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勇者の弟子はお嫁さんになりたい!  作者: るふと
第8章 未踏の島
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7話 勇者様と家族の時間

 ああ!何て事!とんでもない事になっちゃたよ!


 私の貞操を守るために・・・あろうことかジオ様の貞操がエロ親父に奪われてしまったよ!



 しかも・・・赤ちゃんの体で、あんな大きなものを受け入れて大丈夫なのだろうか?




(心配するな、ララ。一切の侵入を許してはいない)


「ジオ様?大丈夫なんですか?」



「ふはははは!さすがだな!ジオ殿!儂の渾身の一撃を完璧にブロックしおったわ!」




 そうだよね!勇者の力は完全復活してるんだもん。

 赤ちゃんでもお尻の筋力も並みじゃないよね!


 普段はマシュマロの様な柔らかさだけど・・・




「見事だ、ジオ殿。そこまでして母親の貞操を守るとは!見事な心意気!息子の鏡よ!さすが儂が認めた男だけの事はある!」



 ゴア国王がジオ様のお尻からそれを離すと・・・先端が変な形にひしゃげてしまっていた!


 これって、骨折しちゃってる?


 って、この中に骨は入ってないよね?人間は!


「ああっ!陛下のあれが大変な事に!」

「どうしましょう!もう陛下に抱いてもらう事が出来なくなってしまうわ!」

「ええっ!そんなの耐えられない!」


 妃たちがパニックになっていた。


「大丈夫です!すぐに治しますね!」


 私は治癒魔法でゴア国王のそれを治療した。

 もちろん直接手は触れないで魔法をかけているからね!


 それにしても・・・最近これの治療ばっかりやってる気がするよ。




 おかしな形に変形していたそれが、治癒魔法で元のはち切れんばかりの凛々しい形に戻っていった。


「おお!さすが大聖女殿だな、痛みが引いただけでなく、前よりも精力に満ちているぞ!」


 そんなオプション付けてないからね!

 ただ、元通りに治しただけだよ!


「よかったです!これでまた陛下に抱いてもらう事が出来ます!」

「わたくし、陛下のそれが無ければもう生きてゆけません!」


 妃たちもそれが治ったのを見て安心した様だった。




 それにしてもゴア国王、お妃たちに本当に愛されてるんだね?



 ・・・それはともかく、私の目の前でそそり立っているそれを早く何とかして欲しい。




「親父殿!何やってるの!ララは親父殿とは子作りする気はないんだからね!」


 レダが全裸でゴア国王の前に立ち塞がった。


「なに!そうなのか!てっきりその気になったのかと」


「私はジオを迎えに来ただけです」


 私はジオ様を胸の前でぎゅうっと抱きしめた。

 ついでにジオ様で胸を隠しているのだけどね。


 ちなみに下半身はお湯の中に沈めて足をギュッと閉じているだけの状態だ。



「ジオ殿は儂が妃たちに接待させていたのだ。やはり赤ん坊にはおっぱいだろうと思ってな」


「私のおっぱいがジオの専属です!他のおっぱいはいりません!」


「そんな!ララ様、わたくしたちもジオ様におっぱいをあげたいです」


「だめです!ジオは私の赤ちゃんですから!」


 ほんとは夫だからダメなんだけど・・・



(もてなしの気持ちがある事だけは、間違いなく感じ取ってはいたのだが・・・)


(ジオ様・・・もしかして本当は嬉しかったんですか?)


(いや、そんな事は無いぞ。俺はララの胸が一番好きだ)


 ・・・一番って事は二番もあるんだろうか?って余計な事を考えてしまったけど・・・まあ、そこは考えないでおこう。


 お妃たちに悪意がない事はわかるんだけど・・・これだけは譲れないよ!


 でも・・・もしジオ様にもその気があるのだとしたら・・・私も考えてあげないといけないのかな?


(ララ、その心配はしなくていい。俺が異性として愛するのはララ一人だ)


(ふふっ、ありがとうございます!ジオ様!)


 ジオ様が私の不安を読み取って気を使ってくれたよ。




「まあよい。子作りはララ殿がその気になるまで気長に待つ事にしよう!今日のところは折角だからゆっくりと風呂でくつろいでいくと良い」


 うー、ほんとはジオ様を連れて、早くこの場を立ち去りたいんだけど・・・・


「ララ!あったまっていこうよ!親父殿が変な事しようとしたら、あたしが吹っ飛ばしてやるからさ!」


「まあ、厚意で言ってくれてるんだし、今日のところはお言葉に甘えるとするかな」


「それではわたくしもお供します」


 洗い場で様子を見守っていたミラも、バスタオルを外してお湯に浸かり、私のそばにやって来た。


「ミラ殿も儂の子が産みたくなったら・・・」


「お断りします」


 ゴア国王が、お約束の様にミラの事も誘ったが、ミラはすっぱりと拒絶した。




 覚悟を決めてお湯の中でくつろいでいると、いつもの様にレダとミラが私の両脇に密着してきた。


 ジオ様は三人のおっぱいに挟まれた形になってしまったんだけど・・・まあ、今日だけは無礼講って事で仕方ないかな?



 そんな私たちをゴア国王とお妃たちは、微笑まし気に眺めていた。




「お三方は本当に仲がよろしいのですね」


 お妃の一人が話しかけてきた。


「わたくしたちも、とっても仲がいいんですのよ」


 そして、お妃たちも私たちの様に密着し始めた。


「ええ、陛下はわたくしたち全員を平等に愛して下さいますから」


「妻同士仲がいいのは家族円満の秘訣だ!結構結構!」


 ゴア国王が、両脇にいた妃をぎゅっと抱き寄せた。

 抱き寄せられたお妃たちは本当に嬉しそうだ。



 ゴア国王と、お妃たちは、本当に仲が良さそうだよね!




 ・・・まあ、私のところは旦那同士も仲がいいんだけどね!




 確かに、こういう関係が作れるなら、多夫多妻制もいい制度だと思うよ!




 こうして私たちは過酷な旅の前に十分な英気を養なった。




 その晩、ゴア国王たちのもてなしの宴のあと、レダの屋敷でぐっすりと寝た私たちは、翌日、南の海へと出発したのだった。


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