15話 勇者の弟子と淫欲の魔女
「それで先ほどの話だが、どうだろうか?・・・体の火照りが治まるどころか、今の話でさらに強くなってしまったのだ」
そうだった!実は私の方も話しながら体が興奮状態になってしまって、我慢できなくなっていたのだ!
この場にシンがいたら、きっと私とジオ様の二人で取り合いになっていたに違いない。
・・・この状況を収束させる選択肢は・・・やはり・・・
「実は・・・私もジオ様が女性の体になった時に、いつかそういうのもアリかなって考えてたりしてました・・・」
男性の体で愛する人を抱く時って、どんな感じなんだろう?ってずっと気にはなっていたんだよね?
『強欲の魔女』の魔法で自分の体を男性の体に変えられる事はわかっていたし、あとは相手をどうするかって事が問題だったんだけど・・・知り合いの女の子と見境もなしにエッチする訳にもいかないからね!
・・・まあ、何人かは喜んで相手してくれそうな子の心当たりはあるんだけどね。
でもそれってやっぱり浮気になるし、出来る事ならジオ様と男女逆転してエッチしてみたい!って野望は、『強欲』な私の知的好奇心の一つにあったんだよね。
ジオ様が女の子の体になっていて、しかもその気になっているなんて、こんな機会は二度とないかもしれない。
「では、いきますよ、ジオ様」
私は魔法で体を変化させていった。
全身の骨が一回り大きくなり、筋肉の量が増えていく。
胸は収縮して薄くなり、厚くなった筋肉の形になっていく。
そしてあの部分が体の中から外へとせり出していくのだが・・・
既に興奮状態だった私のそれは、体の奥で既に大きく膨張し硬くなっていたのだ!
女性の時には体の中に埋没しているそれが、何とも言えない快感を伴ってずるりと体外にせり出していったのだ!
「ひゃうん!」
今まで味わった事のない、快感が体の内から外にほとばしる様な不思議な感覚だ。
男の人って、こんな快感をいつも味わっているのだろうか?
その耐え難い快感に、私は思わず魔法を中断してしまった!
すると今度は、体外にせり出していたそれが、逆に体内ににゅるんと吸い込まれていったのだが・・・その時にも再び何とも耐え難い快感が私の体を貫いて行ったのだ!
「はうわぁぁぁん!」
今度は身に覚えのある快感だった。
そう・・・ジオ様のそれが、体の中に入って来た時の感覚に近かった。
・・・実際にはジオ様のではなくて自分のなのだけど・・・
思わず、ジオ様とした時の事を思い出して果ててしまいそうになってしまった!
「大丈夫か?ララ!」
耐え難い快感のために、腕を足の間に挟んで身悶えていた私を心配して、ジオ様が声をかけてくれた。
「一瞬男性の体になったが、元に戻ってしまったぞ。魔法が失敗したのか?」
「・・・いえ、私があまりの気持ちよさに怖気づいてしまっただけです。次は大丈夫です」
こんな事ではジオ様に余計な心配をかけてしまう。
次は快感に耐えきらないと!
「もう一度行きます!」
私は再び男性化の魔法を発動した。
さっきと同じ様に体が変化し、そして、再び体の奥からそれがせり出してきた!
ところがそれは、度重なる刺激のせいでさっきよりも更に大きく硬くなっていたのだ!
先ほどよりももっと強烈な快感が体中で沸き起こり、それがその部分に集中していくのを感じる。
・・・何これ!こんな快感・・・もう耐えられない!
何やらその部分に集中した快感を外に向かって放出したい衝動に駆られる。
その抗いがたい快感に耐えられなくなった私は、脈動するそれの先端から何かを勢いよく体外へと放出してしまった!
「ひゃうわぁぁぁぁぁぁん!!!」
その瞬間・・・快感は何とも言えない解放感と達成感へと変化していった。
何かいけない事をしてしまった様な罪悪感と、何かを成し遂げたような達成感が同居する、なんとも不思議な感覚だ。
そして次第に頭がさえて、思考がはっきりしてきた。
・・・すると目の前には、私から放たれたものをその顔面に浴びてしまったジオ様が呆然とした顔で私を見ていたのだった。
「わわっ!ジオ様が大変な事に!私ったらなんて事を!」
私が慌ててジオ様の顔を手で拭おうとすると、ジオ様は顔にかかったそれをぺろりと舌でなめたのだ!
「ジオ様!何を!」
「・・・これがララの味か・・・」
そう言うとジオ様は私に抱き着いて唇を重ねてきたのだ!
・・・私の口の中にジオ様の口についた私の味が広がってきた。
これはっ!・・・ジオ様の味と同じだ!
つまり私の体はしっかりと男性の体として機能してるって事だ。
「今ので俺も・・・もう我慢の限界だ・・・ララ次は俺の中に・・・頼む」
顔を真っ赤にしてそう言ったジオ様が、もう、言葉にできない程可愛くていとおしく感じてしまった!
今果てたばかりの私の体はすぐにでも復活しそうだ。
「私も・・・もう再び限界がきそうです。このままベッドに行きましょう」
私はジオ様をお姫様抱っこで抱き上げた。
すっかり体格の逆転した私は余裕でジオ様をお姫様抱っこ出来るのだ!
私の腕の中の全裸のジオ様は、何とも表現しがたい愛らしさで、それを見た私の下半身は既に完全復活を果たしていた。
一刻も早くこのジオ様と一つになりたいと猛り狂っているのだ。
「ジオ様、いいですね?」
「ああ、俺ももう限界だ・・・早くララと結ばれたい」
「ジオ様!」
私は腕の中のジオ様にキスをしながら、寝所へと急いで歩いて行った。
・・・こうして私とジオ様は、男女逆転した状態で再び初夜を迎えたのだった。
第二部 第15章完結です。




