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コンにちは。くらコンです。今回は、予告通り衝撃の事実が発覚します。なかには「やっぱり!」って思う方もいるかもしれません。いたら教えてください。
それと、今までに投稿したものに大事な情報が欠けていたので(若干)直しておきました。お手数ですが読み返していただくと、ストーリーがさらに見えてくると思います。では、はじまりはじまり~
こんにちは。ロアです。私は”日向”という街に住んでいましたが、訳あって”日陰”で暮らす同年代(?)の子供たちに弟と間違われて誘拐されてしまいました!そこでは、小さな身体で大きな相手に立ち向かおうとしている人たちがいたのですが・・・
「ねぇロアちゃん、分かってる?」
「何が、ですか?」
「今俺たちが逆立ちしてるのは、主に君のせいなんだからね?」
「いや私を攫ってきたのも勧誘したのもあなたでしょ!何言ってんですか。」
「ですよね~」
今、ロアとセティは部屋の角で二人、逆立ちをさせられていた。14歳の私と10歳の弟を間違えたのだから、セティが罰を受けるのはともかく、なんで私まで・・・
むしろ文句を言いたいのはこっちなのだが、その時
「無駄口叩くな!集中しろ!」
「「はいっ!!」」
リサの怒声が響く。短く切りそろえられた髪が揺れるほどの大声を出され、反射的に返事をしてしまう。このリサという人は本当に怖い。長い付き合いのあるセティも、さすがに頭が上がらないらしい。
今この部屋には、私とセティ、リサ、レイの四人がいた。ソルとリーはどこかへ出かけていき、今はいない。静まりかえった部屋を、逆さまのまま観察する。壁や床は古びたコンクリ。ひび割れた壁には、何語だか分からない落書きがでかでかとされている。その真下に蹲るレイ。何かに怯えるように体を縮こませている。この部屋はおそらく、廃墟だったものを自分たちで住めるようにしたのだろう。そしてロアから見て向こう側の壁には、閉じられたドアが一つと、開け放たれたドアが一つ。開いているドアの向こうには、動き回るリサと、なにやら細長いものが沢山干されている。さらに左側(今は逆立ちしているので本来は右側)の壁には先ほど降りてきた梯子があり、右側(本来は左側)の壁には閉まったドアが二つ並んでいる。天井にはところどころ大きな穴が開いており、温かな光が差し込んでいる。床にはボロボロのカーペットが敷かれていたり、小さな卓袱台も見える。生活感が窺えるが、全体的に貧相でこぢんまりとした部屋だった。
「貧相な家だな、って思った?」
「!え、いやそういうことじゃ・・・。」
まるで考えていたことを見透かされたように問われ、慌てて否定する。
「でも、日陰(ここら辺)じゃ割と贅沢な暮らしなんだよ?日向の貧乏な層に比べればね。」
「そ、そうなんですか?」
この家が、日向の人達より贅沢?セティの発言が気になったが、その思考はリサの一言でかき消された。
「ほらお前ら、朝飯だ。逆立ちも一回止めていいぞ。」
「やったー、朝飯だー!リサ愛してr・・すいません何でもないです。」
少々わざとらしい笑みでリサに近付いていったセティだったが、リサの一睨みで撃沈。扱いに慣れているんだなぁと感じた。
食事は出かけている二人以外の四人で食べた。石のように硬いパンとパサパサの干し肉は正直美味しくなかったが、三人からの圧力があったので何も言えなかった。
その後は一日中逆立ちをさせられて終わった。セティは途中から「飽きた」だの「疲れた」だのと煩かったのだが、色々あって静かになった。何があったかはちょっと覚えていない。
辺りが段々と暗くなり始め、天井から差し込む光が薄くなり始める。帰ってきたソルとリーを含めた六人で、石パンと干し肉、そして薄味のスープを食べた。食事中も会話は一切なく、日向にいた時のことを思い出した。
そして、やはり私はまだ歓迎されていないようだった。二人が帰ってきたときにも「まだいるのか」みたいな顔をされたし、リサの口調も冷たい。セティはニコニコと笑っているだけで頼りにはならない。長髪の似合う綺麗な女性だと思うが、何を考えているのかはイマイチ分からない。
「そんじゃあロアちゃん、我々は寝る時間です。こっちが男部屋で、そっちが女部屋だからよろしく。」
明かりが少ないからか、寝る時間は早いらしい。そしてセティの説明によると、何かが干されている部屋の隣が男部屋で、その左壁にある扉が女部屋らしい。リサとレイに続いて女部屋に入ろうとすると、セティが男部屋に向かっていくのが見えた。
「あれ?セティさん、なんでそっちに?」
問いかけられて一瞬キョトンとしたセティだが、すぐに楽しそうな笑みを浮かべ、とんでもないことを言い放った。
「あぁ、言ってなかったっけ?俺、男だよ?」
「え、ええぇ!?」
私の間抜けな大声は、濃くなり始めた夜空に盛大に響き渡った。
いかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想は年中夢中で受け付けております。ガンガン送り付けてやってください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。ではまたお会いしましょう。