しかった俺だった。

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