みずたま
静かにからだが揺れている
ふと窓を覗き込めば
窓に水滴が付いている
ふと水滴を覗き込めば
そこに世界が広がっている
小さなレンズを境界にして
違う世界が広がっている
ふとその世界を覗き込めば
そこに確かなソラがある
ソラはどこまでも広がっていそうで
でもほんとうはとても小さい
未来と同じく
ほんのすこし触れるだけで消えてしまう
とてもとても儚くて
だからぼくらは夢を見る
未来という名の夢を見る
たとえそれが叶わぬものでも
真剣に
素直に
そして愚かに
信じている