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コメントでご指摘いただいて初めて気づいたのですが、冥の体型を記載していませんでした!

ということで冥の体型について追加いたしました!

今後ともIPOを登場人物共々よろしくお願い致します。

次の日、

ゲーム媒体とゲームソフトが午前6時に届いた。


ネット環境を整え早速、共通アバターを作るためにログインしてみることにした。


「え~っとたしかこれを被ってここのスイッチを押すんだよね?」


誰かに確認するように呟きながらも着々と準備は進み、ものの1分で準備は終わった。

あとはスイッチを押して電源を入れるだけだね。

そう思いながら頭に被った機械のスイッチの場所を手探りで見つけ、電源を入れた。


■◇■


目を開けると見渡す限り真っ黒な終わりの見えない空間に立っていた。


「うわっ、なんか凄いな~ここ」


そして腰のあたりには青白く光るウィンドウが浮かんでいた。

どうやらこれでアバターの設定をするようだ。


「えっとこれかな?」


スタートみたいなのがあったためタッチしてみるとお決まりの同意書が表示されたが見るのも面倒なので読まずに同意を押して次へを押した。すると1秒くらい間をおいてウィンドウの向こうに光る穴が開きそこからのっぺらぼうみたいなつるつるの顔をした何も着ていないマネキンのようなものが出てきた。

ウィンドウにはそこにもいるマネキンのようなものが表示されておりここから色々な容姿の設定ができるようだ。


試しに何も弄られていない初期の目と髪を選んでみた。

するとマネキンにも同じ目と髪ができた。

だが、なんとなくだがVRであるためか誰にでも分かるような違和感を感じた。

その後も色々な組み合わせを試したがどれも違和感しか感じない。


「う~んやっぱりなんか違和感があるな~。どうしようか・・・」


悩みながら他には項目は無いかとウィンドウ右端のメニューを下にスクロールしていくと気になる項目があった。


「リアルをVRで再現・・・?なんだろうこれ?」


試しに押してみると注意書きが浮かび上がり音声機能を持って警告してきた。


《注意・この機能を使うとあなたの脳内に記憶されているあなたの現実での姿を読み取りVRで再現することになります。記憶は姿しか読み取れませんが読み取る際多少の不快感を伴います。実行しますか?》


目の前には音声で警告された内容の注意書きと《Yes・No》という選択肢が浮かんでいる。


さて・・・どうしようかな。

この機能は不安しかないけどメリットが一つだけある。

それは現実での体の方がVRでの戦闘がやりやすいだろうということ。

身長は弄ればなんとかなるかもしれないけど体の形とか正直覚えてないし1ミリ単位でVRの体を調整できないしいちいちしたくない。


・・・よしっ再現するの決定~!


ということで、Yesっと・・・完了!


《これよりスキャンを開始いたします。所要時間は5秒です》


よしっ多少の不快感ぐらい耐えるぞ~


《完了いたしました。お疲れ様でした》


・・・?多少の不快感は?なかったけど?・・・ま、いっか


マネキンには先ほどとは違い現実での私の姿が違和感なく再現されている。


「うん。これはいいね。あとは短い髪の毛は暗殺で邪魔になるから伸ばせなかったけどここなら腰まで長くしてもいいよね~。いや色はそのままで・・・いや、やっぱり色を銀色に変えておこう。そっちの方がなんかファンタジーっぽい気がする。そして、目は・・・そのままでいいね。思ったより銀髪と合ってたし。あとは・・・全部そのままでいいかな?よしっ終了~」


何気なく自分の容姿を弄った冥だが見慣れた姿が少し変わっただけ程度にしか感じなかったため彼女は気づかない。

アバターが現実では再現できないだろうレベルで絶世の美少女っぷりを発揮していたことに。


冥は、この世のあらゆる女性が羨み、この世の全ての男性が見惚れるだろうと言える完璧な身体を持っていた。

首元から鎖骨、胸部、腕、腰、脚にかけてどの部位もあと一ミリ太かったり細かったりしただけで崩れてしまうと断言できる完璧な肉体美・・・この場合は文字通り美しい体だ。

胸は大きすぎず小さすぎず平均より少し大きい程度、腕と足は太すぎず細すぎず適度に筋肉が付いている。

顔と肉体全てを総合して一言に纏めると、神が冥ただ一人に一月(ひとつき)かけて顔と体を調整したのではと思うほど。

そしてそれがVRアバター特有の現実では感じないような違和感を冥のアバターからは感じなかったためにIPO内に一陣の旋風・・・いや、旋風では(とど)まらない。まさに、台風と呼べるほどの大旋風を巻き起こしてしまうことを・・・


「ん?なんか言われたような・・・?まあいっか」


よし。これでアバターの設定は完了かな?

