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勇者の弟子はお嫁さんになりたい!  作者: るふと
第6章 密林の戦士
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16話 勇者の弟子と母乳


 ・・・えっ!今の話の流れでどうしてそうなるの!


 まさか!ジオ様まで催淫魔法にかかってしまったのだろうか?


 傍から見れば赤ちゃんが母親のおっぱいを吸っているだけなので、至って普通の事なのだが・・・


 赤ちゃんの中身が旦那で、同時にもう一人の旦那もおっぱいを吸っているという、かなりシュールな状況だ!



 ジオ様はいつもの様に、優しくていねいにおっぱいを吸ってくれている。




 ・・・今、私は、二人の旦那様に同時におっぱいを吸われている!


 そして二人とも実に繊細で絶妙なテクニックで吸ってくれるのだ。


 私の興奮も頂点に達してしまいそうだった。


 はあ、このまま三人で一緒に最後までいってしまいたい!


 このままシンと結ばれた後、ジオ様も魔法で大人の姿に戻して、三人でって・・・最高に幸せかも!



 そんな事を妄想して興奮していたら、ジオ様が唇を重ねてきた!


 えっ!勇者であるジオ様まで本当に催淫魔法に抗えなくなってしまったの?


 ・・・と思ったら、口の中に甘いものが流れ込んできた!


 これは!・・・・・私の母乳だ!


(そのまま飲み込んでくれ!)


 言われる前に、すでに飲み込んでしまっていた!


 ・・・私の母乳・・・甘くておいしい!


 前にも飲んだ事あるけどこんなにおいしかったっけ?


 ジオ様の口移しだから余計においしく感じるのかな?


 そしてジオ様は何度も私の母乳を口に含んでは口移しで飲ませてくれた。




 ・・・この行為に何の意味があるんだろう?




 気がつくと、シンが私から体を離して起き上がっていた。


「ララ、すまない、こんな事をしてしまって・・・大丈夫か?」


 シンはいつもの冷静な顔に戻っていた。


 ・・・少しだけばつの悪そうな表情だが・・・


「いえ、私の方もシンと結ばれたいと思っていましたから・・・って、あれっ?頭がはっきりしてる?」


 いつの間にか頭がすっきりして思考がしっかりしていた。

 欲情も治まっている。




 ・・・まるで・・・事が済んだ後みたいだ。




(二人とも強力な催淫魔法に操られていたのだが、ララの母乳には強力な状態異常回復効作用と鎮静作用が有るのだ。それで回復したのだ)


「そうだったんだ!私の母乳にそんな効果があったの?」


 私自身が知らなかったのに、ジオ様はそれに気がついていたなんて!


「つまり私もシンも、私の母乳を飲んだから催淫魔法の効果が消えたって事ですね?」


(そうだ)


「そっか!レダもそれで眠っちゃったんだね」


 レダを見ると、子供らしいあどけない寝顔で、すやすやと気持ちよさそうに寝ていた。




「本当にすまなかった。俺とした事が、魔法に操られてララに襲い掛かかるなど・・・」


 シンが私に頭を下げた。


「いえ・・・私の方こそ、我慢できなくてシンを受け入れようとしたのは私の本心ですし・・・」



(あのまま見過ごしても良かったのだが、それでは魔法が解けたあと二人とも後悔するだろう?)


「うん、その時はやっぱり、ちゃんと自分の意志で決断したいよ」


「ああそうだな、俺もあのまま事が終わっていたら、ララとジオ殿に対する罪悪感をずっと残してしまっていただろう」



 さすがジオ様!賢明な判断だよ



(本当は・・・いざとなったら少しだけ嫉妬を感じてしまったのだが・・・)



 ジオ様が嫉妬してくれたなんて!それはそれですごく嬉しいよ!




「ところでララ、そろそろ足を閉じて服を着て欲しいのだが・・・」


 シンが顔を背けつつ私に言った。


 ・・・ん?


 あーっ! 私、ずっと足を広げたままだったよ!


 慌てて足を閉じて手で胸を隠した。


「すまない、折角魔法が解けたのに、危うく再び変な気分になってしまいそうだった」


 私ってば・・・冷静に戻ったシンに、その後も思いっきりあそこを見せたまま普通に会話していたのか!


 ずっとこの体勢だったせいで、感覚が麻痺してしまっていたのだ。


 うわーん!恥ずかしいよぅ!




 それから、触手に脱がされた装備をかき集めて装着した。


 ・・・一応肝心なところは隠れてるんだけど、インナースーツが無いので隙間隙間に素肌が見えて、微妙にエッチな格好に見えてしまう。


 ピンクと白が基調の私の附加装備って、隙間に黒いインナースーツがあるから締まって見えてたけど、下が素肌だと、何だかすごいエッチに見えちゃうよ!


 って言うかこれ、下から覗かれたらアウトだよね!




 そしてシンも装備を付け直していた。


(準備はいいな?では、上級の魔物にとどめを刺す)



 そう、ゴア国王がダメージを与えて、休止状態になっているが、『木の実の魔物』は完全に討伐出来ていなかったのだ。

 時間が経てば復活してしまう。


 油断してると再び催淫魔法にかかって同じ事の繰り返しになってしまう。



「さっさと倒して終わりにしましょう!」



 『木の実の魔物』はゴア国王に破壊された外殻が少しずつ再生し始めていた。


 ジオ様がとらわれていた全ての妃たちを解放した際に、触手は全てきり落していたのだが、それも少しずつ再生を始めている。


 それでも普段の魔物より回復が遅いのは、ゴア国王に強姦された精神的ショックのためだろうか?


 ・・・そんなわけないだろうけど!


 魔物がこの神殿に侵入した最初の頃の活発な動きが嘘の様に、活動が緩慢になっていた。



(あの柔らかい実の中心に魔結晶があるみたいなのだ。とにかく実を切り落としていくしかない)



 催淫魔法が解けた状態で改めて調べてみると、『木の実の魔物』自体は弱い催淫効果しかなく、人を捕えて自分を守る盾として身の回り配置するという能力しかなく、今回の強烈な催淫魔法は、魔物ではなく、この神殿自体から発せられている事がわかった。


 どうやら、神殿の方が『上級の魔物』をおびき寄せ、その魔力を吸収して活性化してしまった様なのだ。


 実は『上級の魔物』より神殿の方が厄介かもしれない。


 でもとりあえず魔物を倒す事が先決だ。


 木の実は肉厚で、とにかく中心にたどり着くまでの物量が問題だが、触手の動きと再生が緩慢なので、地道にやっていけば何とかなりそうだ。


 私とジオ様とシンの三人で木の実をひたすら削り取り、やがて中心の魔結晶にたどり着いた。


 途中、触手の妨害も入ったが、動きの緩慢になった触手は、万全な状態となった私達三人の敵ではなかった。



 魔結晶をもぎ取って、『上級の魔物』は沈黙した。




 その間、ゴア国王と妃たちは神殿の片隅でずっと行為に明けくれていたのだが・・・




 やがて上級の魔物の残骸がすべて消滅すると、その向こうにこの神殿に奉られているという女神の像が姿を現わしたのだった。


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