13話 勇者の弟子と勇者と皇帝のご褒美
私はジオ様が大人でいられる三日間、出来るだけジオ様と一緒に過ごした。
あらためてジオ様をミラとレダに紹介したら、二人ともジオ様に見とれていた。
うんうん、女の子だったらそれが正常な反応だよ!
夢の様な三日間はあっという間に過ぎ、とうとうジオ様が大人でいられる最後の夜を迎えた。
実は私からジオ様とシンにお願いした事があるのだ。
今夜は私の『夢』・・・というか、『野望』を二人に叶えてもらう事にしたのだ。
私は今、後宮の大浴場で優雅にお湯に浸かっている。
「ララ、隣に入ってもいいか?」
そこには、磨き抜かれた芸筒品の様な肉体美のジオ様が立っていた。
「もちろんです、どうぞ、ジオ様」
ジオ様が私の隣でお湯に浸かる。
・・・だいぶ見なれたけど、やっぱりジオ様の肉体は美しい。
毎晩共に過ごしているものの、明るい場所であらためてはっきりと見てしまうと、また新鮮な恥ずかしさと興奮を感じてしまう。
「赤子の姿で毎日一緒にふろに入っていたが、この姿で一緒に入るのは照れくさいな」
「あはは、そうですね、ジオ様」
「ララ、俺も隣に入っていいかな?」
ジオ様の反対側からも声をかけられた。
・・・そこには・・・ジオ様と同じ様に芸術的な裸体を晒したシンが立っていた。
・・・そう、私の『野望』・・・それはイケメン二人と一緒にお風呂に入る事だったのだ!
・・・『野望』って言うか・・・『欲望』・・・だよね?
うわーっ!ついにシンの体を全て見ちゃったよ!
蹴ったり触ったりした事はあったけど、生で見るのはこれが初めてだ!
確かに、ジオ様に匹敵する大きさだよ!
「ララ、そうまじまじと見つめられてしまうと・・・さすがに恥ずかしいのだが・・・」
シンの大きなそれが、更に大きくなったのだ!
・・・大きくなった時のサイズもジオ様と一緒だよ!
「ごめんなさい・・・シンの体が美しくて、つい見とれてしまいました!」
ほんとは肉体美だけでなくあれに見入ってしまったのだけれど・・・
「いや・・・ララの体も、この世のものとは思えない美しさだ・・・」
えっ?私の体・・・・・って、あれっ、いつの間にか私、お湯から立ち上がっちゃってたよ!
「きゃっ!いつの間に?」
シンのあれに夢中になり過ぎて、無意識のうちに立ち上がってしまっていたのだ。
奇しくも私も体の全てをシンの前にさらしてしまっていたのだった!
私は慌てて大事なところを手で隠してしまった。
「隠さずにもっと見せてくれないだろうか?その美しい姿をしっかり目に焼き付けておきたい」
「でも・・・」
いざとなるとやっぱり恥ずかしいっ!
「ララ、俺も見ていたいな」
いつの間にかジオ様も私の後ろで立ち上がっていた。
「今日はそういうつもりだったのだろう?」
そうなのだ。
まだ関係を持つ事には少し抵抗が有るのだけれど、シンに私の全てを見せてもいいかな?というのが今日の趣旨の一つでもあったのだ!
「ジオ様がそう言うなら・・・」
「ああ、俺も今のララの姿を目に焼き付けておきたい」
ジオ様はそう言うと私の前に回ってシンの隣に立った。
・・・私の目の前には、全裸のイケメン二人が、全てをさらけ出して立っている。
って言うか・・・ふたり、ちょっと距離が近すぎない?
シンがジオ様の肩に手をかけて寄り添ってるんですけど!
その二人の目の前で、私は今から大事なところを隠している手を除けて、あらためて自分の全てを二人の男性の目の前にさらけ出そうとしているのだ。
この嬉し恥ずかしいシチュエーションは夢じゃないよね!
「では、いきますよ!瞬きしないでしっかり目に焼き付けて下さいね!」
私は何を言ってるんだろうか?