なら・・・あとはゲーム用のアバター設定だね。


そのままIPOを起動しゲームの設定へと移る。

すると先ほどのゲーム媒体のアバターを設定したときのようにウィンドウが開きアバターを一から作るか媒体に保存されているアバターを素材にするか『はい』か『いいえ』の二つの選択肢が表示される。


「無論はいでしょ」


はいのところをタッチするとこれまた先ほどのように別のウィンドウにアバターが表示された。

ただし今回はマネキンではなく外見を少し弄った私の姿が表示されているけど。


どこか弄る場所あるかなぁ?

う~ん・・・ないねっ!

ならこのままで次の画面に移ろうっと。


次は名前だね。

これはもう事前に決めてたからすぐだね。

メデスっと。

まあこれは相当適当だけど冥をカタカナにして最初のメだけ取って、あとは死を意味する英語のデスをくっつけるだけ。

暗殺目的だし問題ないでしょ。


次は・・・種族を決めるみたいだね。


種族は基本種族4種とそこから派生する大量の種族がある。

本当に沢山種類があるようで、純潔はもちろんハーフだったりクォーターまでいたりするそう。


基本種族は人種、獣人種、亜人種、魔物種となっていて、能力としては人種は良く言ってオールラウンダー悪く言えば器用貧乏。すべてのことに微弱な補正が掛かっているみたい。


獣人種を選ぶと種類によってその元となった動物の耳だったり尻尾だったりが生えるみたいで、獣人種はMPが他種族と比べ圧倒的に少なくて逆にSTRが飛び抜けて高くて、また獣化という種族スキルがあるみたい。獣化は姿がより獣っぽくなってその獣っぷりは二足歩行をしている動物にしか見えないほど。獣化するとHPとMPとLUCを除くすべてのステータスがそれぞれの最大値に獣化のスキルレベルをかけた値にかわり、その代わり毎秒MPを2ずつ消費していくっていう効果みたい。


亜人種は亜人種の種類によって様々な特徴があるみたいで、

例えばエルフ。エルフを選ぶとアバターの耳が長くなって尖るみたいで能力はMPとINTが群を抜いて高いけど、逆にSTRとVITが種族一と言えるほど低い。また、武術系スキルの伸びが悪いというデメリットがあるけど逆に魔法系スキルのレベルが比較的上がりやすいというメリットもある。

例えばドワーフ。ドワーフを選ぶと身長が130センチ固定になるみたい。MPはほぼゼロだけどその代わりにSTRとDEXがとても高い。だから近接戦闘や生産スキルの鍛冶などに向いている。生産系スキルに補正が掛かっているみたい。

他にもたくさん亜人種にはいるみたいだね。


魔物種も種類がたくさんあって、亜人種みたいに様々な特徴があるみたいだね。

例えばドラゴン。ドラゴンは全種族一のステータスをもっているけどその代わりに覚えることのできるスキルがとても少なくてほとんど力でごり押しぐらいしかできないみたい。でも、種族スキルとしてドラゴンブレスがあって、差はあるけど少なくとも2属性のブレスを使い分けることが出来るみたい。


他にもランダムという完全リアルラック頼りのものもあるみたいで、どうやらこれはたくさんありすぎる種族から一つを選べない人のためにAIが勝手に選んでくれる機能みたいだね。

本当に、本当に運が良ければ普通の選択肢では出ないIPO内で一人だけのユニーク種族になることもあるそうだ。


・・・このランダム、すっごい選択したいんだけど。

特にこのユニーク種族っていうところが気になる。

初めてするゲームだから堅実に選んでもいいんだけど初めてだからこそ運頼りで選んでみたいっていうのもあるんだよね~

どうしよっか?


