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終末の地球を渡る僧侶  作者: 仲居雅人


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第1話 最後の戦争から10年後

 世界規模の戦争が終結して、既に10年が経過した。しかし地球全体の様子は終戦直後から変わらないどころか、更に酷くなっていた。


 最後の戦争は私が産まれる前から始まっていた。データが残っていないので正確な事は分からないが、およそ260年前にアメリカ合衆国とロシア連邦が始めた戦争が世界大戦へ拡大したようだ。どちらとも秩序が最低な国だったそうだ。


 そんな傍迷惑な2つの国から始まった長い戦争も10年前に終戦。しかしどこが勝利したのか分からない。そもそも地球全体が荒廃するような戦争に勝者などいるのだろうか。精々、荒稼ぎしたであろう兵器商人ぐらいだろう。

 それか私みたいに兵士にならずに生き延びた者だ。




 私、クト・ジフは流浪の僧侶である。僧侶と言ったが信仰しているのは胡散臭い神などという存在ではなくこの世界そのものだ。この世界は最後の戦争で惜しみなく使用された原子力兵器によって戦前から大きく変わったそうだ。それもあって、世界は終戦しても酷いままなのだろう。


 しかし私は、戦争による悲惨な景色を見て悪くないと感じている。というのも、戦前の人間は開拓という建前で動植物を根絶やしにしていたそうなのだ。そんな悪党同然の人間が絶対悪と呼んで忌み嫌っていた原子力兵器によって自滅するとはなんとも滑稽ではないだろうか。

 きっとこのままだと人類は終末を迎えるだろう。だが自業自得、因果応報、同情の余地もない。私は僧侶として今の世界を回り、我が身を滅ぼす事となった人間を見て回っている。


 私は今の世界がとても大好きだ。愚かな人間にようやく罰を与える気になったこの世界が。

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