捨てる神あれば拾う神あり
「分からん!!」
表示されたスキルの数は膨大でスキルがない世界から来た私には到底選べるものではなかった。
「大丈夫です!ハジメ様のスキルポイントならすべて取得してもかなり余ります!」
「うむ。後からなくて困るくらいならそうした方がいいのかもしれんな」
何に使えるかなんて見当もつかないがあるに越したことはないだろう。
「スキルポイントは消費しますが転生時の年齢や性別を変えることができますがいかがいたしますか?」
「なるほど。それは便利だな。性別はそのままでいいが年齢は16歳にしてもらおうかな」
16歳にした理由は単純に一番楽しかった時期だからである。まさか死んだ後にこんなサプライズが
あるとは人生何があるか本当にわからんな。
「16歳に設定しました。年齢、性別などは転生後もポイントを使用することで変更可能です。 その他にもスキルポイントの活用ができますので分からないことがあればいつでも聞いてください!」
なんともとんでもない世界に転生するようだ。
「聞きたいことは沢山あるがいつでも聞けってことはスキルとやらで何とかなるのだろう?」
今あれこれ聞いても覚えられないし何より頭が追い付かない。分からないときはすぐ聞けばいいだろう。
そんな事より...
「別の列に並んでいた彼らはどうすることも出来ないのだろうか?」
犯罪を犯した者を擁護するわけではないが、世界中を見て思ったのは全ての犯罪者が好きで犯罪を
行っているのではないと言うことだ。
そうしないと生きてはいけない者は世界中に沢山いる。家族を養うため。子供に薬を買うため。
そういった人たちだけでもどうにかすることは出来ないのだろうか。
偽善と言われようが救える者が目の前にいるなら救いたい。