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勇者の弟子はお嫁さんになりたい!  作者: るふと
第12章 天空の竜
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4話 勇者様と水中戦

 第二階層の魔物の対応にも慣れてきたところで、浮遊島を一つ一つ調べて第三階層へのゲートを探した。


 浮遊島の上では、いつものおなじみの陸上の魔物達が出迎えてくれた。

 最近変わり種の魔物が多かったので、彼らに遭遇するとなんだか安心できるよ。


 って、油断せずに倒さないと危ないんだけどね!




 ところが順調に全ての浮遊島を調べ尽くしても、次の階層へのゲートが見つからなかったのだ!


 仕方がないので神様に尋ねてみる事にした。


 ・・・神様に頼るのは何だかちょっと悔しいから、自力で見つけたかったんだけどね!




「第三階層へのゲートは海の中じゃぞ」


「えーっ!そんなの見つかる訳ないじゃない!なんで教えてくれなかったの!」


「聞かなかったではないか?知りたければ詳しい場所もおしえてやるがの?」


 勝ち誇った様な神様の顔がちょっとむかつくよ!


「結構です!そこまでわかれば後は自力で探します!」





 全てを教えてもらうと完全に負けを認める事になるような気がして、場所の詳細を聞くのはお断りした。


 弱みを握られれば握られるほど、後で赤ちゃんを引き取る交渉が不利になるからね。




 情報を得た私たちは、再び第二階層へ赴いた。


 今回は、これまでは避けていた海の中に潜る必要がある。

 私たちはとりあえず下側の海の海面近くまで飛んで行った。

 ここの海には足場となる陸地が全くないので、海面すれすれで空中停止している。




「みんな、今度は海の中の戦闘になるよ。この羽を使っても海の中を移動できるみたいだけど、折角だから、水中用に魔法をかけようと思う」


「ララ、人魚になるのだな?」


「そうです!ジオ様。水中戦はあの体形の方が有利に戦う事が出来ます」


「ララ、人魚って尻尾がおさかなさんのあの人魚?」


「そうだよ、水中を自在に泳げるからね」


 今の私の魔力は弱体化しているけど、姿を変える魔法ぐらいだったら使えるんだよね。


「じゃあ、みんな!魔法をかけるから下半身だけ裸になってね」


「うん!わかった」


 レダは元気な返事と共にパパっと全裸になってしまった!


「レダ、下半身だけでいいんだよ!」


「そうなんだ?まあ、どっちでもいいや!」


「一応、おっぱいは隠しておいてね」


 あい変らずレダは大らかだ。




「ララ、これでいいでしょうか?」


 振り返るとミラとジオ様は下半身の装備と下着を脱いで、下だけ裸になっていた。


「うん、それでいいよ」


 少しもじもじと恥ずかしそうなジオ様が初々しい・・・


 それにしても美少女が下半身裸で、腰から剣だけを下げてる姿って、かなりエッチだな・・・って・・・あれっ?


 しまった!


 ジオ様とミラたちを同時に脱がしちゃったよ!


 ジオ様はこのところずっと女性の姿なので、つい忘れそうになるけど、中身は成人男性だった!

 ジオ様にミラとレダの裸を見せちゃだめじゃない!


「ジオ様!後ろを向いて下さい!」


「元より直視しない様にしていた」


 ジオ様はそう言って後ろを向いた。

 小ぶりで引きしまったお尻が何とも可愛い!


「とにかく、すぐに魔法をかけちゃうね!」


 私は三人に魔法をかけて下半身を魚の姿に変えた!


「わあ!ほんとに絵本に出て来る人魚みたい!」


 レダが空中で魚の尻尾をびちびち振り回している。


 下半身は魚だけど背中には羽が生えているっていう、ちょっと不思議な姿だけどね!




「じゃあ、私も自分に魔法をかけるね」


 私も下半身の装備を外して下半身だけ裸になる。


 少し赤くなって目線を逸らしてるジオ様が、可愛いっ!

 私の裸なんて見慣れてるはずなのに、女の子の体になっている今でも意識してくれてるのが、なんか嬉しく感じたよ。


 自分にも魔法をかけて人魚の姿になったところで、いよいよ海の中に出発だ。


「じゃあみんな!海の中に潜るよ!魔法で水中でも息ができるし、会話もできるから心配しないでね!」


 私は先陣を切って海に飛び込んだ。


 そしてみんなも私の後に続く。


 水中に入るとやっぱり羽は抵抗になるので、小さくたたんだ。

 羽は水中でも推進力を発生できるんだけど、魚の尾の方が、はるかに強い推進力を得る事が出来る。


 尻尾を強く動かすと思いっきり速度が出る。

 この姿は久しぶりだけど、泳ぎ方はしっかり覚えている。


「みんな、大丈夫?」


 私はみんなに話しかけた。

 声帯をと耳を変化させて水中でも普通に会話ができる様にしておいたのだ。


「はい、大丈夫です。意外と思った通りに泳げます」


「わぁ!ほんとにお魚さんになったみたい!」


 レダはやっぱりすぐに元気に泳ぎ回っている。


 ミラも問題なく泳げているみたいだね。



 この海は水深がそれほど深くないみたいで、少し潜ると海の底が見えた。


 ゲートは海の底にあるだろうから、このままくまなく泳ぎ回ればきっと見つける事が出来るはずだ。




 海の中には当然、水中タイプの魔物が現れる。

 水中の魔物のタイプは大体いつも海で見かける魔物と同じだった。


 ジオ様と私は以前の海中での戦いでも使用した『ウィンドブレード』をまとわりつかせた剣で、難なく水中の魔物を倒していく。


 やはり時々、中級の魔物も現れる。


 以前にも遭遇した事のある『腕鮫』や『蛸魚』、それに『亀巾着』もいた。

 これらの魔物も攻略方法は熟知しているので、ウィンドスラッシュやウィンドブレードを使った戦法で、大して苦労せず倒していく事が出来た。




 うーん・・・やっぱりこの人魚モードと水中で風系魔法を使った連携は無敵だね!


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