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おばちゃんが暴走した時のエッセイ集

どこまで書くか、それが問題だ

 はい、夜勤明けは酒と生ハム(オリーブオイルがけ)が手放せない、ダメなおばちゃんですよ〜。最近は酒のアテにマリトッツォという変態技も覚えました。コメのジュースにたっぷりクリームで糖分もWin-Winでヤンす。(なんのこっちゃ)


 ……と、変な前置きはともかくとしまして。いわゆるファンタジー小説にシリアスな内容をどこまで持ち込むか、のボーダー引くのは非常に難しいなと痛感致しまして、こうして下らないエッセイを懲りずに書いております。

 と、申しますのも。メインで投下している作品の伏線回収をした際に、どうしてもいわゆる「鬱展開」を避けることができなかったため、4話ほど暗い話が続いたんですね。したらば、まぁまぁ、分かりやすいこと、分かりやすいこと。ブクマが一気に剥がれまして。ファンタジー小説には暗い展開はいらないと言わんばかりの反応に、却って感心してしまった次第であります。なるほど、皆さんはとにかく明るい話が好きなのですね。それなのに、暗い話をぶっ込んでゴメンなさい。


 もちろん、おばちゃんもその気持ちはよく分かるのですよ。気軽に読むつもりだった小説がいきなり、暗い上に妙に後味の悪い内容になったとあれば、「期待外れだった」となるのは当然です。私自身も途中から「なんだか、違うな」と感じたらブクマを外すこともありますしね。こればっかりは好みの問題ですし、ブクマを外すなとも言いません。むしろ、反応が分かって勉強になると思ってしまう部分もあります。

 ただ、やっぱりちょっぴりガッカリしちゃうのは人情というものでして。どの辺が気に入らなかったのだろうなと、考えてしまうのですよね。まぁ、純粋に「面白くなくなった」或いは「続きはもういいや」となったのでしょうけれども。いずれにしても、理由が見えないことにヤキモキするのが正直なところではあります。

 連載小説を書いたことがある方なら、きっと誰もが経験することでしょう。ブクマが剥がれて「ガビーン!」となることが。それこそ、数え切れないくらい。


 しかーし! そこで落ち込むのはまだ、早いのです! いいですか、諸君。確かにブクマが剥がれるのは辛いです。ポイントも一緒に減るため、明らかに目にも見えるので落ち込むなという方が難しいです。ですけど、なくなってしまったものは仕方ないのですッ! 小説家になろうでは基本的に「去る者追わず」のスタンスでいかないと、作者さんの方が疲れちゃいます。理由をあれこれ考えたって、剥がれた理由は分かりません。慌てて軌道修正したところで、きっとその方は戻ってきません。ブクマには名前が付いていませんから、お知り合いでもない限り誰のブクマが剥がれたかなんて、分かりっこありませんし、真相は闇の中なのです。だったら、たとえ一瞬でも自分の作品のファンでいてくれたことに感謝した方が有意義だと思いません? そのブクマ1つのおかげで頑張れたと思った方が、更に前へ進めると思うのですよ。


 そこまで考えたら……ほら、不思議。自分らしい作品を意地でも書いてやろうと、思えませんか? サービス精神を出すのももちろん結構ですし、何がなんでもポイントが欲しいと頑張るのも悪くはないのでしょう。ですけど、ブクマ数を気にするあまりに「自分が書きたいもの」が書けなくなるのは、あまりに惜しい。私の場合はたとえブクマが1だったとしても、最後まで書き切ってやろうと思いますです。そのブクマは自分の作品を待ってくれている印だと思い込んだ方が、筆も進むというものです。……激しい思い込み、時と場合によってはとっても有効。


 と、タラタラと変な宣言をされたところで「何言ってんの、このおばちゃん」と思われそうなので、ここから先はちょっとした主張をさせていただこうかと。

 私自身は所謂「ライトノベル」ではなく、ミステリーや純文学なものを読んできたタイプの人間なものでして、それらを下敷きにしながらやや腐りかけているゲーム脳を発揮して小説もどきを書いていたりします。そのため、文章が変なところで難しかったり、テーマ性を重視してしまったりと、とてもではありませんが「ライト」ではなくなっているものを書いていると自覚していたりもします。なので、最初から「気軽に読める」は度外視していると言っていいかも知れません。……いや、単純に設定魔なだけなんですけど。しかも、矛盾を出さないように説明に説明を重ねて、収拾がつかなくなるタイプ。一番、ダメなヤツですね。

