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0話 僕は君を忘れたい
また君は、僕に悲しみと寂しさという大してうれしくもないプレゼントを残していってしまった。
それなのに僕は、その感情に似つかわしくない別の感情が込み上げる。
以前は絶対に抱くことのなかった感情があふれようとしている。
楽しかった日々を。
まぶしいくらいの笑顔を。
君に対しての熱い気持ちを。
固く誓った約束を。
それらすべてと一緒に。
僕は君を忘れたい。
君と初めて、いや、再び出会ったのは高校二年生の春だった。
忘れてて、やっと思い出した君のことを、今は無性に忘れたい。
更新ペースはかなり遅いですがよろしくお願いします。