積もり桜 (卒業④)【春の詩企画】【ほころび、解ける春】
お時間いただけましたらお目通しくださいませ。
今さら告げられぬ恋心 隠して別れ告げぬ
君が愛しき恋心 誰も誰も知らぬ間に
花は零れ舞い降りる
君と出会いしは葉桜の時 三年前の春
君から笑顔をくれた 春の陽だまりの中で
あれから 僕の視線の先には君の姿があった
君がすべてをかけ 情熱を傾けた姿が
ずっと勇気を 僕は君からもらっていた
誰も知らぬ私の恋心 今日は別れの日
君が愛しき恋心 打ち明けぬまま
花は零れ降り積もる
あなたは私のあこがれの人 届かない眩しい光の中
明日からあなたは素晴らしい未来へと進んでいく
違いすぎる世界に想いが募り
いつしか目を離せなくなった 自分の心操れず
友達のふりして傷つけてきた
今さら告げられぬ恋心 隠して別れ告げぬ
君が愛しき恋心 誰も誰も知らぬ間に
花は零れ舞い降りる
零れる花びら舞い降りる 君の髪に肩に
動かないで そのままそこに
君の そのままでいて
意気地なしのこの僕に勇気が湧くまで
誰も知らぬ私の恋心 今日は別れの日
君が愛しき恋心 打ち明けぬまま
花は零れ降り積もる
明日からここに来ることもなく
あなたのいない場所で生きていく
あなたへの思い胸にひめたまま
風は桜を舞いちらす
いつか ふと 偶然の中 君《あなた》に会いたい
すれ違いざまに 君《あなた》に見つけてほしい
僕《わたし》はきっと君に気付いているから
誰も気づかぬ恋心
舞い降り積もった桜の花の下
お読みいただきありがとうございました。<(_ _)>