2話 勇者の弟子と欲しいもの
「あたしたちも今年で卒業かぁ」
「ララはもういつでも卒業できるのにね」
「ララって今どこまで卒業資格取ったんだっけ?」
エルが聞いてきた。
「えーと、『上級剣士』でしょ、『中級弓士』でしょ、『中級薬士』、『中級調理士』、『下級魔技士』、『下級医術士』・・・・・」
「もういいわ! 『下級』一個でも取れたら卒業できるのに何回卒業するつもりよ!」
「史上最年少の『上級剣士』ってだけでも卒業基準をはるかに超えてるよね」
「私はこうなったら取れる資格は全部取ろうと思って!」
「でた!『強欲のララ』!」
「もぅ!それじゃ、私がすごいガメツイ人みたいじゃない!」
「ララってお金や物には興味が無いのに欲張りだよね?」
実際のところ討伐報酬のおかげで、お金にも物にもあまり困っていない。
「でも一番手に入れたいのは『勇者様』だろ?」
(もう!レンってばいつもギリギリをついてくる)
「違うってば~」
「ララ、いい加減観念しなさいよ!ララが『勇者様』を好きって事はみんな知ってるよ!」
私はレンを睨んだ。
「僕は別に何も言ってないよ」
「さっき言ってたじゃない!」
「あれは冗談だって」
「ララってば隠してるつもりかもしれないけど勇者様好き好きオーラがダダ洩れで全然隠せてないよ」
「リィナまで!」
「まぁ、そうは言ってもいつでも簡単に会える相手じゃないから難しい恋よね」
「そうそう!そうだよ、エル!全然現実的じゃないから!」
隣でレンが必死に笑いをこらえてる。
(レン、絶対笑いださないでよ?)
「ここ最近、ララが元気なかったのって恋の悩みでしょう?」
「ちっ!違うってば!」
(ほんとは全然違わないんだけど・・・)
「でも不可能を可能にするのがララだからね、絶対無理そうな恋でもララなら何とかなっちゃうんじゃないかな?」
「レン、いい事言うじゃん!あたしもそう思うよ!ララなら勇者様も落とせるって!」
「わたしも応援するよ!頑張って!ララ」
「あはは・・・もう勝手に言ってて・・・」
(これって認めてしまったような流れなんだけど・・・)
でもみんなのおかげで吹っ切れたかな?
ジオ様が恋愛も結婚も拒絶してるのは最初から分かってた事だった。
最近いい雰囲気だったから調子に乗ってただけだ。
初心に帰って一からやり直せばいい。
まずはジオ様と仲直りしよう!
そして一歩踏み出そう!