 そんな中で、常々「どこまでの説明」を盛り込めば違和感なく状況を伝えられるか……という事に、結構真剣に悩んでしまったりします。そのボーダーをどこで引いて、どこまで掘り下げればいいのかを判断するのが本当に難しい。


 例えば、キャラクターAがいるとしてキャラクターBと話をしていたとします。そして別の場面でAがBと話したことを、新たな登場人物・キャラクターCが何故か知っていたりすると「え?なんで?」となったりするのが普通の反応だと思うのですが、この「Cが知っていた理由」をどのように説明するべきかでとにかく悩むのです。純粋にBとCが知り合いで、友好関係の結果からCも知っていた…となれば、辻褄も合うのでしょうが、その整合性はBとCが「知り合いだった」ことを描写しないと成り立たない事になります。

 で、私の場合はその「知り合いだった」に該当する整合性の理由を全力で書いてしまったりする。そこまで必要ないはずなのに、無駄に葛藤やら相互関係やらを引っ張り出すので、主人公以外のバックボーンの情報で総文字数がとんでもないことに……。しかも、余計なこだわりとテーマ性を重視するあまり、暗鬱な内容も突然ぶち込んだりする。これではわざわざ読んでくださった方を疲れさせてしまって、当然だと反省もしております。

 ですけど、反省していると言いつつ……多分、おばちゃんの悪癖は治らないでしょう。このおばちゃんは何せ、自分自身が「ちょっぴり深い話」が好きですし、小説は「考えながらじっくり読む」のを前提にしているフシがあります。そして、才能もないのにそれを目指しているからタチが悪い。正直なところ、私の「小説もどき」にそこまでの労力をかける価値があるのかどうかは不明ですが、自分が書きたい物を書いているというスタンスでいる以上、せめて自分が納得できる作品でなければ意味がないのですよ。最初からプロットを組んで臨んでいる以上、ちょっとした「鬱展開」も外せない内容であるため、軌道修正はできないし、むしろそこを外したらそれまで埋め込んでいた伏線がパァになってしまうではありませんの。折角「ドヤァ」って顔しながら、フラグ埋めてるのに。それを掘り起こし損ねたら、「ドヤァ」じゃなくて「アホォ」になっちゃうじゃないの。まぁ、どっちにしろ褒められたものではありませんけど。


 と、まぁ。ネチネチと意味のない主張をしたところで、最後に一応締めましょうか。

 ブクマが剥がれるのは辛いし、理由を考えて報われない気分になるのも致し方ない。ですけど、それに囚われるあまりに、自分が描きたい世界を見失わないで欲しいのです。そしてたとえブクマ数が少なくとも、その数は貴重なあなたの作品のファンの数でもあるのです。1桁でも、2桁でもブクマがあることは誇っていいものだと私は思います。いや、たとえゼロでも、いつかできるかも知れないファンのためにゴールを目指すのは大事なのです。少なくとも、私は自分にそう言い聞かせておりますです。貴重な時間の中で読んでくださっている方のためにも、最後まで書き切らないで何とする。


 どこまで書くか、それは確かなる大問題。だけど、やっぱりそのボーダーを決めるのも自分自身。素敵なファンがいてくれる間は、自分の描いた世界をとにかく爆走するのです。きっと、走り切った先に見えてくる景色は、とっても素敵な世界に違いありません。

暗い話を突っ込んだにも関わらず、ブクマを剥がさずにいてくださった素敵な皆様に、愛を込めて。

おばちゃんの愛なんていらないし、速攻でクーリングオフだと言われそうですが。

それでも、皆様のおかげで頑張れるのは事実なのです。

そして、少しでも私の小説もどきを読んでくださった方にも、等しく感謝をば。

こんなおばちゃんに付き合ってくださり、ありがとうございますです。

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― 新着の感想 ―
[一言] やっぱりウバさんのエッセイ好きだなぁと読み返しておりました。 どこまで書くかは私もすごく考えますね。 考えた設定は惜しげもなく出したいけれど、全部出すのもなんかあれかな……テンポ崩れちゃうか…
[良い点] どんなにつらくても、自分の書きたいものを追い求める姿勢。素直に尊敬できます。かっこいい! [一言] 本文で言及されていた説明の問題ですが、CがBとどこまで関係が深いかを具体的に会話などで描…
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