12・終わりに
いかがでしたでしょうか。感想文ができるまでの工程が少しでも伝わっていたらさいわいです。
私は小学校の頃、国語が大好きだったのに、読書感想文がよくわかりませんでした。
毎回、「あらすじを書いてはいけません」と赤文字をもらっていました。
どうやって書いたらいいのかついぞわからず、結局そのまま社会人になりました。
映画や小説を楽しむようになって、ブログに鑑賞日記をつけるようになり、また会社では説明書やお詫び文、プレゼン資料などのビジネス文書を書くようになりました。
ビジネス文書の書き方の講習や書籍を参考に文章を磨いたおかげで、説明するだけの文章ならばどうにか伝わりやすく書けるようになったと思います。
その一方、小説は完全に挫折してしまいました。
が、他人に伝わる文章を書くという大きな目的はどちらも変わりません。
伝え方に磨きをかけ、その時々にあった伝え方をしゅくしゅくと文章に起こすだけです。
ところで、作品の感想は、作者様が最も欲するものとこのサイトではよく言われているようです。
であるなら、読み手としてその思いにこたえたいと思いました。しかし、感想をめぐるあつれきが実際にあるとわかり、どうしたらそれを回避できるかといった観点から解説している文章を探しました。
しかし、どんな気持ちで書いているか、どんな気持ちで読んでいるか、前提とする立場が人それぞれで違うため、万能の妙薬はみつかりません。
もちろんこのエッセイも、万能ではありません。
ですが、ある病に効果のある薬を陳列し、ほかの病に効く薬を陳列し、そうしていろんな薬が並べば、症状にあわせた薬を選べます。副作用はともかく。
そんなようにして、このエッセイを読んだ結果、感想文を書くことのハードルが少しでも下がったら、とてもうれしく思います。
最後に、かなりの長文になってしまいましたが、お読みくださりありがとうございました。
ご意見、ご感想等ございましたら、お気軽にお寄せくださいませ。