第十四章─開始?
ふう…もうすぐ冬休みが始まってしまいます
学校がないのはうれしいですが、冬期講習とか、逆に忙しくなるんですよね…
はあ…
「して、シャルライン。この者達が例の旅人か?」
「ええ、ユウとヒビキです」
………まず、状況を整理しよう…
先程、試練を受けると言う話をしていた
そこまではOKだ
問題はそこからだ…
とにかく試練を受ける、これは確定した
だから今からやるっていうから、城まで来たんだが、なぜか僕達の目の前には国王陛下とやらがいる
とりあえずシャルに聞いて見た所、
「はい?試練なんて大事なもの、そんな易々と受けれるわけが無いでしょう
その前に国王の承認が必要なのですよ」
…ごもっともで
………整理完了
とにかく、そういうことで、今僕達は王様の前にいるわけです
「ふむ、ユウにヒビキ、か
実力の程は確かなのだな?」
「ええ、それは間違いありません。この眼にしかと焼き付いていますので」
自信満々に言い放つシャル…なんでお前が偉そうなんだ
「ふむ…分かった、それでは試練を許可しよう」
「ありがとうございます」
「日程は如何様にする?
と、言っても実は予定に隙間があるのは今日だけなのだが…今日、今からするか、
もしくは日を改めて行うか、どちらかだな」
「どうします?というかお二方はどうなさりたいですか?」
急に話を振ってくるな…
「まあ、僕達はいつでもいいし、今から出来るっていうんだったら今からでもいいよ」
「そうだな、色々と早めに決まった方がやりやすいしな」
「と、いうことですので、今からでお願いします」
「うむ、分かった
武器など、装備はどうする?」
「自分の物があるそうなので、結構です」
「分かった、それでは、準備が出来次第錬兵所へと連れてきてくれ
私と試験官は先に行って準備を整えて置く」
「分かりました」
─────────────────────
「準備が出来次第っていってもな…」
実際準備するほどの事などないのだ
「まあ、確かに、お二方は不要ですよね…」
「うん…あ、そうだ、時間あることだし、試練について、簡単でいいから教えといてよ」
「あ、そうですね
えっと、試練とは、実戦形式で行われます
試験官と、1対1で戦って頂きます、といいましても、別に勝つ必要はありません
戦って見て、試験官が近衛騎士にふさわしいと判断した場合、試験は合格です」
「ふーん、まあ、でも倒せばいいんだろ?」
「まあ、そうですね
次に錬兵所ですが、試練を行う場所は、闘技場のような形になっています
円状の戦闘場があって、周りが塀で囲まれており、その上に観客席、と言った感じですね」
「ふーん、まあなんとなくは分かったよ」
「結構丈夫に作られてますから、たぶんある程度は本気で戦えるんじゃないでしょうか」
「どうだろうね、僕達が魔法を本気で撃ったら…」
「あーそれは確かにわかりませんね…」
「ま、考えていても仕方が無い、案内頼むよシャル」
「ええ、お任せください」
──────────錬兵場──────────
「お、来たようだな」
「そのようですね」
「彼らがその旅人とやらですか」
そこには、王様と、2人のエルフがいた
一人は細身の長身、気品漂う感じだ
もう一人は同じく長身ではあるが、筋肉質の大男といった感じだった
「ルー!デュオ!あなたたちが今回の試験官なのですか!?」
「ええ、姫様の近衛騎士、ということですので、同僚になるかもしれない私たちがいいだろう、
という陛下の計らいです」
「えっと、どちらさま?」
「あ、これは失礼、私は姫様直属近衛騎士隊長、ルー=ケルヴィンと申します
以後お見知りおきを」
どうやら、細身の男はルーと言うらしい
ということは、あちらの筋肉質な男は
「オレはデュオ、デュオ=ルータルだ
まあ、よろしくな」
「僕は悠と言います」
「俺は響、よろしくな」
「ふむ、ではあいさつも済んだ事だし、早速始めるとしよう」
と、王様、せっかちなのだろうか
「そうですね、それではまず私と…そちらの、ユウさんでしたか、始めましょう」
「ええ、分かりました」
こうしてとりあえず試練は始まった…
さて、今回で十四章目です
あと二週間位で冬休みに入りますが、前書きにも書いた通り、冬休みの間のほうが忙しいので、更新が早くなる、などということは絶対にありえませんので、過度な期待…抱く人もいないと思いますが、抱かないようにお願いします
というか暖かい眼で見てください