迷う冥だがどうやら――――――――


・・・よっし決めたっ!ランダムで!


――――――――ビギナーズラックを信じることにしたようだ。


種族欄のランダムを選択し次へいく。


・・・次はどうやらステーテスを決めるところみたいだね。

ステータスの初期値は・・・っと


***

《名前》メデス

《種族》ランダム

《職業》

《称号》


STR:90

VIT:45

DEX:85

AGI:100

INT:30

MAG:25

LUC:200


SP:15


《スキル》

〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉


《装備》

武器〈なし〉

頭防具〈なし〉

胸防具〈なし〉

腰防具〈なし〉

腕防具〈なし〉

足防具〈なし〉

アクセサリー〈空き〉〈空き〉〈空き〉〈空き〉〈空き〉


***



―――――って、え?

なんでステータスがもうバラバラなの?

こういうのって全部均等なんじゃないの?

・・・・・―――――? よくわからないけど取り敢えずポイントを振っていこうかな。


ポイントを振れる項目はSTR、VIT、DEX、AGI、INT、MAGの五つで、STRは攻撃力と筋力値、VITは防御力と攻撃を受けた時のタフさ、DEXは器用値とクリティカル確率、AGIは様々な速さに関連するものの値、INTは魔法攻撃力、MAGは魔法防御力をそれぞれ表している。これらはポイントを振ることで上昇させることができるが他にもレベルアップの際にランダムで一つだけ上昇することがある。上昇幅もランダムなのでここはすべて運任せだね。


他にもHPとMPという項目があるけどそれは種族によって初期値が違い、また、レベルが上がることでしか上昇しないのでここでは変更できない。そして、LUCは他のどの項目とも違い初期値から上がることも下がることも全くない固定ステータスとなっている。装備による変化はあるかもしれないけどレベルアップやポイントによって変動しないステータスはこれだけだ。


あとはSPだね。

SPはレベルが上がるごとに2ずつ増えていき、使い方としてはステータスに振ることで1ポイントにつき1ずつ上昇させることが出来る。


私のステータスはSTRとDEXとAGIとLUCが一番高くて、そこからVIT、INT、MAGといった順番に高かった。


ポイントは15ポイントあるからここをこうして・・・・こうじゃっ!


STR:90

VIT:45

DEX:100 ≪15UP≫

AGI:100

INT:30

MAG:25

LUC:200


SP:0


DEXも見事に三桁突入です。

これで私の主武器の取り扱いについては不安はないね。


次は職業だね。

これは暗殺者・・・って言いたいところだけどそれじゃ安直すぎるしね。

ここは弓士にしよう!


よし。あとはスキルを十個決めるだけ!

IPOでは十個スキルを選んでからゲームを始めるみたいだね。

スキルには取得数制限はないけどあらかじめ決まっている十枠の中にセットしなければ意味がないみたいで、枠外のスキルは全部控えとしてスキルレベルはそのままに保存されるようだ。


