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お久し振りの投稿です。

よろしくお願いします。



その後、瑞歩とは話す事無く放課後を迎えた。


「帰る前にクラス旗を決めたいと思う。」

彼がそう言いながら後ろの黒板に向かうので、私も慌てて後ろに移動。

今日色々在りすぎて、すっかり忘れていたのだ。

改めて三枚の絵を見て、決める。

チョークを手にして周りを見る。

「A・B・Cのどれか一つに挙手してくれ。」

彼が周りを見渡してから。

「Aが良いと思った奴挙手して。」

その言葉にパラパラと手が挙がる。

1・2・3……と数えていく。

「10人な。」

確認するように私に言う彼。

私もその数字に頷き、横の空白の所に数を書き込む。

「次、Bが良いと思った奴、挙手して。」

周りを確認する。

「5人な。」

先程と同じように数字を書き込む。

「最後にCが良いと思った奴、挙手して。」

一斉に手が挙がる。

「……20人。珠稀、俺の分も加算してくれ。」

彼が言うから、自分の分も合わせて22と書き込んだ。

「圧倒的な大差で、Cに決定だ。クラス旗の作成は、井上と坂井を中心に進めていって欲しい。何かあれば、俺や珠稀に言ってくれれば良いから。解散。」

彼はそう言って閉めた。


「珠稀、今日も残るのか?」

彼が振り向き様に聞いてきた。

「あ、うん。後少しでパネルの説明文も書き終わるから、やっちゃおうかと思う。」

頭の中で、やる事を思い出しながら言う。

「そっか、余り遅くなるなよ。」

心配そうな顔をしながら私の頭をポンポンと軽く叩いてくる。

そんな触れ合いに慣れていない私は、顔に熱が上がってくる。

どうしたら良いのか分からずに居れば。

「俺も手伝ってやりたいんだが、部活があるから……。」

彼が、此方を見ながら残念そうな顔で言う。

あぁ、そういう事。

「気にしなくて良いのに。」

だって、資料写し(これ)は私が望んでやってる事だから、彼が気にする事では無いのだ。

なんてやり取りをしていると。

「そこの二人。両思いになった途端イチャ付くのやめて貰えませんか?」

と横から声が掛かる。

「イイ…イチャ…付いてなんて……。」

焦ってどもる私に対して。

「邪魔するなよ、石村。」

余裕な声で口を尖らせる彼。

相反する私たちを見て。

「ハイハイ。私も残ってやりますので、心配無用です。」

星香が私の腕を引っ張って匿う。

「あっそ。なら宜しく。珠稀、絶対に遅くなるなよ。」

彼の視線の温度差が、私と星香で物凄く違ってて戸惑ってしまう。

「快翔。部活行くぞ。」

他のクラスの男子生徒が彼を呼びに来た。

「あぁ、じゃあ珠稀。」

彼はそれだけ言うと自分の席に行き鞄を手にして、私の方に手を振ってから教室を出て行った。


それを苦笑気味に振り返してから周囲を見渡せば、生温い視線を向けられていて更に顔を赤くする羽目になった事は、言うまでもないだろう。








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