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勇者の弟子はお嫁さんになりたい!  作者: るふと
第2章 魔物討伐
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12話 勇者様と上級の魔物

 遠くの方から轟音が響いてきた。


 起き上がって周りを見ると、南の方の空が赤く染まっている。


「城塞都市の方角だな?」


 ジオ様は木の上に登って方向を確認している


「そうみたいだね?魔物はあっちに行っちゃたかぁ。どこですれ違ったんだろうね?」

「今から行って間に合うのか?」

「ここまで来るのに2日もかかってますよね?」


「俺1人なら先に着ける。お前たちは後からこい!」


 ジオ様が一人で先に行こうとしている。

 勇者なら大丈夫かもしれないができれば一人で行かせたくない。


「待ってください!試してみたい事があります!」


 私はジオ様を呼び止めた。


「セナ様、魔力は回復していますか?」

「うん、僕はここに来てからほとんど何もしてないからねぇ。今なら有り余ってるよ」

「良かった!では、私が転移魔法陣を描けば起動できますよね?」


「正しい魔法陣があれば起動できるけど描けるのかい?」

「来るときに覚えました。魔法陣の構成とルールも大体わかりましたのでたぶん大丈夫だと思います」

「ほんとすごいね君は!ジオ君いいよね?」

「ああ、頼む」


 地面が平らで開けた場所を見つけて、杖で地面に魔法陣を描き始めた。


 大きい魔法陣なので円形に走りながら一番外側の円を描き、その内側に外周部の紋様を描きこむ。

 そこから次第に内側に向かって紋様を描いていった。


 かなり高速で描いているつもりだが、転移魔法陣全体となるとかなりの規模になる。

 描ききるには少し時間がかかりそうだ。

 使い捨ての片道魔法陣だから、この場所を意味する紋様の部分は省略していいだろう。


 自分の周囲に転移魔法陣の基本構成となる部分を描き終わると外側にジャンプして、最後に転移先を意味する紋様を中心に書き込む。


 魔法陣がぼんやり光り始めた。


「できました!」


 三人ともあっけにとられた顔をして私を見て固まっていた。


「すごいよララちゃん!こんな複雑な魔法陣をあっという間に描き上げるなんて!」

「まるで達人の演武を見てるみたいだったな」

「・・・きれいだったな、ララ」


(ジオ様、無自覚にきれいとかつぶやくの、ずるいです・・・)


 顔が赤くなっていく・・・


「とにかく!早くいきましょう!」


 私はごまかす様に声をあげた。


「そうだね!みんな、中にはいって!」


 セナ様が呪文を唱えると魔法陣が光り始めた。




 やがて光がおさまると、先日も見た石造りの壁に囲まれた部屋にいた。


 不定期に振動が起こり天井から石の破片が降ってくる。


「上は大変な事になっているみたいだねぇ」

「とにかく外に出るぞ」


 ジオ様が先頭になって駆け出した。



 外に出て周りを見回すと町の北側が赤く燃え上がっていた。



 北側の城門の上に触手のたくさん生えたタコの様な巨大な魔物がとりついていた。


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