さてと―――――

取得可能スキルは・・・

隠蔽・疾走・弓術・ナイフ術・投擲・跳躍・採取・調合・格闘・ステップ・剣術・・・などなど色々。


他にもたくさんあるけど・・・たくさんありすぎる。

これは選ぶのに時間がかかりそうだね・・・

頑張ろうっと


■◇■


〈隠蔽〉〈跳躍〉〈弓術〉〈ナイフ術〉〈投擲〉〈疾走〉〈格闘〉〈身体能力補正〉〈MP回復速度上昇〉〈闇魔法〉


悩みに悩んでやっとの末にこの十個に決定した。

説明はこう。


〈隠蔽〉

気配を隠すことが可能になる。

隠蔽のスキルレベルよりも高いレベルの索敵系スキルには隠蔽効果が無効化される。


〈跳躍〉

通常よりも高くジャンプすることが出来る。

最大でAGI÷5の高さまで跳ぶことが可能。


〈弓術〉

弓を扱うために必要なスキル。

スキルレベルによってアーツを取得。


〈ナイフ術〉

ナイフを扱うために必要なスキル。

スキルレベルによってアーツを取得。


〈投擲〉

物を投げる際に補正が掛かる。


〈疾走〉

走る際に補正が掛かる。


〈格闘〉

徒手空拳で戦う際に威力に補正が掛かる。

スキルレベルによってアーツを取得。


〈身体能力補正〉

身体能力に補正が掛かる。


〈MP回復速度上昇〉

MPの回復するスピードが上昇する。


〈闇魔法〉

闇に関する魔法を使えるようになる。

スキルレベルによって使える魔法が増える。


なかなかいい感じだと自分でも思う。

あと、今更ながら私の主武器は弓だ。

何故なら現実で鍛えた技術は弓での暗殺だったからだ。


黒椏家の暗殺方法は少しどころか凄く変わっていて、忍び込んでナイフでズバッとするわけでもなく、スナイパーライフルで超遠距離から狙い撃つわけでもなく・・・弓を使って対象(ターゲット)を狙い撃つのだ。

しかも受ける仕事はほとんどがどこかのお偉いさんなのだ。

当然警備が固くとてもじゃないが普通の弓道をしている人が狙える距離まで近寄ることは難しい。

必然的に数キロ先からターゲットを狙うこととなるのだが・・・なぜか私の先祖は弓を使うことにしたらしい。


暗殺の際に使っていいのは弓とナイフと苦無、小太刀と日本刀、スモークグレネードにフラッシュバン、手榴弾とあとは・・・まあその時によってその他諸々持っていく。

――――――――うん。先祖はどうやら忍者を目指したようだ。

だっておかしいでしょ?

暗殺にわざわざ日本刀と小太刀持っていくんだよ?

邪魔で仕方がないよ。

そもそもこっちの場所がバレる前に一撃で仕留めるから戦闘(、、)じゃなくて暗殺(、、)で終わるし。

はあ~・・・小さい時の無駄に厳しかった訓練の意味はいったい・・・?

まあそのおかげで黒椏家でも一番の戦闘能力を得たからいいんでけどさ・・・


・・・ところで話は変わるが、そもそも黒椏家は裏では暗殺業をしているが、表向きは世界中から教え子にしてくださいと人が来る世界一の道場を開いている。


師範の黒椏孝蔵(くろあこうぞう)は世界一の格闘家だ。

スポーツとしては、空手、柔道、プロレス、ボクシング、レスリング、サンボ、合気道、少林寺拳法、カンフー、テコンドー、キックボクシング、シュートボクシング、ムエタイ、バーリトゥードなど。

格闘術では自衛隊格闘術、自衛隊逮捕術、逮捕術、警視流、銃剣術、短剣術、片手軍刀術、両手軍刀術、海、軍高山流抜刀術、関東軍拳法、綜合武術格闘術、矯正護身術、ゼロレンジコンバット、特攻武術、撃術、クラヴ・マガ、システマ、サイレント・キリング・・・数を上げればきりがないほど武術を極めて世界の頂点に立った。

そんな男が編み出した徒手空拳を主体とする黒椏流戦闘術。

各戦闘術の最も殺傷性の高い技を他の業によって昇華させた究極の戦闘術。

これは孝蔵以外誰にも真似のできない業である。


一撃で岩を爆砕させ、

地を砕き、

熊を無傷で拳のみ使って殴り殺す。


そんな(わざ)を持つ者。


そんな仙人のような人が道場を開いていると聞けば強くなりたい人は必然的に通うこととなる。

だが誰も孝蔵と同じ領域に立つことが出来なかった。


そのおかげで家はとてつもなく裕福だった。

無論暗殺の成功報酬が多いのもあるが・・・


まあ、そんなことはどうでもよかった。

孝蔵は悩んでいた。

自分より強い者がいないことに。

自分と渡り合える者がいないことに。


孝蔵は悩みに悩み、遂に一つの単純な正解へと至った。


―――――――小さい頃から訓練すれば強くなるのでは?


