表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
窓辺の備忘録  作者: 瑞穂
1/9

窓辺の備忘録



 私は忘れっぽい人間だ。ただ一般的な忘れっぽい人とは少しニュアンスが違う。今日やるべきことや、課題の締め切りなどは覚えていられるのだ。ここで言う忘れっぽいとは記憶の劣化が早すぎる、という意味である。


 私の記憶はもって三年。よほど印象的な出来事でない限り私はそれ以前の記憶を思い出せない。スッカラコンと忘れてしまう。人の名前などもそうだ。何年も同じクラスに所属していたはずの子の名前が思い出せない。たった一年クラスが変わっただけなのに。


 それはメリットも多いだろうけれど、寂しいことだ。だからここに備忘録を残す。三年後には絶対に思い出せなくなっている日常や、考えたこと、何でもないようなことを残す。三年未来にいる私が今の私を思い出せるように。


 もう一つ、備忘録を何故ここに残すかということについても書かせて欲しい。思い出すだけなら日記でもいいじゃないか、何故このサイトに載せるのだ。と思う方もいるだろう。


 ここに載せることにした理由は二つある。


 一つ目は文章の練習をしたかったからだ。自分自身しか読まないという状況は、どうしてもいい加減な文章を招く。"もしかしたら誰かが読むかもしれない"という緊張感を持つことで、ちゃんとした文章を書けるようになりたかった。日本語の練習にもなりそうだし。


 二つ目、これが主な理由だが、それは私の人生に"窓"をつけてみようと思ったからだ。以前とあるエッセイを読んだ時、私はこう思った。


「著者さんの人生を覗き見したみたい」


 その人の人生を覗き見させていただいたことは私に取ってとても良い経験になった。性別、年齢、全てが違うその人。私が生きる中で絶対に知り得なかったことを見せてくれた。


 世界中を探しても、私と全く同じ人生を歩む人はいない。私が見ている世界と全く同じものを見ている人はいない。だから私の人生に覗き窓をつけるのもいいかな、と思ったのだ。


 私には誰が覗いているのか分からない。誰も覗かないかもしれない。それでも少しの可能性を作ってみたかった。


 ここまで読んでくださった方は覗いてみたいと思ったのだろうか?私がこれから投稿していく備忘録を読んで貴方が何を感じるのかは分からないけれど、私の人生が、思いつきが、考えが貴方にとって良いものとなりますように。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