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3.当日準備


黒竜(ルシアン)との面会の日の朝ー


「イザベラ様、起きてください。朝ですよ…って、もう起きてるんですか!?」


「あら、おはよう。ベッキー」


生まれた時から人に起こしてもらったことなど一度もないので、すっかり癖として早起きが身についてしまっている。


そこに、ノックの音が響いた。


「朝の支度の時間でございます」


メイド達かな?


「どうぞ」


「失礼します」


その瞬間、大量のメイド達が部屋に流れ込んでくる。


「キャアッ」


その人数は実に15人。普通の朝の支度にしては多すぎる気がする。


「本日はルシアン様との面会の予定がございます。早速着替えていただきたいのですが、よろしいでしょうか」


そういうことか。でもそれにしても多すぎる気がするけど。


「えぇ、頼んだわ」


「では…。

一同、準備開始!」


「「「「「はいっ!」」」」」


そこからはあっという間だった。


メイド達が動き出したと思ったら、顔を洗われ、着替えさせられ、気がついたら髪まで整えられていた。


は、早すぎる…


「お気に召されましたでしょうか」


スッと鏡を差し出される。


え?これは…本当に私?


鏡に写っていたのは、驚いた表情をしている美少女だった。


「すごい…」


自分で言うのもなんだけど、

めっちゃ可愛いと思う。


さすが百戦錬磨のメイド達だ。

技術が違う。


「ありがとう。こんなに大変身させてくれるなんて思わなかったわ。本当にありがとう」


「いえ、当然のことをしたまでです」


「当然のことだとしてもすごいわ。

こんなふうにできるようになるまでに、たくさん練習しないといけないと思うの。ありがとう」


お礼を告げた瞬間、部屋の空気が緩んだ。


え?いきなりなに?


ちなみにイザベラは自分の発言によってこうなっていることには気がついていない。


〜メイド長視点〜


今日はイザベラ様がルシアン様と面会される日です。


イザベラ様は、化粧や服装でとっても綺麗になりそうなので、わたくし達メイドは、とっても張り切っております。


まずはイザベラ様を起こしに参ります。


イザベラ様のお部屋に向かっていたら、

大量のメイド軍団と出会いました。


総勢20名ほど。他の者たちは朝の仕事をしているのでしょう。


「どうしたのですか?」


「今日はイザベラ様がルシアン様と会う日です。ですから、こうしてメイド一同、張り切って準備をしておりますの」

「腕がなりますわね」


メイド達は本当に張り切っているようです。

確かにあれほどの逸材はなかなかいませんしね。


しかし、張り切っているところ悪いのですが…


「人数は9人までにしてくださいね。

それ以上いると窮屈ですわ」


イザベラ様のお部屋は、ゆうに100人は

入れるでしょうが、荷物も持ち込みますし、少ない方が良いでしょう。


「そ、そんな…。メイド長様、お役に立てるように頑張りますので、どうかお願いします」

「お願いします」


20ほどのおねだりの視線が飛んでくる。


「うぐぐ…」


うちのメイド達はとっても可愛い…。

でもあまり人数が多いのは…


「メイド長様、ダメですか?」


でたなっ!可愛いおねだりっ!

決して惑わされたりは…惑わされるなど…


「し、仕方ありません。14人までなら…」


「ありがとうございます!メイド長様!」


か、可愛い…。うちのメイド達は世界一可愛い…。


〜ベッキー視点〜


「イザベラ様、起きてください。朝ですよ…って、もう起きてるんですか!?」


イザベラ様を起こしに参りましたのに、

もう起きていました。

これではわたくしの仕事がなくなってしまいますね。


メイド達はすごく優秀なので、そのうちやることがなくなってしまいそうです。

日々精進しなければなりません。


それにしても…

朝からイザベラ様のお顔を拝むことができるなんて…!

侍女というのは素晴らしいものですね。


寝起きでかすかに赤くなった頬、

僅かに開いた目。寝癖のついた髪の毛。

最高でございます!

わたくしはこのために生きているのです!

あぁ神様、ありがとうございます。


「朝の支度の時間でございます」


わたくしがこの世にイザベラ様を生み出してくださった神に感謝を捧げるうちに、

メイド達が来たようです。

私も負けないように頑張らなくては。


読んでくださりありがとうございます。

少しでもいいと思っていただけたら幸いです。

これからも頑張ります!


少しでもいいと思ってもらえたら、

下の★★★★★お願いします。

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