第九章─武器?
さて、前回までで、2人の武器を少し使いました
今回はそれの解説みたいな感じですかね
「そー言えばシャル?」
「ひゃ、ひゃいっ?なんでしょうかっ?」
噛み噛みだ、まあ理由ははっきりしているけどね
「この乗り物速すぎますーー!!」
うん、そう言うこと、この世界、どうやら乗り物なんてのは、せいぜい馬車くらいのものらしくて
一番早いものでも馬なんだそうだ
んで、僕が出したのは、車だけど、タダの車じゃなくて、スポーツカー
っていうか競技用
300キロとか余裕で出てるわけ
ぶっちゃけ僕も怖いくらいなんだよね、あははは
「まあ、これに乗って行けば1時間かからないからさ
速さ重視で行ってみたんだよ」
「それにしても速すぎますー!」
うん、やはり速すぎるらしい、仕方ない、少しゆるめるか
「あ、ありがとうございます…」
「まあ、少し遅くなるけど、このペースなら大丈夫だろう」
「そうですか…それで?先程は何をお聞きになろうとしていたのですか?」
「ああ、ふと思ったんだけどさ、シャルって王族なんだよね?」
「ええ、そうですが?」
それがどうしたって顔だな…
「僕達さ、王族に対して敬語を使うどころか、まったく敬った態度取ってないんだけど、いいのかな?」
「ええ、全く問題はありませんよ、お二方は私の命の恩人ですし、そんな方を下に見るほど、私は王族らしくありませんから」
「そうか…んじゃ、シャルも敬語使わなくてもいいよ?」
「はい?」
「いや、ほらその敬語さ、僕達も使わないわけだし」
「ああ、いえ、これは敬語ではなく、口癖みたいなものですよ、
つい、使ってしまうんです、家族に対してもこうですから」
「そうなのか?」
「ええ、昔からこうです」
「まあ、シャルがそれで良いって言うのなら良いけどさ
ところで響?」
「ん?なんだ?」
「結局あのナイフの事、説明してもらってないんだが」
「ああ、そうだっけ?」
「そうだよ」
「んじゃま、説明しよう
あのナイフは「終わりなき壱と零」って言って、
一つしかないオリジナルのナイフを俺が持っている限り、無限に増殖できるっていう特殊ナイフだ」
「へえーってことは、オリジナルのナイフを落としたら終わりじゃん」
「だから、そのオリジナルのナイフは、俺の体に埋め込んだんだよ」
「はあ!?埋め込んだ!?」
「いや、埋め込んだってのは若干違うかな?入れた?んーとにかく体の中に入ってるから落とす心配はない、と」
「いや、それお前の体大丈夫なのか?」
「なんか大丈夫っぽい、理論的には、某ネコ型ロボットの四次元ポケットみたいな感じらしい」
「なんという適当な…」
「それで?お前の刀?は?」
「なんだよその妙なクエスチョンマークは」
「いや、だってさ、今俺達それにのってるんだぜ?もはや刀じゃねえもん」
「元は刀なんだよ、だから刀」
「まあ、それはいいんだけどよ、で?結局なんなんだ?これ」
「これは…まあ刀なんだが、自由に変形というか、変身というか…まあ、できるわけだ」
「へえーってことは刀以外の武器にもなると?」
「まあ、そういう事だな」
「便利だな…それで?名前は?」
「名前?」
ああ、そういえば考えとくんだった
「あれ?知らないのか?名前」
「ああ、お前のも自分でつけたんじゃないのか?」
「まさか、これはあいつらから渡されたんだよ、そのときに名前も聞いた」
「オーディン…」
「まあ、それじゃ名前付けてやれよこいつら名前をつけたら人みたいに話すらしい
ってか俺のなかでずっとしゃべってる」
「そうなのか…んじゃあまじめに考えないとな…ふむ…あっ」
変身するから…
「思いついたか?」
「メタモ」
「却下」
「なんでだよ…?」
変形ってところじゃ同じだろ?
育て屋にあずけたらどんなポケモンの卵でも産むぐらいだし
「だめなものはだめ。別のにしろ」
「別のねえ…よし」
「お?」
今回のはまじだ
「未定概念ってのは?形が定まらないって意味で」
「いや、まあ悠がそれでいいのならいいけどさ、厨二?」
「何をいまさら、ちなみに由来はキリスト教だ」
「はあ…ソウデスカ」
「あの…」
ここで急にシャルが口を挟んできた
ちなみにラタトスクは爆睡中だ
「ん?シャル?」
「先程も同じ質問をしたのですが…あなた達は何者ですか?」
「だから、ただの旅人だって」
「嘘でしょう」
即座に否定された、先程までとは全く違う、凛とした態度で
「ただの旅人がこんな普通に考えてありえないような武器を持っているはずがないでしょう」
「これは…」
「それだけでもありません、自分でこう言うのもなんですが、私達、アスタナシア王家は、
かなりの知名度を誇っています、おそらく、この世界で知らない者はいないくらいに
それをあなた達は知らない、一体どういうことなんですか?」
「…悠、どうする?」
「まあ別に言っても問題のあることじゃないとは思うが…
ラタトスク?」
「んぁ?なんだよ、人…じゃないけど人が気持ちよく寝てるのに」
「僕達の事って、この世界の人達に言ってもいいのか?」
「ん?多分問題ないと思うぜ?むしろ、そのほうが理解ができて楽になるんじゃね?」
「…そうか、ありがとう、んじゃ、おやすみ」
「おう…zzz」
「それじゃ、シャル、今から僕達が言うことは、突拍子もない事だと思う
だけど全て真実だ、信用するかしないかは君次第だ。」
「ええ、分かりました」
「それじゃ、まず僕達について、だけど、僕達は、この世界の人間じゃない。
異世界から来たんだ」
さて、いかがでしたでしょうか
悠君の武器、未定概念のちょっと前にでた案、メタモ…というのはみなさんお察しの通り、あの「へんしんポケモ○」です
ちょっとやってみたくなりまして(笑)