第十六章─戦前?
さて、と
今回は響君の試練です
なので視点も響君視点になっております
本文にも書いてありますが
※今回は響君視点中心です
圧倒的勝利で、悠が勝ってきた
「お疲れ、どうだったよ?」
「んー強かった、響も気をつけた方がいいと思うぞ」
「ふーん悠がそこまで言うなんてな、元の世界でも喧嘩は負け無しだったろ?」
「まあ、勝ちもなしだけどな」
んーまあ、確かににげてばっかだったけどさ
「大概後で俺が制裁与えてたしな」
あっちの世界での俺たちの関係はそんなとこもあった
なんか知らないが、悠はよくからまれたんだ
でも誰一人として、悠には勝てなかった
理由は当然、こいつの反射神経だ
それに、そのあと俺が倒してるんだが、全然減らなかったんだよな…
今思えばなんだったんだろう
「ま、とにかく用心するに越した事はないよ」
「了解、んじゃ行ってくるわ」
「ん、がんばれよ」
「とーぜん」
─デュオ視点─
(デュオとは試験官の一人です、念のため)
「まさかお前が負けるとはな」
仲間のオレが言うのもなんだが、こいつ、ルーの実力はシャレにならないレベルだ
そのルーが圧倒的に負けた、常識的に考えればありえない
「でも、事実ですよ、彼は本当に強かった、
いえ、それだけではなく、私たちとは何もかもが違う、そんな感じでしたよ」
「ふーん…ま、でもそんなこと気にしてても仕方がねえ
とりあえずは全力を尽くすだけだ」
「ええ、そうしたほうがいいでしょうね、彼…ヒビキ君でしたか
彼はの実力は未知数ですからね」
「ああ、んじゃ行ってくる」
「ええ」
─ヒビキ視点─
悠との話が終わって、錬兵所の中心へと向かうと、俺の相手、デュオとやらも来た
「聞いておきたい事があるんだが、いいか?」
いきなり相手が話しかけてきた
「なんだ?」
「お前と、あのユウって奴、どっちが強いんだ?」
これまた答えにくい質問を…
「さあな?あいつとは戦ったことは無いし」
これは本当だ、なんでかあいつとやりあったことはない
「へーそうなのか…んじゃ、予想でいいからよ」
「予想ねえ…多分悠かな」
「へえ?こりゃまたなんで?」
「あいつは根本的に負けないからな、俺がいくらがんばっても、
負けないことはできても勝つ事は無理なんだと思う」
「ふーん、そんなもんか」
「そうだよ、あんたは?あんたとあのルーって人じゃ、どっちが強いんだ?」
「そりゃルーだな」
「へえ、ずいぶん評価してるんだな」
「そりゃな、見りゃ分かるとは思うが、オレは力押しタイプだからよ、
あいつみたいな器用に戦うやつは苦手なんだよ
勝負には相性ってもんがあるからな」
そう、こいつは見た感じ、完全に力馬鹿って感じだ
武器も斧だし
「へえ、んなこと俺に教えていいのかよ?今から戦うんだぜ?」
「あ」
うっかりらしい…
「ははっどうやらあんたと俺は気が合いそうだよ
んじゃ、ま、そのうっかりに敬意を表して教えてやるよ」
「ん?何をだ?」
「俺も大概力押しタイプだってことさ」
「へー意外だな、あのユウって奴みたいに策を練ってくるのかと思ってたぜ」
「まさか、あいつは頭を使うのが専門、俺は体だよ」
昔っからそうだったしな
「オレらといっしょだな」
「みたいだな、ま、それじゃ体力馬鹿は、さっさと戦おうぜ」
「ああ、オレらが話し合ってても不毛なだけだ、
ところで、お前武器はないのか?」
「いや、あるよ…そうだな、あんただけ見せてるってのも不公平だし、
特別に見せてやるよ」
とりあえず一本増やしたナイフを、俺の手の中に移して、見せてやった
「へーナイフか、しかも隠し持ってるとはな
それこそみせちゃいけないんじゃないか?」
「んにゃ、問題ねーよ、一本くらいな」
「?まあ、いいか、んじゃ、行くぜ!」
「おう、来い!」
かくして、試練、第二戦は始まったのだが、
この中の誰一人として、この後起きる、大騒動に、予想もついていなかった
はい、響君の戦闘前でした
次回戦闘となります
なんか妙な引きで終わりましたが、何が起きるのか、一切決めておりません
まあ、思いついたまま書いて行きます