そう考え、当時既に生まれてから3年が経っていた長女の冥に暗殺術とともに黒椏流戦闘術を教え始めた。


ある意味それは正解だったのだろう。

だが、失敗でもあった。


孝蔵が勝てないどころかボコボコにする者が現れたからだ。


孝蔵が勝てない相手がいると聞けば誰もが驚き、相手は誰かと問うだろう。

そして相手を聞き誰もが耳を疑うだろう。

そんな馬鹿な。

ありえない。

それはおかしい。

聞けば世界中が思うだろう。

勝てない相手が女性・・・いや女の子(、、、)だなんて。

そしてそれが18歳の可憐な女子高校生(、、、、、)だなんて。


――――そう。それが黒椏冥だった。


確かに父親に小さい頃から訓練を受けてはいた。だがそれは孝蔵も同じだ。

違いといえば戦闘術も一緒にやっていたことぐらいだが、もともとは孝蔵が編み出した戦闘術なのだ。よってそこに差はない。


だが冥は天才だった。いや、天才の枠には収まらないほどの才能を持っていた。


・・・・・

・・・・

・・・

・・

目の前に迫る巨躯の男から放たれる大砲のようなパンチを可憐な少女は受け流し体制を崩した男の腕を巻き込んで相手の突進の勢いをそのままに男を床に向かって投げつけ、男が床に叩きつけられる前に掌底を腹に打ち込み男を弾き飛ばす。


弾き飛ばされた男は血反吐を吐きながらも何とか体制を整えギリギリで着地する。

だが目の前には少女が迫っていて、男の顎を蹴り上げる。流れるように、蹴りに使った足を振り下ろしながら体を捻り男の腹に変則的な踵落としを放つ。


蹴った反動をいかし自然落下よりほんの少し速く床に片足で着地し、空いているもう片足で男に向かって踏み込み、思いっきり飛び上がり膝蹴りを腹にくらわせ、両手で男の両肩を掴み、縦に一回転しながら両手を肩から外し、代わりに男の首を掴む。


男の真後ろに落下しながらも落下の勢いをそのままに首を下に引っ張り、着地した途端に足払いをかけ男の体制を崩させ投げ飛ばす。

壁に叩きつけられた男は気絶し、動かなくなった。



―――――圧倒的だった。

攻撃はすべていなされ、代わりに投げ飛ばされそのままコンボが決まる。

その繰り返しだった。

勝てないどころの話ではない。

圧倒的に遠かった・・・否。その背中さえ見ることが出来ないほど遥か彼方に少女―――冥はいたのだ。


だがその所為で特に何かあった訳でもない。

寧ろ状況は好転した。

孝蔵は強い相手が現れ昔の活気を取り戻し、

その妻、星奈(せいな)は活気を取り戻した夫を見て嬉し涙がこぼれた。


さて・・・まあそんなこんなで、そんな力を持っている冥は気づかない・・・いや気づくことが出来ない―――――――


――――――日本刀と小太刀という鉄の塊を持ちながら動き回って、出てくる感想が凄く重いではなく凄く邪魔と言っていることがおかしいということに――――――


――――――そして黒椏家一強いということは格闘家の中で世界一強いということに。



残念なことに黒椏家には突っ込んでくれる人材がいない。

つまり冥は自分の出鱈目っぷりを理解することが出来ずに育ってきた。

即ちそれは冥の出鱈目が初めて普通の人の目に明かされるということだ。

・・・今後、冥とIPO内で付き合っていくことになる人は苦労が絶え無いであろう。









作者「ぶっちゃけ言うと、冥は大体Dカップより少し大きいぐらいですよ」

冥「とりあえず死んでね!」

作者「『首チョンパ』」

冥「ふう・・・ちょっとやりすぎた?」

作者「え、心配してくれたの!」

冥「・・・どっから湧いてきたの」

作者「「断面から新しい体と首を生やしてみました」」

冥「増えた!?」

作者「「ふっふっふ・・・そう、私は不死m(((殴」」

冥「よし。燃やそう」

カチン ボッ ヒョイ ボォォォォォ

作者「「ああああああああッ!!!目が!目がァァァッ!!!・・・・・・」」

冥「よし。静かになったね。皆さまお騒がせ致しました(ぺこり)それでは!」


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