私は、体を隠していた手を広げて、生まれたままの姿を二人の前にさらけ出した。
うわーっ!恥ずかしい!すぐに隠してしまいたい!
私が手を除けた瞬間、二人の目が僅かに開いたのがわかった!
・・・そして・・・二人のそれが同時に大きくなったのだ。
「美しい・・・これほど美しいとは・・・まさに女神のごとき美しさだ」
シン、そんな事言ってると女神に祟られるよ。
「ああ、赤子の目で見るのとはまた違った美しさだ」
ジオ様は赤ん坊の体の時は私の裸を見ても欲情しないって言ってた。
・・・つまり今は、欲情してる・・・って事だよね?
愛する男性二人に裸を見つめられているって意識しただけで、興奮してしまいそうだよ!
二人も私の体を見て欲情してるのが手に取る様にわかる。
男性ってこういう時わかりやすいよね?
もしかして私が欲情して興奮してるのも二人にバレバレなのかな?
女性の体も外から見てわかりやすいところがあったりするのだろうか?
それにしても全裸のイケメン二人の目線は強烈過ぎるよ!
もう、見られているだけで興奮が頂点に達してしまいそうだよ!
でも今日は、そう言うイベントでは無いのだ。
あくまでもアットホームにお風呂を楽しむ企画なのだ!
「あの・・・そろそろお湯につかりませんか?風邪をひいてしまいます」
ほんとは体が火照って暑いくらいなのだが・・・
って言うか、私もジオ様も風邪をひく事は無いのだけれど。
「そうだな、ララが風邪をひいてしまっては大変だ。湯につかろう」
「ああ、そうしよう」
二人がそう言って、お互いの顔を見合わせた瞬間・・・・・
二人同時に体の向きも変えたために、お互いの先端同士がぶつかってしまったのだ!
「「「あっ!」」」
私の目の前で、ジオ様のそれとシンのそれがキスをしてしまった!
その光景を見た瞬間、限界ギリギリだった私の中で、何かが限界を超えてしまった!
それは二人も同じだったらしい。
一触即発だったそれ同士が触れ合ってしまったのだ!
その瞬間、二人とも限界に達してしまったみたいだ。
二人同時に私への愛が頂点を越えてしまったのだ!
そして・・・足腰に力が入らなくなってしまって、へにゃへにゃっとその場に座り込んでしまった私は、顔に思いっきり二人分の愛を浴びるというご褒美までもらってしまったのだ!
思わぬハプニングもあったが、洗い場で惜しみながらも二人の愛を洗い流した私は、あらためてお湯に浸かった。
・・・ふう、ようやくひとごこちついたよ。
「ララ、すまなかった」
「まさかこのような事になるとは」
二人もそう言って、体をお湯の中に沈めた。
「ふふふ、びっくりしましたけど私にとってはおいしいサプライズでした」
すると二人は私のそばに寄って来て、私の両脇に肩をすりよせてきた。
「せっかくだからこうして肩を寄せ合って入るのも悪くないだろう?」
「はっ、はい!そうですね!」
わーっ!今度はイケメン二人に挟まれちゃったよ!
逞しい肉体の二人に両側から挟まれて、でも圧迫感は無く、すごい安心感だよ!
まさに至福のひと時!
そして・・・今度は二人同時に左右の頬にキスしてきたのだ!
もうダメ!どこまで私を喜ばせてくれるの!
そして最後は、二人で一緒に私の背中を流してくれたのだ!
振り返ると肩を寄せ合って一緒に私の背中を洗う二人の間に、ただならぬ関係を見出して勝手に興奮してしまったのだ。
だって、二人の距離があまりにも近すぎるんだもん!
この二人、まさかほんとにそう言う関係になったんじゃないよね?
さっきもあれとあれでキスを済ませてしまった仲だし・・・
若干の疑心暗鬼を抱きつつも、私は夢の様な最高のひと時を過ごす事が出来たのだ!
でも・・・さっきので、私も何か壁を越えてしまったかもしれない。
第5章 完結です。