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勇者の弟子はお嫁さんになりたい!  作者: るふと
第14章 大河の女王
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9話 勇者の弟子と防衛線

 シス女王の部屋から自分の部屋に帰るとジオ様は寝ないで待っていてくれた。


「大丈夫か?ララ」


「はい、色んな事をされたけど大丈夫です。何をされたか今から説明しますね」


 早速女王に教わった技をジオ様に試してみる事にした。


 ところが女王に教わった技の一つをジオ様に試したところ、ジオ様は快感のあまり大変な事になってしまった!

 ジオ様から、聞いたこともないかわいらしい喘ぎ声が発せられたのだ!

 それを聞いた私はますます興奮してしまって、ついやりすぎてしまった!


 ・・・そういえば勇者の精神防御は私に関してだけは働かないんだっけ?


 これほど取り乱したジオ様を見るのは初めてなのでちょっと面白かった。


「そろそろ、次に行っていいかな?」


「まっ、待ってくれ!今日はここまでにしてくれ!それにシーツをこんなに汚してしまった。シーツも交換しないと」


 ・・・うん、ジオ様がわたしの予想を超えて反応してしまったので私もびっくりしてるよ。

 ジオ様がまさかあんな事になるなんてね!

 普段から精神防御で守られている分、この手の刺激を無防備で直接くらうのは激しすぎたのかもしれないね?


 まだまだ他にもたくさんのすごい技を覚えてきたから当分の間楽しめるかな?




 次の日は魔物の上陸予定の川岸の視察に行った。


 川岸ではバリケードの修復工事が行われていた。


 川下からの報告をもとに推測すると、翌日の早朝から魔物の大攻勢の第二波が来る予想だ。

 それまでに体制を整えておかないといけない。

 魔物の上陸地点を三か所に絞り、それぞれに私とジオ様とテンちゃんを中心とした迎撃部隊を配置する。

  それ以外の個所はバリケードを強化して魔物が上陸できない様にするのだ。




 上陸地点の一つに行くと、シス女王とアヌが視察に来ていた。


「これはララ殿、ララ殿も視察に来られたか・・・おや、その様子だとさっそくジル殿と愛し合ったようだな」


 そう、ジオ様は今朝からずっと、少し顔を赤らめて恥じらい気味の表情なのだ。

 昨日の事がよっぽど恥ずかしかったらしい。

 でも、それがまた、めちゃくちゃ可愛かったりするのだ。


「あはは、私がちょっとやりすぎちゃって!」


「ふふふ、仲良きことは良い事だ」


「シス女王の方はあれからどうされたのですか?」


「どうもない、アヌと寄り添って爆睡しただけだ」


「そうなんですか?」


「我らはすでにあらゆる事をやりつくしているからな。結論としてはただ寄り添って寝るのが一番心地良いという事に気が付いた」


「あはは、なんだか熟練の老夫婦みたいですね?」


「まったくだ!」


 隣にいたアヌは少し恥ずかしそうだったが、シス女王は全く気にしていないようだった。


「さて、明日の朝には次の大攻勢が来る。報告ではそれが最後になるようだ。すまないが今回の作戦はおぬしらが頼りだ。よろしく頼む」


「お任せください。川下の二か所は私とジルがそれぞれ死守します。シス女王のいる川上の守護はこのテンに任せます」


「陛下、このテンが命に代えて陛下をお守りいたします」


 テンちゃんが教えた通りにシス女王に敬礼した。


「いやいや、そなたの様な幼子に命を懸けられては困る。我の方こそ、そなたを我が子だと思って死守しよう」


「恐れ入ります。陛下」


「いや、本当にテンは可愛いのう、いっその事、我の養子にならんか?なあ、アヌ、このような子が欲しいよの?」


「そうですね、陛下との間にこの様なかわいらしいお子を授かったら、それは幸せにございます」


 テンちゃんはシス女王とアヌに挟まれて撫でまわされていた。


「あはは、さすがにテンちゃんを養子に出すのはちょっと」


「わかっておる、冗談だ。これほどかわいらしい子を手放したくはないであろう」


 ・・・まあ、それもあるけど、それ以上にとんでもなく危険な存在だってのもあるんだけどね。




 その日の夜は、翌日が決戦というのもあり、私とジオ様は控えめに愛し合った。


 さすがにこのタイミングでシンに話を切り出す訳にもいかず、シンとの事はこの戦いが終わってから話をすることにしたのだ。

 というか、ここに来てから色々ありすぎて、すっかり最初の目的を忘れかけていたのだ。




 翌日はいよいよ最終防衛作戦の当日だ。


 私とジオ様とテンちゃんはそれぞれ別の場所の防衛に当たる。


 シンは最初ジオ様と同じ場所に配置される予定だったが、私のところに代えてもらった。


 ・・・この二人、ほんと気が付くと一緒にいる事が多いんだよね?



 私はシンと共に担当の場所へ向かった。


「今日はよろしく頼む」


「シン、こちらこそ、頑張ってこの国を守りましょう」


「ああ、そうだな。この国は帝国の中でも最も農業が発展していて、大陸中の食料はこの国に依存している。何としても守り切らねばならない」


「そうですね、この国の人たちが安心して暮らせるようにしないといけませんね」


「ところでララ、この前話そうとしていた事は何だったのだ?」


「それは!・・・・この戦いが解決したらお話しします」


「そうか、では今は魔物の殲滅に集中しよう」


「はい、犠牲が出ない様に頑張りましょう」




 シンとそんな話をしていると、河の水面が激しく波うち、ついに魔物たちが姿を現したのだった。


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